diary 2003.9.

diary 2003.10.


2003.9.30 (Tue.)

乙一『夏と花火と私の死体』を読む。作家のデビュー作を読もうキャンペーンの一環。

よく言われるように、死体による一人称で三人称的に記述をしていくという発想がまずキレているのだが、
最後の最後での仕掛けにもすっかり参った。「そうだったか、しまった」と思った時点で負け。
描写や構成はやはり経験不足な印象があるのだが、アイデアが非凡で突き抜けている。
ああ、これがプロになる才能ってやつなのか。そう素直に舌を巻いた。
すごいすごいと言われる作家はデビュー作からしてすごい。才能のない人はどうすりゃいいのだ。


2003.9.29 (Mon.)

モスバーガー、期間限定のジャンバラヤチキンがなかなかうまい。オレンジの香りのするチキンもいいけど、
アスパラがあるのがすごくいい。これでバンズがもうちょっとうまけりゃなあ、と思うが、それは贅沢ってものか。


2003.9.28 (Sun.)

NHK教育で野田秀樹の『赤鬼』ロンドン公演をやっていたので、見る。
イギリス人の俳優がぜんぶ英語でやる中、野田が赤鬼役で出演。字幕つき。

ラストシーンからはじまる構成。自分は「海ガメのスープ」の話を知っていたので、いきなり最後の真実が見えてしまった。
でも、そこに至る過程を描くことの方が重要なので、その辺は関係なく楽しむことができた。

嵐の夜、海辺の村に漂着してきた「赤鬼」。彼をかくまった兄妹と村人の対応。
物語を通して描かれるのは、異なる文化・異なる姿の人間との交流と断絶。
それを日本人(野田秀樹)が「赤鬼」となった状況で演じる。なんとも挑戦的な試みだ。

舞台は円形ではないものの、客席の真ん中に位置している。
面白いのは野田の衣装で、村人が伝統的な服装なのに対し、ジーンズにパーカーで現代の普段着なのだ。
小道具(サイズ的には中道具と言うべきか)もタンスや檻、扉、船になる木の箱のみ。
実にスマート。こういった辺りはさすがに洗練されているな、と思う。
照明も効果的に使われ、話は優しく残酷に展開していく。
シリアスな物語の中に、英語での言葉遊びを混ぜて笑いを取るのも、いかにも野田らしい。

見終わって、テレビでも十分楽しめたのだが、ぜひ劇場で観てみたい、と思った。最近演劇を観に行ってない。行かねば。


2003.9.27 (Sat.)

借りたCDの感想をば。

ごまっとう『SHALL WE LOVE?』。今さら初めて聴いた。
豪華な組み合わせだけに、アレンジの難しさはいつも以上なのがわかる。個人的には好きじゃない。

モーニング娘。『シャボン玉』。声をひねりすぎ。話にならない。

モーニング娘。さくら組『晴れ 雨 のち スキ』。コテコテのアイドルソングは好きじゃない。

モーニング娘。おとめ組『愛の園 ~Touch My Heart~』。CDよりもライヴの方が映えるだろうと感じる。
分割ユニットよりも本体の方に使うべきでは?と思うほどよくできている。この生ベースはいい意味で反則。
♪ずーっとあこがれてーたーひと♪の部分が、なぜかたまらなく好き。

メロン記念日『MI DA RA 摩天楼』。特に聴くべきところはない。
楽曲的にははるかに太陽とシスコムーン(あえて旧称)の方が恵まれている。このままではまずいだろう。

ZYX『行くZYX!FLY HIGH』。キッズはともかく、曲自体は確かに悪くない。
しかし全編にわたってつんく♂がコーラスを入れているのはどうか。気持ち悪くってヘッドフォンで聴けない。

笹川美和『笑』。友人が派手にオススメしてたので聴いたが、個人的には林有三がアレンジしている点に驚いた。 
エキゾチック系とでもいうのか、こういう方向性は最近よく耳にする。顔が見えないと個性がわからない。


2003.9.26 (Fri.)

原監督の辞任劇を見て思う。巨人ってのは、本当にどうしょうもない集団だということ。
この球団が自他ともに認める「日本プロ野球の盟主」であることが、プロ野球好きな日本人として、
本当に恥ずかしくってたまらない。なのでもうこれから、僕は巨人ファンを無条件に差別することに決めた。
よくあんな恥ずかしい集団を応援できますね、マトモな判断力を少しも持ち合わせてない人ですね、と。
(自分の中で原さんの株は上が……りかけたのだが、球団に籍を置くと聞いてすっかり萎えたことも付け加えておく。)


2003.9.25 (Thu.)

こないだの同期会(→2003.9.202003.9.21)で、ダニエルがすっかり田中れいな大好きっ子になっていて驚いた。
マサルも「れいなちゃんええやん」と言いまくっているし(まあ、マサルの場合はもともとだが →2003.1.19)。
で、モーニング娘。の分割ユニットがテレビによく出ているのだが、おとめ組の歌を見ていると、
確かに田中れいなはすごい、と思わされる。のびのびとしたパフォーマンス、という印象を受けるのだ。
ステージ栄えがする、というか。正直6期で落ち目になるんじゃ、と思っていたのだが、どうもまだ寿命が延びそうな気配。


2003.9.24 (Wed.)

しかしこうして日記をまとめて書き起こしていると、塾の話題が比較的多いことが気になる。
社会人ってのは起伏のない毎日を過ごすことなのだろうか。だとしたら悲しいことだ。


2003.9.23 (Tue.)

夏休み中は活動がなかった身体障害者施設のアート化プロジェクトだったが、
再開をめざしてパーティをやろうということで、おじゃまする。

まず、無地のTシャツに塗料で絵を描こう、という企画。
最初は黄色やオレンジで線を引いてるだけだったのだが、そのうち無性にネコを描きたくなってきた。
もう、描きたくて描きたくてたまらなくなって、線の上にネコの顔を思いっきり描いた。
思えば学校の美術の時間は、ずっと遠慮をしている子であった。
心から自分の好きなように描いたことなんて、1回だけだった(それは運よく何かに入選した)。
他人の評価なんてどーでもいいから描きたいものを描く、その感覚の、なんと久しぶりだったことか。

 ケータイで撮影。わかりづらいけど、ネコがニッて笑っている。

ついでにもうひとつ、「女性が着るには恥ずかしい絵柄」というコンセプトで描く。
できたのはこちら。着てもらえませんでした。残念。

 下に敷いていたスポーツ新聞の写真を忠実に再現。

終わって、中庭で食べたり飲んだり。花火がなかったので例の芸(→2003.7.18)はできませんでしたとさ。


2003.9.22 (Mon.)

昔に比べると全然ハジけてないなーと思った同期会もそれなりにヴォリュームがあったのか、
この日はずっとぶっ倒れたままだった。歳だけはとりたくない……。


2003.9.21 (Sun.)

同期会のつづき。『ハロモニ。』を見てから自由が丘へ繰り出すことに。

自由が丘ではパスタを食べる。待ってる間に僕の就職についての話がはじまる。
約束の時間も守れないようなヤツが社会人ってカテゴリーに属しているだけで偉そうな口をたたくのに、心底ムカついた。
桃鉄のせいもあって、この時点でアタマの中は怒りでいっぱい。……が、メシを食ったらどーでもよくなった。空腹いくない。

その後はカラオケ。相変わらずな選曲センスと相変わらずな歌唱力で3時間。
最後は杉田かおるの『鳥の詩』をみんなで肩組んで左右に揺れながら合唱。

解散。同じ電車に乗ったダニエルは優しくグチを聞いてくれたので、
最後の最後で「社会人」とか「社会」というものに、救われた気がした。


2003.9.20 (Sat.)

塾の保護者会。ぐだぐだと中身のない話をするのはイヤなので短めにまとめたのだが、
短すぎるのもそれはそれでよくないようだ。なんとも、難しいもんだ。

夜に集まり、HQSでの同期会がスタート。酒飲んでDVD見てゲームを始める。ニシマッキーの持ってきた『桃太郎電鉄』。
が、やっているうちにゲームバランスに疑問を感じる。戦略性がまるでないのだ。これじゃただの鬼ごっこ。
シミュレーションゲームにはわりとマジメに取り組む性格をしている自分には、とても耐えられない。
「これって、結局運だけじゃん」
言い捨てて、ふて寝。そのままサンデージャポンの時間までグッスリ。


2003.9.19 (Fri.)

『虎ノ門』を見るたび、カンニングが面白い。売れないことを続けることで面白くなる芸人って、やっぱりすごい。


2003.9.18 (Thu.)

JR武蔵小金井駅横の「開かずの踏切」について。
国立時代にあの辺は自転車でプラプラしてた場所なので、よく知っている。
当時からすでに、自分が体験した中で二番目にひどい踏切だった(トップは京王線の国領駅横)。
だからニュースで取り上げられるのを見て、「あーやっぱりな」というのが正直なところ。
JRの対応を見るに、人間よりも電車が大切な会社なんだなあ、と思う。
民営化しても、行政と根性が全然変わらないところが、なんとも。


2003.9.17 (Wed.)

ドラムスのフィルたたけない病をいよいよこじらせてしまっている。
原因をいろいろと考えているのだが、課題曲にあるのではないかとにらんでいる。
もともと、機械の音楽に合わせてたたくのでは、やはりノリが身体の中から生まれてこない。
そのうえ曲がテキトーにつくられた音階の羅列で、とても「メロディ」と呼びたくないシロモノなので、
テンションが上がるはずもない。いわゆる、どんづまりの状態。まいった。


2003.9.16 (Tue.)

NHK教育、『ピタゴラスイッチ』にささやかな感動をしている。
まあ確かに“狙っている”感じはするわけだけど、それを差っ引いてもやはり、おもしろい。
「アルゴリズム行進」を見るたび、これを考えつくのにどれくらい時間がかかったんだろう、と気になる。
なんだかんだ言っても、やっぱり佐藤雅彦はすごいよなあ、と素直に思うのであった。


2003.9.15 (Mon.)

仕事帰りにチャリでコケた。他所様の家の柵に激突したら、住人が出てきたくらいな勢いで。
ズボンのヒザがザックリ切れてて、結局血が出た。帰宅すると、昨年末のヤケド(→2002.12.13)の薬で手当てをする。

どうも自分は昔から、左足ばかりケガさせているような気がする。
鉄棒に狂った小学校以来、ヒザは左の方が少し痛んでいるし、ヤケドも左足首。で、今回も左ヒザ。
右足はスキーの骨折くらいのものだ。後遺症がまったくないことを考えると、左足の方がかわいそうだ。
今後は左足を優しくいたわってあげたいなあ、と思うのだが、具体的にどうすればいいやら。


2003.9.14 (Sun.)

謎の疲れが出て、本当に一日中寝ていた。結局、何もできず。


2003.9.13 (Sat.)

夜の11時まで仕事。質の高いサービスを提供してまっせ。げへげへ。


2003.9.12 (Fri.)

川崎へ。理由はなくて、天気がいいのでただなんとなく自転車を走らせたかっただけ。

第二京浜。そこから、多摩川の脇を走る。戸手。マンションとの対比。あからさま、すぎる。
きっと自分のちっぽけな正義感だとか、そんなものが及ばない時間の重みが存在していて、
それが空間や社会を固めてしまっていて、それが「よくできたシステム」になってしまっているのだろう。
啓蒙なんて近代的な発想とは違った解決を発明できれば、それは第二の産業革命になるのではないか。
そこまで人類はたどり着けるのか──なんて壮大なことを妄想してみる。

京急川崎駅前をフラついていたら、再開発でできた商業施設「DICE」がオープンしているのに出くわした。
東急ハンズもワンフロア分入っているということで、さっそく寄ってみる。
川崎ハンズは限られたスペースにハンズらしさをめいっぱい凝縮している。二子玉川よりは役に立ちそう。
それから下の本屋へ。マンガの在庫量がかなりのもの。立ち読みもできる。いいところだ。
オープンしたてのデパートに入るのは初めて。人が多かったけど、なかなか楽しいものだ。

日が暮れて、だいたい同じ道で帰る。妄想が再び、アタマの中を支配する。

翌日、「DICE」のオープニングセレモニーに安倍麻美が来ていたらしいと知る。
いや、別に、本当にどうでもいいのだが。なんとなく、「へぇー」な感じ。


2003.9.11 (Thu.)

潤平にam^3の作品、『over (t)here』の案内をしてもらう。
作品をいろいろといじるのだが、どうも違和感をおぼえる。首を傾げつつ、またいじる。
潤平に言われるままにいじっているうちに、その原因がなんとなくわかった。
つくった側の楽しみの総量と、客側が感じる楽しみの総量のバランスが非常に悪いのだ。
具体的には、制作した人間ほどは客が楽しめる装置になっていない。つまり自己満足の匂いがする。

芸術ってのは、受け手をコーフンさせてナンボだ。“表出”と“表現”の問題。
本来、送り手のコーフンと受け手のコーフンは等しくなるべきだと思う。1対1のレベルでは。
ただ、受け手の方が数的に量が多いので、受け手のコーフンだけが社会的には増幅される。
どうもそのトリックに引っかかって満足している気がする。1対1で見れば、並のオブジェにすぎないだろう。
かなりキツいが、これが正直な印象。作品をつくるテクニックについては、かなり高いレベルだった。念のため。

そのまま、潤平オススメの石川台のカレー専門店でメシを食う。
インド大好きなオヤジがやってる店で、ふだん900円のメニューが水曜は500円になるそうだ。
サフランライスはおかわり自由、味のレベルも高い。これはきちんと900円で食べてあげてほしいと思った。
話は『over (t)here』から手塚治虫へ、メディアとは何か、皮膚の感覚とは何か、みたいな方向へ広がる。
どうも自分は潤平相手に講釈たれるときが一番アイデアがまとまるんで、定期的にメシを一緒に食わんとなあ、と思った。

店を出ると、中秋の名月が大きく、優雅に輝いていた。余裕のある黄金色。決して成金趣味でない光り方。
明らかにいつもの月とは輝きが違っていて、先人の智慧になんとなく敬意を払いたくなった。

帰って、潤平が又貸ししてくれたマンガ、羽生生純『恋の門』を読む。
ストーリーには正直そんなに惹かれなかったが、表現する腕には素直に感心するのであった。


2003.9.10 (Wed.)

秋採用、経験者採用しかねーぞ! ニッポンは右にならえばっかでいいのかー!?


2003.9.9 (Tue.)

CDを借りたので、いくつか感想を。

後藤真希『抱いてよ! PLEASE GO ON』。このアレンジはなかなか面白いと思った。
先日のマサルは「やっぱりゴマキはエロ歌謡やないとダメなんよ!」とシングルVを手に力説していた。
個人的にも、十分及第点の曲だと思う。ごっちんの歌唱力についてはもはや言うことないもんね。

市井紗耶香『4U ~ひたすら~』。メロディ自体は悪くない曲だ。が、ミックスがヒドすぎる。
ドラムスがデカくてジャマ。音もつまらない。ギターも冴えない。コーラスも活かしきれていない。
プロモもテキトーって話だし、モーニング娘。の『ふるさと』のときみたく、わざと市井をジリ貧にしてる雰囲気すら漂う。
音楽の知識はあっても、アタマの賢くない人間がつくったって印象だ。これじゃ市井が浮かばれない。

ROMANS『SEXY NIGHT ~忘れられない彼~』。メロン斉藤以外はレベルの高いユニット。
まあ、斉藤がいないとオチないから、しょうがないと言えばしょうがないんだけど。
真っ赤な口紅、ケバいエロチシズムは本来のつんく(本当にプロデュースしてるって意味で)の得意領域。
ちょっと期待してたんだけど、やっぱり初期タンポポ・初期太シスのような路線にはならなかったか。
逆を言えば、音楽的にはもう昔に戻らないことを証明しているわけで、それは悲しいことだ。

PE'Z『DRY! DRY! DRY!』。つまらん。このバンドは声を入れると萎える典型だな。楽器だけにしとけ。


2003.9.8 (Mon.)

数学の授業。……とにかくできん!
基本事項をまとめたノートはつくってはいるが、それをまったく暗記していないというお粗末さ。
本気でムカついたので、小テストで強制的に暗記させることにした。ほとほと参った。


2003.9.7 (Sun.)

目黒にてマサルとダベる。マサルと会うのはえらく久しぶりだ。イカンイカン。
話の内容としては、まあ例のごとくモーニング娘。だったりモーニング娘。だったりする。
マジメなところでは、頼まれたので、マサルが編集に関わっている雑誌について問題点を指摘。
けっきょく雑誌って、レイアウト・デザインなんだよねーという結論に至る。
そんな感じで昼メシをのんびり食った後は本を見たりCDを見たりして過ごす。
空が暗くなって、吉牛食って別れる。帰り道、今は遠くなった学生時代が懐かしかった。


2003.9.6 (Sat.)

塾で作文講座がスタート。添削が地獄、と評判の授業である。
実際に中3連中が書いたものを見てみると……ヒドい。ヒドすぎる。
改行しても最初の1マス空けねーわ、句読点は一番アタマの列に平気で書くわ、常体と敬体をごっちゃに混ぜるわ、
主語と述語がチョーさん並みにズレるわ……。挙げればキリがない。直すところが鬼のようにいっぱいで、
受講者の数は30人を超えている。噂以上に地獄。これはかなり時間を取られることになりそうだ……。


2003.9.5 (Fri.)

修論ラッシュで中断していた伊集院のラジオの編集を再開しはじめる。

伊集院のトークの特徴は、ギャグを素早く積み重ねて展開していく点にある。
たった今言ったばかりの自分の言葉を、あらぬ方向に曲げて広げていく。それが凄い。
もともと落語家で“笑い”について深く分析していただけあって、理論的なバックボーンも持っている。
そんなわけで、録音したものをずーっと聴いていると、ぼんやりと「型」が見えてくる。
いかにして「なんでそれが出てくるんだ?」というものをテンポよく出せるか。秘訣はそこにありそうだ。


2003.9.4 (Thu.)

潤平が手塚治虫『火の鳥』をBOXセットで買ったので、借りて読む。
確か『火の鳥』は中学のときにひととおり読んでいたはずだが、例のごとくテキトーに読んでいたので、あちこちうろ覚え。
今回あらためて読み直してみたわけだが、もう、圧倒されっぱなしだった。

表現技法という点から見ても、とんでもない。シリアスのど真ん中にナンセンスギャグを1コマ混ぜておいて、
それでいて次のコマでシリアスに戻る。読者は違和感なんて感じない。感じさせない。
これをあっさりとやってしまうってことが、どれだけ難しいことか。
逆を言えば、ストーリーの持つ説得力が本当に強いからできる芸当なのだろう。
読み終わった後には、強烈なメッセージが残る。茫然として、ハッと気がついて、我にかえる感覚。
僕は後に続く表現者が基本・スタート地点として設定しうる作品を、敬意を込めて「古典」と呼んでいるが、
手塚治虫はまさに、その存在そのものが「古典」なのだ、と痛感した。
特に『火の鳥』は、時間の概念とそれを提示する構成の的確さからいっても、最高レベル。
きっとどんな未来になっても新しさを保っているストーリーと、マンガというメディアの融合。
もはや「芸術」という言葉さえも安っぽくなってしまう。恐ろしい。


2003.9.3 (Wed.)

塾で8月のテストの結果が出た。とんでもなくよろしい結果が出たのだが、例年8月はそんなもんらしい。
まあでも、点を取れるときに取っておけるのも能力のうちだ。愛いヤツ愛いヤツ。


2003.9.2 (Tue.)

軽い思いつきで、ちょっとしたことを考えている。少しぼやけさせた表現になるが、それは、
「きわめて個人的なアーティスティックな才能を、ワークショップでひとつにまとめることができないか」
ということだ。そんな個人的な興味関心による実験に他人をお付き合いさせている。
そこで言い訳になるのが、参加者が楽しめているかどうか、ということ。
参加者が楽しんだうえで、受け手が楽しめるかどうか。はたして、どうなることやら。


2003.9.1 (Mon.)

J2のヴァンフォーレ甲府×アルビレックス新潟戦は、川中島の合戦ということで、長野県で試合をやったそうだ。
こういうのってすごくいいセンスだと思う。プロスポーツならではの粋、といった感じがする。
ちなみに、自分はメジャーリーグと日本のプロ野球の最大の違いは、この粋があるかないかだと考えている。
言い換えれば、センスの問題。娯楽・ショウを、より充実させるための工夫。そういうセンスのある人間になりたいもんだ。


diary 2003.8.

diary 2003

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