研究室でおそうじ。終わってからお誕生会(飲み会)になだれこむ。
今年度に入ってから自分の机の上に『熱海ロマソ』と『ファミコンアッシュ』を置いておくようにした。
研究室に隠しごとをしない、ということで思いついたことだ。めちゃくちゃ恥ずかしいんだけどね。
で、本日、熱海の曲が研究室でかかるという事態になったのでありました。
ワーイ、もう守るものなんてないやー。
潤平・うーじ君と一緒に演劇を観に行く。
劇団☆世界一団の『スペースラブ』。パルテノン多摩の演劇フェスティバル参加作品。
ちなみにこの演劇祭、過去に最優秀をとった劇団にジョビジョバがあったりする。電車に乗ってると多摩ニュータウンが見える。時代の記念碑。それだけで、純粋に面白いと思う。
多摩センター駅に着いても街を歩いていると、見世物や子どもがいっぱいでテーマパークのような感覚。
そんな場所でコンビニとディズニーランド化する都市についてウンチクを垂れる。
意味を読み取り、表現する。そして打てば響く反応。僕たちの皮膚は敏感なんだ、と痛快な気分になる一瞬。そんなこんなで開演までの間、最前列でチラシを見ながら『スペースラブ』の前知識をたたきこむ。
宇宙人を探して捕まえることが目的の宇宙船「マリオン」が舞台。8人のクルーの物語。
地球に帰ってくる途中で紛れ込んだ少女を軸にストーリーは進んでいく。
次第にわかっていくクルーの過去。過去に縛られた人間たちが現在を取り戻すまで、が描かれる。世界一団は毎回、期待以上のステージを見せてくる。
複雑に絡み合うけどキッチリまとまるストーリー、鮮やかなまでの身体の表現、丁寧な仕掛けとギャグ。
ナマの演劇独特の面白さを、まったく泥臭くなく、あくまでポップに展開する実力には本当に恐れ入る。
個人的にはカギになる少女役の年清さんの身体の動きがきれいでよかった。
舞台美術の活かし方を含め、今回は全体的に丁寧さが目立った。やっぱりコンペだからかな。
僕はこの芝居が今までで一番好きだな。すごく贅沢な経験をさせてもらった、って気持ちが残った。
東京公演はこの1回きりなのでもう一度観に行けないのがかなり悔しかった。卒論執筆を理由にドタキャンしたマサルは残念でした。どうせ書けやしないのに、もったいないなあ。
物理班OB会。渋谷の焼肉屋で食べて飲む。
タン塩カルビハラミのローテーションで狂ったように焼いて食べる。野郎8人、エンジン全開。
ボーッとしてると生肉が網の上に飛んでくる。最大火力であっという間に腹の中。
そしてその間、伊集院ラジオ仕込みのバカトークが炸裂。ダメな高校生に戻った気分……って、いつもと一緒か。
2ちゃん用語をメディア論やコミュニケーション論の立場から真剣に議論する集団と化す。
「“セクース”からは身体が抜け落ちているんだよ! 完全に記号なんだよ!」なんて力説してやんの。
ほかにも「皿をsageてもらわないとスレ(テーブル)が荒れる!」とか言ってケタケタ笑ってる始末。
そんな具合にマターリ酒を飲みながらウマーと肉を食らい、食後のアイスでサパーリしたわけです。
食べるだけじゃなくて半日ぐらい遊び倒せるといいな、と思った。いい一日だった。それにしても街中でノートパソコンを取り出してあれこれしゃべるのはどうかと……。
そりゃあエレベーターですれちがったイケメンにキショイって言われるで。
ま、地べたに座りこんで平然とどうしょうもないトークをしてた僕もキショイんだけどね。
東工大ロック研の新歓ライヴを見学に行く。
音楽性はロックっつーか、まあメタル方面が強いんだけど、それを楽しく聴ける自分に驚いた。
リズムに合わせて身体が動く。酔えるようになった、というか。純粋にいいことだと思う。それにはもちろん演奏のレベルの高さもあるわけで。
聴いていてうれしくて悔しくて楽しくてうらやましくて、とにかく上手くなりたいと心の底から思った。潤平とBOB君のバンド「つたや」、選曲がすごく良かった。
1曲目をマイケル=ジャクソンの『Smooth Criminal』でくるとはね。かっこよすぎ。
音色のヴァリエーションにも気を遣っていて、確実に成長しとるのう、と思った。なんか偉そうだけどさ。
ディズニーの『ピノキオ』を見る。
ひとつひとつの冒険はボンヤリとは覚えているんだけど、順番がどうだったかイマイチわかんなかったわけで、
いざ見てみると、まあなんつーか、カルロ=コローディオ(原作者)はアタマがトんでるなあ、と。
ゼペットじいさんがピノキオを探していつのまにか鯨の腹の中って展開もすごいんだけど、
なにより不良少年がロバになるって発想がねえ。しかもその場所から逃げれば変化が止まるって。
ストーリーを展開させるのに、一切理由をつけない。これってすごい勇気だと思うのだ。
善悪の判断を人間になれる基準にしているのに、勧善懲悪になってないのもなかなかすごい。
出てくる悪人は最終的に全員野放しだもんね。その後がまったく語られない。出なくなるだけ。
そんなわけで、いわゆる名作もじっくり見るとけっこういろいろあるなあ、と思ったのであった。
今日のゼミは5時間近かった。たいへんだった。でも寝なかったYO!
夜中、自分の今つくっている曲を聴いてみる。
以前から僕のつくる曲はゲームミュージックだ、特に「グラディウス」と「ツインビー」だ、なんて言われているのだが、
やっぱり今回もそうなっちゃったか、って感じ。ちょっと悲しい。でも感じのいいメロディをつくると、どうしてもそっちに寄るのだ。
潤平にアレンジしてもらえば少しは変わってくるかな?……と甘い計算。
朝起きた。気分が非常にすぐれない。何もやる気がしない、というより、何もできる気がしない。
それじゃ困るので、とりあえず自転車にまたがり、旗の台のドトールでミラノサンドをかじる。
かじってたら、なんとなく何かができるかもしれない、という漠然とした予感が湧いてきた(通常に戻った)。で、研究室に行く。パソコンを起動して作曲ソフトをいじってみる。
和音をつくる。リズムをのせる。和音を直す。リズムを直す。スタート。勢いよく走り出す。2時間の格闘の末、メロディができあがる。研究室パソコンの内蔵音源は思ったより使えることもわかってホクホク。
家に戻る。晩メシを食いながら、なんとなくさっきつくったデータに手を加えていく。
一応、全体のカタチがぼんやり見えるところまでもっていくことができた。今日は運がいい日だった。終わってみれば、朝起きたときのファーストインプレッションとはまったくちがう一日だった。
そんなわけで、マサルも街に出て気分転換したらいろいろできるかもよ。お試しあれ。
CDをいろいろ借りた。
タンポポ『王子様と雪の夜』。やっぱりタンポポは趣味に合わない。アイドルアイドルしててつまんねえ。
元ちとせ『ワダツミの木』。マサル曰く「ぜひバカにしたい!」……が、アレンジがシンプルでけっこう聴ける。松浦亜弥『ファーストKISS』。全般的にタイトルも歌詞も赤面モノが多い……。が、やはりクオリティは高い。
高橋諭一と渡部チェルのツートップは威力抜群。生演奏とプログラミングの絶妙なバランスはさすがだ。
あと特筆すべきはそうる透のドラムスか。非常にノリが良い。メロンの『This is 運命』のときよりいいと思う。POLYSICS『ノイ』。なるほどいつもポリシックスは面白いのだが、ひとつ弱点が見つかった。
それはシングルがつくれないということ。アルバム全体の雰囲気は圧倒的な集中力を感じさせていいんだけど、
ひとつひとつを取り出したとき、どれもシングル曲としては成立しない気がした。
……と、思ったら『イーノ』ではその弱点が大幅に改善されていた。なんでかな、と思ったら岡野ハジメが関わってた。
うーん、さすが。もうちょっと聴き比べていろいろ考えてみようかな、と思う。くるり『ファンデリア』。インディーズ盤。『モノノケ姫』が抜群に良い。あとはどーでもいーや。
まあそんな感じで刺激を受けているけど、どうも創作活動までもっていけてない。なんとかせんとなァ。
雨のせいもあって、一歩も外出しないで死んだように過ごしてた。
それでもそれなりに文章が出てきたので、できる限りで書いておいた。
トシユキ氏と約束。神田は神保町へ。インラインスケートを見るためだ。
昨年末のモゲの会でインラインスケートを始める決心をしたのはいいが、シロートにはよくわからんわけで、
ようやく暇が取れたベテランインラインスケーター・トシユキ氏の指導のもとに購入しようというわけである。いろいろ歩いて見てまわった結果、チタニウムという響きに惹かれてK2の「titanium velocity」にする。
さっそくすべるべ、と後楽園に行く。東京ドームを見るのはウルトラクイズ以来でやんの。
で、結局リンクは見つからず。なくなったんじゃないの、という結論に達する。しょうがないので東工大に移動、本館の脇でふたりですべる。
ステーンと派手に転びまくるが、プロテクターのおかげで安心して転ぶことができる。
転ぶたびに空を仰ぎながら、「よくできてるなー、これ。」と感心する。2時間ばかり転びまくっておひらき。慣れてくるともっと楽しくなるんだろうな、と思う。
それにしてもこの4月はドラムスにインラインスケートに、といろいろ始めている。いい感じだ。◇
今、MXTVの『テレバイダー』を初めて見てるんですが……走りすぎ。ホント、元気だなー…って感じ。
深夜番組が軒並みつまんなくなった分、こういうところにカルトな才能は移ってるんですね。
研究室のパソコンでも作曲ができるようにした。
どこまで役に立つかはわからないけど、できる方がいいはず。いい曲が1曲でも生まれるといいな。
今期初ゼミ。博士論文挑戦者の発表が2本ということで、しょっぱなからけっこうな重さ。
地獄のコーヒー責めで、なんとか寝ないでがんばった。
……よく考えたら、これってM2のクセにかなりみっともないなあ。
ドラムス教室。
おじさんの先生に習っているのだが、なかなか指導が的確だ(と思う)。
今までできてた部分はサラリと、我流で無視してきた部分は丁寧に教えてくれる。
個人指導にした甲斐があるというものよ。がんばって上達しないとね。
マサルと電話で大ゲンカする。この5年間はなんだったんだろう、と悲しくなる。本気で泣きたくなる。
でも熱海ロマンはやめないよ。おもしろいんだもん。
マサルが絶賛していたので、モーニング娘。『4th「いきまっしょい!」』を今ごろになって買う。
まずそのデザインが今までのアルバムに比べて格段に良くなっているのに驚いた。ポップだ。
写真もかなりかわいく撮れている。こりゃ欲張ってもっといろんなポーズの写真を載せてもよかったのでは。肝心の音について。全体を通してアッパー。プログラミングと生演奏の混ざり具合がポイントだろう。
アイドルっぽさとコミカルさのバランスは絶妙。性別・年齢をまったく問わない、ものすごく丁寧なつくりだ。
アレンジャーではまずダンス☆マンが目立ってて、あとはいつものメンツがバランスよく配置されてる。
それぞれが自分の持ち味を十分に出し切っている印象。特に冒険はないが、どの曲もがっちりと安定感がある。
メンバーが気持ちよく歌えているのも、気持ちよくアレンジできているからなのだろう。そんな感じ。
何気なく桑野信義がバンド☆マンに混じってトランペット吹いてんのね。おもしれえなあ。雑感としては、小川の声はBoAに似ている気がする、『レバニラ炒め』みたいなのが欲しかった、
あと口を開けてる矢口の写真がビニールのお人形さんに見えてしょうがない、とか。いろいろ。◇
夜、メシを食いながらぼんやりと『HEY!×3』を見てたらロマンポルシェが登場。
掟ポルシェがここぞとばかりに「しないよ」「ファンタジー」と発言。おめでとうございます。(^▽^ )
で、ロマンポルシェ、初めて聴いたんだけど意外と面白くなかった。もっとやるかと思ってたのに。
(でもせっかくのゴールデンの歌番組に出て、曲そっちのけで弁当を食い続けるロマン優光はすげえと思った。)
氣志團といい、最近になってバカ音楽の系譜が復活してきた感じがする。米米CLUB以降の真空地帯が狙われている。
当然、熱海ロマンには追い風。もちろん僕らはわかって活動しているわけです。一応ね。
でも、今、一番面白いバカ音楽をやってるのはまぎれもなくモーニング娘。なんだよね。
モー娘。を超えなくちゃいけない。これはけっこう難しい。アングラじゃ絶対に勝てないんだよね。
昼。石川台を経由、御嶽山に行ってみる。
ドトールがあったので、ミラノサンドを食べながら鴻上尚史『プロパガンダ・デイドリーム』を読む。この戯曲は、今月アタマに実家でブラついていたときに図書館で発見した。
斜め読みしたのだが、「ごあいさつ」と「あとがきにかえて」が今の自分に突き刺さる内容だった。
結局、東京に帰ってから父に借りるように頼み、そしてそれを送ってもらったのだ。1時間半ほどで一気に読み終え、自転車にまたがる。
帰る途中に東工大に立ち寄ったら、なんと学内の劇団が『プロパガンダ・デイドリーム』を上演するとの立て看板が。
しかも今日の夜が最終公演。できすぎなくらいの偶然。じゃあちょっと観てみますか、と思う。場所は南講義棟。コンクリートで固められた建物の中は、見事なまでに小劇場の雰囲気だ。
最終公演ということもあってか客もそれなりに入っている。40人ちょい、くらいか。演じるには歳がちょっと若いな、と思っていたが、上手い役者がよくリードしていて、違和感はそのうち消えた。
ところどころ発声法と演技が離れちゃった箇所もあったが、がんばりが伝わってきたので良い芝居だったのだろう。鴻上作品には「穴がある」と思う。作品の世界を風船にたとえると、必ずどこかから空気が漏れている感じ。
そして、それは必然的に空いてしまうものだと思う。作者の創作意欲が「早すぎ」て、作品がついてこれなくなる。
巨大なテーマを描き切る前に、ストーリーが終結してしまう。物語が時間切れになってしまうのだ。
でも逆を言えば、穴が空いてしまった分だけ次の作品を書く意欲が生まれてくるということ。
ひとつの作品で世界を完全に包みこむのではなく、あらゆる作品をつなげることで世界を覆い尽くそう、という思考。
だから鴻上作品を上演するには、演出家が自分で考えたパテで穴を埋める方がすわりがいいんじゃないか、と僕は思う。で、この東工大の劇団の名前は「娘の予感」という。一橋大学の劇団は「己疑人(コギト)」、もちろん由来はデカルト。
東工大の方は23区内の身軽さを感じるし、一橋の方には都下の文教都市の重苦しさ・カビ臭さを感じる。
だから学部時代、僕は一度も観に行ったことはなかった。
そう考えると、「熱海ロマン」って名前も見直すべきかもしれない。ちなみにマサルに「娘の予感」の話をしたところ、「すごいね。モーヲタ?」というお約束な返事がかえってきましたとさ。
連日非常にゆっくりと部屋の片付けを進めておるわけでありますが、
昨年夏のディナーショウの小道具がかなりの容積を占めておるのであります。
今にしてみれば、ずいぶんとムチャクチャをやっておりました。
次回からライヴは軽装にしよう、と痛感しておる次第であります。あと、友人からのクソの役にも立たねえプレゼントもものすごい量であります。
考えてみりゃあ浪人中からのやりとりがいまだに残っているわけです。そりゃとんでもない量になるわ。
ま、こっちもちまちまと処理していくしかないですな。
午前0時2分ごろ、マサルから電話がかかってくる。
「おめでとうございます。」
モフモフとベーグルを食べながら挨拶。
そんなこんなでしばらく話していたら、マサルに
「アイコン10連発とかやってよ!」
とそそのかされる。二つ返事で快諾。お昼にはドトールでベーグルサンドをいただく。
3時のおやつに昨日浜松町で買っておいたベーグルをいただく。
晩にはベーグルとゆでたまごを食べる。
夜食ももちろんベーグル。なんつーか、こりゃもう宗教ですね。ワーイ。
で、結局アイコンは5連発が限界でした。すいません。もう痛くて。
フラリと港区を自転車でブラつく。
港区は警備がやたらに多い気がする。
外苑東通り、ロシア大使館の周辺は特にそう。警察が道路を封鎖して車を止めたり。
ああいうのを見ると、われわれ下々の者の知らない世界が垣間見えてヤな気分になる。◇
夜、部屋を片付ける。アフガンの瓦礫ってこんな感じなんだろうな、というくらい散らかる。
なんとか日曜までにはケリをつけたいものだ。
ドラムス教室に行く。基礎を習う。勉強になる。がんばらねば、と思う。
研究室で新歓イベント。頼むからもちっとスピーディにやってください……。
成績表をもらったが、修士課程修了に必要な授業の単位をすべて取得したことが判明。
つまり、今年一年はまったく授業に出なくていいということ。最高じゃ。
部屋の中で半分死んだように過ごしてた。目が覚めたら夜8時。
ネットつないだら某所でやってるものがけっこう高い評価を受けていた。うれしかった。
天気もいいし自転車で出かけようかな……。どこに行こうかな……? そうだ、ベーグルだ! ベーグルを買おう!
そんなわけで駒沢通りをひた走るルートで二子玉川へ行ってきた。ベーグルおいしいナリー。◇
『ウィーケストリンク』、見た。ミリオネアよりスピードあっていーじゃん、って感じ。
でもこれ芸能人だからわかりやすくって通用するんじゃないの、って気もする。
素人の蹴落とし合いを見てもなあ……。第15回ウルトラのドミニカならともかくさ。
『稲中卓球部』をついに全巻揃える。おもしれーなー。どういう脳ミソしてんのかなー。
部屋の片付けを開始。『プロ研ファイト』を発見。時間を忘れて読み込む。結局お片付け失敗。
歯医者で抜糸してもらってから、東京に戻る。
ぶらりと名古屋に行った。
まず、住んでた寮の周辺を歩いてみる。相変わらずの平和な下町。
バッティングセンターへ。マメがつぶれていたわりにはそれなりに打てた。
予備校に立ち寄る。あんまり人がいなかった。資料をもらって出る。
地下鉄に乗る。女性の車掌に「駆け込み乗車はおやめください!」って言われると従っちゃいますな。
伏見駅で降りて名古屋市科学館へ。小学生だらけのプラネタリウムで爆睡。
そのまま大須へ行くが、あんまり寄るところがない。寿がきやラーメンを2杯食べる。
矢場町のPARCOへ。書店、楽器屋、ワールドスポーツプラザと見るところがいっぱい。
ちょっと奥まっているナディアパークに寄る。ロフトでスプーンを買う(マツシマ家ではスプーンがブーム)。
栄を経由して久屋大通へ。テレビ塔で一服してANNEXの東急ハンズを大いに楽しむ。
で、名駅に戻って駅ビルの東急ハンズへ。この時点でバス発車まで残り30分。
地下街を走り抜け、名鉄ビルでバスのチケットを買う。ついでにCDを見て、2枚ばかし買う。ひたすら歩いた一日。東京にいるときの1週間分は歩いた。
久々に名古屋をブラついて思ったのは、浪人時代とは好みが変わってきているということ。
行って面白い場所、つまんない場所が変化してきた。これも成長してるって言えるんかなあ。
自転車で飯田市内をぐるぐる散歩した。高校まで過ごした街。なんにもない街。
春の風はとっても平和な感触がする。東京では同じ風でも焦りしか感じないが、飯田の風は穏やか。
でも、その穏やかさが時間の経過を隠しているように感じた。竜宮城ってほどじゃないけれど。
優しすぎるというか。「そのまま、そのまま」と語りかけてくるようで、これでいいのかなあ、と思ってしまう。
もう少し都会で暴れさせてくださいよ、もうちょっと納得がいくまで。それが返事。
飯田市には桜並木という通りがある。歯の治療に行くたび通るのだが、見事に満開。
ぼんやりと桜の美しい理由を考えてみたんだけど、そのひとつに幹があるんじゃないか、と思う。
苔の産した黒い幹が淡い桜色を支えていて、その対比が美しいんじゃないか、と。
ふっと浮いて見える桜の花。その下に広がる幹の黒さ。
花が美しいのが短いのなら、幹が美しいのも、また短い。◇
で、話題はすっかり変わって建築の話。
僕が昔通っていた中学校の向かいに原広司の建築ができてきた。市の施設。
測候所が移転して中に入るんだそうで、それをもとにデザインができたんだかなんだか。
同じ市内の美術博物館よりはマシそうな感じ。いずれ中に入ってみたいものだ。
大長編ドラえもんが本当に面白い。実家に置いてあるのを一気に読破。
伏線の消化も丁寧になされているし、なによりその想像力がいい。とにかく、読ませる。『のび太の恐竜』、第1作目ということもあり、僕は今まで平凡な作品としてしか認識していなかった。
が、いざじっくり読んでみると、日常からいきなり冒険に放り出される感覚が地味な分だけ響いてくる。
シンプルにつくられたストーリーが味わい深い。この面白さに今まで気がつかなかったとは。不覚。いろいろ読んでいるうちに思った。大長編ドラえもんが面白い最大の理由。
それは、子どもであるのび太たちが大人扱いされているということ。人格を尊重された存在ってこと。
彼らは子どもだからこそ冒険を見つけることができる。大人扱いされているからこそ活躍ができる。
子どもたちはつねに大人に劣らない自分を見つめている。ないもの、として扱われている隠れた人格を。
それを掘り起こして「子どもだって大人なんだぜ!」と見せてくれるから面白いのだ。
大長編はのび太たちの愛と友情の物語には違いないのだが、その根底には子どもへの敬意があふれている。さて、繰り返し言ってるけど、『日本誕生』より後は急激に面白くなくなる。
ドラえもんという「科学(科学的なもの、科学的な考え方)」が世界にメスを入れるスリルがなくなってしまうから。
ただのファンタジーになり下がってしまったから。ただの年に一度のお祭りになってしまったから。
そこには、“子どもにだってできる冒険”しかない。自分の人格を認めてほしい子どものためのカタルシスが欠けている。