diary 2004.1.

diary 2004.2.


2004.1.31 (Sat.)

なんでだかわかんないけど、塾で「今日は性格キツい」「いつもとちがう」って言われた。
確かになんとなく、いつもよりちょっと厳しめだったかもしれない。自覚があるような、ないような。
本人だけがよく自覚していなくて性格に波があるって、冷静に考えると、かなりまずい。困った。


2004.1.30 (Fri.)

劇団☆世界一団『空飛ぶ遊園地』。拡大路線を突き進みつつある世界一団の最新作。期待して新宿御苑へ。

売店では世界一団の絵本『赤いキリンの思い出』が並べられていた。
パラパラとめくってみたのだが、なんかちがうなあ、と違和感を覚えて買わなかった。

今回の話は遊園地を経営する家族の100年間を描いている。
現在と過去を絶妙のバランスでクロスさせる展開、細かいギャグは本当に職人芸。
世界一団は毎回何かしらの小道具を使うのだが、今回はフラフープ。これも、きれいに使っている。
さらに、登場人物の子ども時代は人形劇という荒技。顔だけ黒子の頭巾で隠すというのはいかにも世界一団。

しかしながら、『空飛ぶ遊園地』は最後まで「まいった!」と思うことはなかった。
ひとつには、舞台装置をフル活用していると感じられなかった点。
もうひとつは、ポップな演じ方のわりに扱っている事件が重過ぎること。
特に後者が気になる。セックスだとか殺人だとかの話になった瞬間、それまでの軽い足取りが宙に浮いてしまう。
世界一団の本領であるポップさとは相性の悪いものをムリヤリ詰め込んでいる印象。
前作の『博物館』が見事なバランスを保っていただけに(→2003.8.22)、今回は消化不良が目立ったように思う。

それでも随所にちりばめられた職人芸はさすがで、損をしたという気には全然ならない。
今の状況で『世界一団の動物園』の再演や『トリックスター』シリーズの新作を観たいなあ、と思った。


2004.1.29 (Thu.)

研究室が修論と卒論でスクランブル態勢。手伝いができるように自分も待機。
ところが使っているパソコンが突然ぶっ壊れて、結局徹夜で修復する破目になってしまった。
それでもセーフモードでデータを移したので、被害は最小限に食い止めることができた。

で、特に緊急の手伝いもなく夜は明けた。自分のことじゃ徹夜したくないのに他人のことなら徹夜できるのはなんでだろか。


2004.1.28 (Wed.)

英語の授業で現在完了を教える。
3月からずっとやってきて基本ができているからか、ハードなはずの内容にも非常にスムーズに対応してくれた。
大人数だけどやりがいのあるこのクラスも、あと1ヶ月で分割なんだと思うと、なんとなくしみじみ。


2004.1.27 (Tue.)

2月の仕事のスケジュールを見たのだが、いよいよもって馬車馬。コマ数が今の2倍。
なんだかだんだんドップリって感じになりつつあるかもしれない……。こわいわー……。


2004.1.26 (Mon.)

最近、妙に眠い。そしてなぜか朝が異常に弱い。だいたい夜中の3時くらいに寝て、起きるのは必ず正午を過ぎてから。
問題は、起きる時間がまったくコントロールできない点。何をしようが二度寝してお昼。早めに寝てもお昼。
おかげで一日を短く感じる。まいった。


2004.1.25 (Sun.)

なっちが卒業。これで辻加護も卒業するとなると、もう本当にカンベン。キッズとかマジいらない。もうヤダ。


2004.1.24 (Sat.)

国語の授業、漢字スペシャルをやる。2時間ひたすら漢字。とにかく漢字。
実際にやってみると腕が疲れて大変ということが判明。教えるこっちは暇なんだけど。本当にご苦労様でした。


2004.1.23 (Fri.)

買っておいた『木更津キャッツアイ』のDVDを見る。
このドラマは理屈とかマジメに考えたら負けで、素直に楽しむのが一番。
カッチリ決まったキャラクターが、全編をポップに駆け抜けていく。たまらない。
自分の頭の中から出てきた世界が他人を楽しませるのって、最高の喜びだよなあ、と思う。


2004.1.22 (Thu.)

『うたばん』を見ていたら、なっち卒業で、なんだかしんみりしてしまった。なんつーか、もう、ガマンの限界って感じ。


2004.1.21 (Wed.)

中目黒で飲んで以来(→2004.1.16)、相手に不快感を与えない努力とは何か、をひたすら考えている。
確実に言えることは、不快感は与えるだけでなく、受け取るものでもあるということ。
相手の考えるルート、思考回路を把握して、不快感として受け取ることがないように、広い心でいたいものだ。


2004.1.20 (Tue.)

なんだか、2月になったら仕事が増えるらしい。単純に考えれば、頼りにされていると考えていいんだろうけど。


2004.1.19 (Mon.)

まだ体調がベストでない。国立にいるときは風邪なんてスタ丼食って寝ていれば一日で治ったのだが。
体調が悪いままで授業をやると、途中でどうしてもガタがくる。おかげで、今日は本当にキツかった。


2004.1.18 (Sun.)

エントリーシートなるものを書いていく態勢にぼちぼち入る。で、自己分析なるものを開始する。
この言葉、なんか共産主義的な「自己批判」の匂いがするってのはひねくれ過ぎか。どのみち、好きになれない言葉だ。


2004.1.17 (Sat.)

風邪気味。調子が冴えない。でも、仕事。
中学受験組の面接練習に付き合う。終わった後、TPOをわきまえずにふざけていたので、怒る。
勉強はできるのかもしれないが、こういう連中がエリートになっていくのは、正直イヤだ。


2004.1.16 (Fri.)

友人と待ち合わせて恵比寿の東京都写真美術館に行く。ファミコン生誕20周年記念企画「レベルX」を見るためだ。

中に入る。ゲームクリエイターの履歴書が並んでいる。丸文字が多い。
奥に進むとファミコンソフトの箱がズラーッと壁に沿って並べられている。量、多すぎ。
順番は発売年度順になっていて、進んでいくとデザインに工夫が増えていくのが面白い。
と同時に、自分たちの世代は圧倒的にゲームというメディアの影響を受けていることを自覚する。
小説でも映画でもなく、ゲーム。ステージをクリアするという方法論の影響。言語感覚。

昔のゲームが遊べるコーナーもあったけど、僕の好みに合うソフトはなかったので、ほぼ素通り。
話のタネに『いっき』をやってみたけど即死。昔は操作性が悪くても夢中になることができたんだなあ、と思う。
あとは古今の野球ゲームが15タイトルほど並んでいるコーナーがあって、これは単純に面白かった。
一番昔のやつじゃ、現・横浜監督の山下大輔が現役だったことにちょっとびっくり。
というより、出てくる選手がことごとく引退しているという事実にショックを受ける。

終わって、バッティングセンターに寄った後、中目黒で飲む。
昨年末のトラブル(→2003.12.23)がメインの話題だったのだが、なぜか異常に楽しい酒だった。


2004.1.15 (Thu.)

あちこちのホームページで採用情報を見ているのだが、年齢制限の壁に苦しむ。
あと1年早ければ……ってパターンが多すぎる。切ない。


2004.1.14 (Wed.)

寒い。
寒いと腰が痛い。腹筋しているときにヒジをぶつけて以来イマイチ調子の悪い左ヒザも痛い。
……なんか、書いていることがすっかりジジイだ。愕然とする。


2004.1.13 (Tue.)

ポータブルMDでは録音時間が2倍になるLP2録音ってのができるので、試しにやってみる。
160分も録音ができるってのは非常によい。これを考えた人はすごいなーと素直に感動。


2004.1.12 (Mon.)

ハッピーマンデーで塾がなかったので、キムタク主演・『プライド』の第1回を見ちゃう。
これはバカだーと笑いつつ、それなりに視聴率取っちゃうんだろうな、とつまんなく思う。
それにしても野島伸司は毎回やることがあざとい。今度はQUEENかよ!って。
くだらない曲をテーマ曲にしてそのインスト版を劇中に流してナエナエってのもヤダけど、
こういうやり方もどうかなあ、と思う。でもまあ、少しはマシなのかな。


2004.1.11 (Sun.)

鷲田清一『ちぐはぐな身体』。

ここんとこ、時間と空間の中に立っている身体という存在が、気になっている。
それで社会学関連のものを中心に身体について書いてある本をチェックしていたのだが、どうも納得がいかない。
それはフェミニズムの観点に立つものだったり古典芸能に関するものだったり障害者の視点からの差異だったり。
もっと“ふつう”の(という表現がマズイのであれば、もっと一般的な、ユニヴァーサルな)身体論はないのか。
肌・皮膚というものが自己という存在の表面として、時間と空間の中でどうふるまっているのか、
そこを知りたいのだが、まったくもっていい本が見つからなかったのだ。

で、この『ちぐはぐな身体』。基本的にはファッションに関する本だ。
だが服を皮膚の延長、それも「意志によりコントロール可能な皮膚」という視点で捉えている点がいい。
つまり、ファッションとは理想的な自分の身体の実現である、と。ファッションの選択は自己の属性の宣言である、と。
もともと鷲田清一は大学時代にゼミで読んでいて、皮膚に対する鋭敏な感覚が的確に言葉になっていると思っていた。
それでこの本を買ってみたというわけ。括弧の使い方が独特なのは相変わらずで、懐かしさを覚えつつ読み進める。
やはり中心に据えているのはファッションの話題。でもその根底には、彼が見つめた身体の本質が見え隠れしている。
ある程度、その身体観を自明のものとして論を展開していっている印象を受ける。本当はそこを聞きたいのに。
だからすごく、「スタートライン」って感じがする。ここから派生する細かい話が面白くなっていきそう、という予感。
もう少し掘り下げてほしいなあ、と思う部分が多いけど、まあこれだけでも読む価値があるのは間違いない。

この物足りない感じは、中高生向けの本だからなのかもしれない。鷲田身体論への入門編ってことで。
(塾で中1の国語を教えていたら、この本の一部が出ていて驚いた。逆を言えばそういう年齢層向けのレヴェルということ。) 
ファッションよりは身体の方にウェイトを置いて、身体感覚をぐいぐいと言葉にしてくれれば、
それは今の自分にとっては理想的な身体論の本になるだろう。それがあるのであれば、ぜひ読んでみたい。


2004.1.10 (Sat.)

月イチのテストを採点する。相変わらず英語のクラスは超人的な集団成績を出してくれる。
その一方で数学と国語のクラスは泣きたくなるようなミスを連発。思わずため息が漏れる。
勉強って面倒くさいんだけど、その面倒くさいことを楽しめないと点数は上がらない。
「社会に出ても使わない」って逃げるのは簡単だけど、面倒くささを楽しむ余裕のある人生の方がステキなのだ。


2004.1.9 (Fri.)

髪の毛を切る。すごくサッパリした気分。
家に帰ると、昨日買っておいたスカパラの横浜アリーナライヴDVDを鑑賞。本当に大昔の曲から歌モノ三部作まで、
とっても幅の広いレパートリー。だらーっと聴くにはなかなかいいDVDだ。やはり、スカパラは深いなあ。


2004.1.8 (Thu.)

自転車で八重洲ブックセンターへ行く。お年玉で本を買った。
それから秋葉原に行って、DVDも買っちゃう。なんだかんだ言って、塾講師をやっていると余裕がある。

夜は塾に行き、報告書の作成。春期・夏期・冬期の各講習では特別の報告書をつくらなきゃいけない。
生徒全員にA~Cの能力評価をせにゃならんわけで、当り障りのない評価のつけ方に苦労をする。
『信長の野望』でゲームバランスを考えながら戦闘力や政治力を設定するみたいな感覚。
たいてい、Aって特定の生徒に集中するのだ。なんとか言い訳を考えて、上げたり、下げたり。


2004.1.7 (Wed.)

ドラムス。正月休みはいい練習になったんだけど、やっぱりどうもまだまだヘタクソ。
一番厄介なのが、右手に比べて左手がおそろしく利かないこと。
同じ手なのに、利き腕じゃない方は思うように動かすことができないという、残酷な事実。
人間の身体って不思議なもんだ。


2004.1.6 (Tue.)

数学。疲れが出る。騒がしいクラスなのでよけいに生気を吸い取られている感じ。
授業が終わってフラフラになって、倒れるように自転車にまたがってさっさと帰る。


2004.1.5 (Mon.)

助動詞の書き換えがわからないよーと泣きつかれて、自主的に補習をやることに。
大学受験でもそうだけど、英語の究極的な目標はスラスラと英作文を解くことだと考える。
そのためには例文をストックしておいて、それを自由に改造できるセンスが必要になる。
で、書いて覚えることを奨励しているのだが、どうもイマイチ手ぬるい。きちんとやんないと後で痛い目に遭うよ、と諭す。
相手はいつものはにかんだ表情で素直にうなずいたが、本当、がんばってくれよ……と思う。
自分が担当になってから伸びてないのがそいつだけなので、なおさら。


2004.1.4 (Sun.)

塾の冬期講習に戻る。
今回、国語のクラスではわざと難しめの問題集を選んだ。
簡単な問題集では「書き抜きなさい」問題が多いのだが、難しめでは「書きなさい」が多い。
つまり、本文をよく読んでの編集センスが問われるということ。連中にはいい訓練だ。


2004.1.3 (Sat.)

なんとなく、正月休みはヴォリュームのある有名な小説を読みたいと思っていた。
で、東京で買っておいた佐藤賢一『王妃の離婚』の文庫本を一気に読む。

中世フランス、インテリ崩れの中年弁護士が若き日の熱さを取り戻して活躍する話。
よく調べてあるなー、すげーなーと圧倒されつつ、主人公の頭の良さを堪能しつつ。
しかし話が進んでいくにしたがって、どうもひっかかる。あまりにコテコテなのだ。お決まりのパターンにはまりきった構成。
ラストには反則スレスレのギミック(個人的にはアウト)。読み終わったときにはすっかり冷めてしまっていた。
面白くないわけではない。専門知識を活かした主人公のキレ具合なんて、思わず興奮してしまう。
でもコテコテのストーリーの構造はもう使い古されたパターン。さすがに、これには飽きていた。
というわけで、「ふーん」どまり。直木賞って定番の話がもらえる賞なんだろうか、と思った。


2004.1.2 (Fri.)

ピザを食らう。
今年で「ベルディ」は30周年になるんだかで、サービスでコーヒーをいただいた。
四半世紀ずーっと、水とピザだけというある意味武士道な食べ方しかしてこなかったので、
ピザとコーヒーは合わねーなーと素直に思った。ここのピザは絶対にシラフで食いたい。
ジャマなものはいらない。ピザを食べるときに喉を潤すのは、ピザだけでいい。


2004.1.1 (Thu.)

正月だというのに寝まくり。久々の14時間睡眠を達成して家族を呆れさせる。
で、昼間はモーニング娘。の出ているテレビをちょこちょこと見る。
モーニング娘。と一緒に仕事してるごっちんを見て、なんだかこっちまでうれしくなるのであった。

あとは、ドラムスを思い切りたたいて過ごす。楽しい。


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