diary 2013.10.

diary 2013.11.


2013.10.31 (Thu.)

ここら辺で書いておこう。今年のプロ野球、引退する選手について。
阪神:桧山、広島:前田智・菊地原、中日:山崎、ヤクルト:宮本・藤本、西武:嶋・石井、ロッテ:小野・薮田、
たぶんまだ他にもいるけど割愛。今年は有名な選手がドッサリ引退する年となってしまった印象だ。

石井には200勝を目指してほしかったのだが、本人にまったくその気がないのでしょうがない。
そこがまた猛烈に石井っぽいのがまた面白いんだけど。顔つきと性格が完全に一致している愛すべき選手だった。
ヤクルト入団時には「将来絶対に毎年15勝以上計算できる投手になる」って言われていたが、とにかくノーコン。
当時のヤクルト先発陣は全員右腕で、石井にかかる期待はものすごいものがあったのだ。早く出てこい、と。
活躍しはじめたのは期待していたよりもちょっと遅かったが、そこからの息が想像以上にすごく長かった。
野村監督には投手を壊す癖もあったので、ここまでしっかり太く長い投手になるとは。いやー、偉大だ。

入団当時の予想をはるかに覆した点では宮本もそうだ。前にも書いたが、なんで獲るのと(→2012.5.4)。
プロ野球選手ってのは本当に成長するもので、それは本人の努力によるものが圧倒的に大きいんだろうけど、
そこも含めてよく見抜いて入団させたもんだなあ、と思う。これは素人にはわからない領域なので特に。
宮本については尊敬すべきエピソードしか出てこなくって、そこもまた凄い。なんとか現役のうちにもう一度、
優勝してほしかったんだけどなあ。まあそれは監督になってぜひ実現していただくとしましょう。

最後に、前田智徳。プロ野球のファンなら支持球団を超えて、彼を尊敬せざるをえない。そういう存在。
「ケガさえなければ」の典型だと思うが、それでも2000本安打を達成しているのはやっぱりさすがなのだ。
打撃タイトルを獲得していないのが意外。そういう意味では、記録より強烈に記憶に残る選手だったのか。
そもそも顔つきが浮世絵っぽくて、ケガに泣かされながらもバット一本で戦う、そんな姿はまさに侍そのもの。
前田の場合、現役の後半にはもはや「伝説のプレーヤー」という風格が漂っていて、そこがいちばん凄かった。
間違いなく日本のプロ野球の魅力を増幅していた選手だった。引退が惜しいけど、よくここまで続けたとも思う。

出ていく人がいるということは、入ってくる人がいるということ。魅力あるプロ野球が続きますよーに。


2013.10.30 (Wed.)

fox capture planが面白い。ヴィレッジ・ヴァンガードでPVを流していて、なかなか良さそうな気配だったのだ。
それで値段も安いし買ってみたら、これが実に面白い。ミニマルでジャズという発想がまず独自の世界を構築している。
たとえば日記を黙々と書いているときにバックで聴いていると集中力が増す、そういう音楽なのである。

PVになっていた「衝動の粒子」が収録されている『trinity』から入ったのだが、それ以外にもいい曲があった。
ピアノ・ベース・ドラムスの構成で曲調はどれも近いのだが、そのわりには驚異的に打率が高い印象である。
それですぐにbohemianvoodooとのコラボアルバムである『color & monochrome』も買ってしまった。
「other side」、これがまたいい。こうなるともっと曲を聴きたくなる(bohemianvoodooについてはまた後日)。
そしていちばん最初のアルバムでタワーレコードでしか売っていない『FLEXIBLE』の購入までは、あっという間だった。
「capture the Initial "F"」はミニマルなフレーズの緊張感がたまらん。目覚ましに最適で、これで毎朝起きている。
「FLEXIBLE」は、fox capture planでいちばん好きかもしれない。これがタワレコ限定というのはもったいない。
そんな具合に、僕の財布から1000円札が数枚飛んでいくのと引き換えに、iPodには★5つ~4つの曲が一気に増えた。

今後もコンスタントに活躍して、どんどん新しい曲を聴かせてほしいグループである。音楽を聴く楽しみが増えたぜ。


2013.10.29 (Tue.)

財務省が教員の数を削減する方針だと。アホもここまでくると見事としか言えないね。現場見てみろや、現場。
学校を勉強だけやっている場所だと勘違いしていないか? 勉強以外の要素が確実に半分を占めているんだぞ。
世間の皆さんは、とにかく学校の現状をきちんと見てほしい。ウチは生徒がちゃんとしているからまだいいが、
常識のないやつが生徒にも親にもいっぱいで、常識のある側がひたすら振り回されているのが基本的な構図なんだぞ。
そのうえ、文科省は狂った教育を上から押し付ける。日本人の誇れる部分がどんどん失われている、その真っ只中だ。
どうしてみんなこうも短絡的なのかね。遠き慮りなければ必ず近き憂いあり。漢文読めや、漢文! 古典学べや、古典!


2013.10.28 (Mon.)

今日も日記強化指定日ということで、朝から集中力全開でがんばる。いつもなら仕事のある平日なのだが、
合唱発表会の振替休業日でお休みなのだ。他人が働いている中、堂々と自由に動けるのは、実に気分がいいぜ。
(でも本来は休みであるはずの土曜日が毎週つぶれているので、プラスマイナスで言えばマイナスだけどね……。)
昨日と同様、今日も書いて書いて書きまくる。大阪旅行を仕上げても、なお書きまくる。疲れてもまだ書く。
それだけやっても夏休み中の分に関しては一日も新たに仕上がっていないわけで、旅行の中身の濃さに泣きたくなる。

書いていて痛感するのは、知識というものは増えれば増えるだけ、次の知識を呼び込んでくるということ。
知れば知るほどに、自分の無知っぷりを自覚させられて悔しくなって、またもっと知りたくなる。
そうして日記の分量はどんどん重くなっていくのである。旅行じたいも大変で、まとめるのもすごく大変。
もうちょっと楽をしたい気持ちはあるんだけど、まだ知識欲の方が勝っているので負担はどんどん増えていくのだ。
(そういえばバヒサシさんは「楽をしたい」と言おうとして「楽になりたい」と言ってしまったそうな。深いなあ。)
まあとりあえず、やる気のあるうちが華なので、なんとか自分をおだてながらがんばっていくつもりである。
そもそもこの日記は「他人に読んでもらうための日記」ではなく、「他人も読めるオレ専用の備忘録」なのだ。
忘れたくないことが多い人生をやっとります。そういうことだと自分で自分を納得させるでござるよニンニン。


2013.10.27 (Sun.)

今日と明日はお休みなのである。2日連続で休めるなんていつ以来だろう、と思ってしまうくらいにここ何年かは忙しい。
いつもなら「2連休? よし、旅行だ!」となるところなのだが、いいかげんのんびりしないとつらくてたまらないので、
日記強化指定日ということにして、ひたすら日記を書きまくることにした。ここで旅行になんか出かけてしまったら、
また日記のネタばかりが増えていって、夏休みの負債なんてとてもとても清算できない状況になってしまうのだ。

そんなわけで、ひたすら書いて書いて書きまくる。iPhoneのテザリングのおかげでグイグイ書き進めることができる。
とはいっても書き続けるにも限界はあるわけで、あちこち店をハシゴしたりリラックスする時間を設けたりしながら、
長距離走のような感じでできるだけペースが乱れないように書いていく。まあこれもいい経験かな、と割り切りつつ。

おかげでどうにか、大阪旅行の2日目を書き終える目前まで行った(それでも書ききれないのが切ないぜ)。
ここ最近の旅行は極力時間的なロスのないように予定を組んでいるために、中身があまりにも濃くなっていて、
一日分の日記を書ききるまで本当に手間がかかる。これはこれで困ったもんだが、自分のせいなのでしょうがない。


2013.10.26 (Sat.)

合唱発表会は無事に開催されたのであった。ウチの体育館は仮設のステージなので音響的には最悪なのだが、
それでも生徒たちはよくがんばったなあという印象。PTA合唱では案の定すげー目立ってしまったようで。
生徒の数も教員の数も少ないからどうしても小ぢんまりとしたものになるけど、いい雰囲気だったと思います。


2013.10.25 (Fri.)

台風がまた来た! 明日は合唱発表会で、どうなるのよどうなるのよと現場はヤキモキであります。
今度の台風は何が困ったって、速度がやたらめったら遅いこと。のっそりのっそり動いていて、まったく読めない。
おまけにもうひとつ台風が発生して、もう何がどうなるやら。しかし10月に台風連発ってのもねえ。困ったもんだ。


2013.10.24 (Thu.)

詳しく書けないけど、本日の職員会議は僕が司会。いろいろな状況から判断して、こりゃチャンスだと思ったのは事実。
そこで論理的にあれこれ意見を言ったところ、先輩の先生から「見事なデビュー」とのお言葉を頂戴したのであった。
思いつきで現場の負担を増やす人がいるもんでね。オレたちはロボットじゃねえんだよ、って当然のことを言ったまで。

今年もドラフト会議が行われたんだけど、やっぱりいちばんうれしかったのは、田村恵にスポットライトが当たったこと。
彼がいた樟南高校(鹿児島商工高校)は全国的に注目を集めていて、ヤクルト古田の活躍もありメガネの捕手ブーム。
だから田村がプロ入りして「おお!」と思ったんだけど、活躍できずに引退。スカウトになっていたとは知らなかった。
でも今回のドラフトで田村氏にクジを引かせた広島はさすが。見事に大瀬良を引き当てて、ええ話やとみんな大感動。
最近のプロ野球は本当につまんなく思えるんだけど、こういうドラマがあるからファンをやめられないんだよなあ。


2013.10.23 (Wed.)

小学校の英語を正式な教科にするそうだ。政府・自民党は日本をアメリカの植民地にしたいようだ。
口では愛国心をうんぬんかんぬんとか言っているけど、やっていることは完全に逆だ。狂っている。
こういう連中を選挙で大勝させる国民も狂っている。冷静に見れば自民党ほど左翼な政党ってないぜ。
アメリカいやだ、TPP反対、憲法守れって言っている共産党の方がよっぽど保守で右翼よ? 支持しないけど。
せめてオレの生きているうちは日本に独立していてほしいが、正直なところ最近はあきらめつつある。

誕生日にまでこんなことを書かなくちゃいけない今の日本って本当におかしい。絶望的な気分だよ。


2013.10.22 (Tue.)

先日の群馬×京都戦(→2013.10.20)を観戦して感じたことについて、もうぜんぜん腹の虫が収まらなくって、
思いきって、文章をシェイプして、自分が最も信頼しているサッカーコラムのサイトに投稿してしまうことにした。
それがアップされるかどうかはわからないが、とにかくこの思いをどこかにぶつけなくちゃ気が済まないのだ。

最近はどうも世の中で納得いかないことが多くて、「オレの話を聞け!」と言いたくなることだらけである。
歳を食ったとは思いたくないのだが、明らかに間違っていることがそのまま通用してしまっている状態が目につくのだ。
物ごとの表面だけを見て判断する人間ばっかりで、とことんまで考え抜いて逆説を見つける性質の僕は我慢ならん。
その薬を投与するにあたって、お前はその副作用まで考えているのか!?と怒ってばっかりなのである。
権力を持つ側の短絡さにも怒っているし、一般市民の短絡さにも怒っている。全方位に怒っている状況である。
面倒くさい性格がさらに進行しつつあるのは自覚しているが、怒りの度合いは日々増すばかり。ぜんぜん軽減されない。
正直、すべてを投げ出すことができたらいいと思う。それくらい、自分で勝手に背負い込んでいる。困ったもんだ。

(※ 投稿したものはきちんとアップされ、100を超える肯定的な評価(拍手)をいただいた。ありがとうございました。)


2013.10.21 (Mon.)

Perfume『LEVEL3』について書くよ。なんだか世間的にはバカ売れ大人気という話なのだが、僕にはあんまり。
なんでもEDMとかいう方向性に大胆に舵を切ったんだかなんだかだけど、僕にはそれがよーわからんのだ。
バスドラムが4拍というのがEDMではけっこう重要な定義らしいのだが、そこ以外は特別変わらない印象である。

前作の『JPN』(→2012.9.18)よりは確実に落ちる。シングル曲の魅力を存分に発揮した『JPN』に対し、
『LEVEL3』はアルバムヴァージョンがほとんど。やはりその分だけ割を食っているのは間違いない。
メロディラインが魅力的な曲があんまりなくって、その分だけダンス成分を濃くしてごまかしている感じ。
あとはそのEDMってことでか、全体的に音圧が強く、それが僕には閉塞感というマイナスな形で伝わってくるのだ。
だから聴いていてもぜんぜん面白くない。これはつまらんアルバムをつくったな、という感想しかない。

Perfumeと(現在の)capsuleの最大の違いは、ポップさの比率にある、と僕は勝手に捉えている。
ポップさが根底にあってこそのPerfumeで、それこそEDMはcapsuleの守備範囲になってくると僕は思うのだが。
だからPerfumeでEDMと言われても、無理にポップさを削っているとしか思えない。それは明らかな迷走でしょう。
はっきり言って、『LEVEL3』の完成度は低い。つまんないもん。『GAME』、『JPN』と来て、大失速に思える。


2013.10.20 (Sun.)

毎度お馴染み、月イチのサッカー観戦である。今回は5連勝中の大木京都を応援すべく、前橋へと向かった。
実は観戦を計画した段階では、朝から群馬入りする予定でいたのだ。まず高崎でDOCOMOMO物件を押さえ、
前橋に移動したら県庁・市役所に加えて厩橋城址を探り、敷島公園を自転車で走りまわる、そんなつもりでいた。
要するに8月の群馬探検(→2013.8.4)の補完をしようと思っていたのだ。しかし雨がすべてを流してしまった。
高崎線の車内で「オレはなんでこの雨の中、わざわざ群馬まで行くんだろう……」と自問自答しながらも、
それはそれで日記を書いていくには都合のいいシチュエーションであるには違いないので、黙々とキーを叩き続ける。
おかげで今年5月のログが仕上がる一歩手前まで持っていくことができた。物事にはポジティヴに取り組まないとね。

乗った列車が籠原止まりで、乗り換えて高崎へ。着いたらすぐにまた乗り換えで前橋を目指す。なかなか面倒くさい。
雨で霞む群馬県庁を眺めているうちに前橋駅に到着。南口からシャトルバスに乗って正田スタまで行く。
出発してからほぼ3時間。これだけの労力をかけて素晴らしい試合が期待できるかというと、そうもいかない天候だ。
メインスタンドに出ると両チームの選手が練習しているところで、バックで京都のスタメンが発表されている。
相変わらず大木さんは選手たちをリラックスした表情で眺めていた。3位の京都は20位の群馬を順当に倒せるのか。

 こんな雨の中、群馬まで来たからにはいい試合を期待したい……そう思っていた。

チアのパフォーマンスやセレモニーなんかをひととおり終えた後、いよいよキックオフ。
まずは地力に勝る京都が群馬を押し込みにかかるのだが、雨のピッチはどうしてもミスを誘発し、なかなか攻めきれない。
京都(というか大木さん)はボールを保持してつないでいくことこそが美学である。それを捨てることは、まずありえない。
しかしこれだけコンディションが悪いのであれば、割り切ってカウンターを狙う方がどう考えても効率がいいに決まっている。
相手にわざとボールを持たせてミスを誘い、その一瞬の隙を衝いてゴールまで迫る。そういうサッカーが有利な天候だ。
そしてそれを群馬が着実に実行してみせる。奪ったボールを平繁にいったん預けると、そこから知性あふれるパスが出る。
さすがに平繁は広島ユース出身だけあり、雨でもそれをきっちり計算したうえで的確なパスを通してしまうのである。
もっとも、雨で手こずるのは群馬の選手たちも同じで、平繁主導のサイドからの攻撃は濡れたピッチで停滞して終わる。

これはなかなか点が取りづらい展開になりそうだ、と思っていたら前半13分、群馬の右サイドからボールが出る。
それを前に出ていた群馬の選手がフリーで受ける。誰がどこからどう見たって完全にオフサイド、のはずだった。
しかし副審が旗を上げることはなく、その判定のあまりの不可解さに京都の選手全員の対応が遅れてしまう。
戸惑うGKオ=スンフンの横をかすめてボールはネットを揺らした。判定は絶対なので、これはゴールとして認められる。
周りの群馬サポはもうけもうけ、と大喜び。ボールをセンターサークルに戻す際、大木さんは冷静に副審に声をかけていた。
ところが信じられないことに、次のプレーでも副審はオフサイドをとらなかった。見るからに集中を欠いていた。
振り返ってみればこれは本当に些細な「始まり」に過ぎなかったのだが、とにかく、事態はゆっくりと動きはじめていた。

まだまだ序盤なのだが、僕の考えていた京都の理想的なプランからすれば、この誤審がらみのゴールはダメージ大だ。
ピッチコンディションのことを考えれば、京都のパスサッカーは非常に不利であり、カウンタサッカーに切り替えるべきだ。
しかし群馬が先制した以上、京都は主導権を握って攻めざるをえない。群馬にボールを持たせるわけにはいかない。
カウンターサッカーをやるには相手がボールを保持することが前提となるため、負けている状況では矛盾してしまう。
つまり、京都はこのびしょ濡れのピッチで延々とパスサッカーを続行し続ける以外の選択肢はなくなったのである。
水分はボールを吸い寄せるため、ドリブルが封じられてしまう。相手陣内の深い位置にボールを運ぶ手段が限られる。
だから京都はパスをつないでいくしかない。群馬はそれをわかっているので、体を寄せてひたすらそれを阻止する。
京都がミスすればその瞬間に群馬の攻撃が始まる。京都はリスクに耐えて神経をすり減らしながら戦うしかくなってしまった。

攻めあぐねる京都と、カウンターというナイフをチラつかせる群馬。それでも京都は惜しいシーンをつくるものの、
なぜかゴールを割ることができない。やはり雨の影響が大きいのだろう。もちろん、群馬の体を張った守備も効いている。
そして40分、群馬がショートコーナーからシュートを放つ。オ=スンフンが弾いたのをきっちり詰めて、差が2点に広がった。
今度は正真正銘のファインゴールだ。大いに沸き立つスタジアムに、僕は「うーん、しょうがない」という気持ちでいた。
だが、客席の斜め後ろから聞こえてくる声に、非常に不快な気分にさせられた。「なんだなんだ京都大したことねーなあ!」
調子に乗った一人の男が、大声でヤジりはじめたのである。20代か、あごひげを生やした太った男のヤジはさらに続く。
実は、僕のいたアウェイ側のメインスタンドには、大声を出す男がもう一人、真後ろにいた。こちらは選手を鼓舞する声で、
ひとつひとつのプレーに冷静に反応し、的確なタイミングで激励のエールを送っている。あまりにも対照的なふたりだ。
とりあえず僕はヤジを聞き流しながら、この天候で2点ビハインドという状況に対処する方法を自分なりに考えようとした。
しかし京都は、すぐにその答えを目の前で提示してみせた。吹っ切れた京都は前半終了間際になり怒濤の反撃を開始。
ゴール前に勢いよく迫ると倉貫がシュートを放つ。雨の中、遠いサイドのできごとだったので詳しいことはわからなかったが、
シュートは枠から逸れて飛んでいった。「なんであれが入らないんだ!」思わず僕は叫んだが、そこでゲームが止まった。
群馬のゴール裏(正確にはバックスタンド)から猛烈なブーイングが巻き起こり、不服そうに群馬の選手がピッチを出た。
どうやら一発退場でPKとなったようだ。このPKを横谷が決めて、京都は1点差に迫ってハーフタイムを迎えることになった。

 
L: 遠くだったのでよくわからなかったのだが、京都はこのプレーでPKを得る。  R: 横谷が決めて2-1。風雲急を告げる雰囲気。

群馬が1点リードしていることもあり、ハーフタイムは静かだった。が、後半の試合が進んでいくにつれ、雰囲気が悪化する。
リードを守りたい群馬の遅延行為に(真後ろの男は「早くプレーしないと審判の印象悪くなるよ!」と大声を出していた)、
味方のためにプレーを切った群馬に対して京都はボールを返さない、そして両軍ともに手で相手を押さえるプレーの連発。
不思議なのはどちらのチームも互いに睨み合ったりもみ合ったりするシーンがなかったことで、選手に冷静さはあったようだ。
とはいえ67分に群馬のFWエデルが京都のDFとぶつかって2枚目のイエローを食らって退場となってしまったことで、
スタジアムの空気は完全に崩壊した。そして斜め後ろの男は審判と京都の選手に対する心ないヤジを大声で繰り返す。
それはあまりに幼稚で、あまりに無知で、あまりに無礼だった。僕はじっとガマンしていたが、ほんの少しのきっかけがあれば、
振り向きざま、手にしたカメラで男の眉間めがけて一撃を放っていたかもしれない。本当に、醜い言葉を投げつけていた。
対象的に後ろの男は、ポジティヴに選手をひたすら鼓舞し続ける。文句を言うことなく、ただ激励の声を掛け続けていた。
僕はその声に救われたのかもしれない。ただ黙って、斜め後ろの男に「群馬の敗北」という制裁が下されることを願っていた。

9人になった群馬に京都の11人が襲いかかる。2枚だけディフェンスを残し、あとの選手は群馬を押し込みにかかる。
群馬は群馬で自陣にべったりと引き、京都の攻撃を懸命にやり過ごそうとする。名誉のためにここではっきり書いておくが、
群馬の選手たちは本当にフェアに、不利な状況でも堂々と、クリーンに戦っていた。彼らは素晴らしいと心の底から思った。
だが、僕には斜め後ろの男が絶対に許せなかった。このままでいいはずがない、このままで済むはずがない、と信じていた。
79分、CKから三平が押し込んだ。雨の日に得点を奪う最大のチャンスはセットプレーである、と正解が再び提示された。
この失点で群馬の集中力は激減した。京都は手を緩めることなく攻め続ける。そして89分に原が逆転弾を叩き込むと、
僕はその場で「よし! よし!」と思わずガッツポーズをしてしまった。群馬の選手に恨みはない。後ろの男にも恨みはない。
ただただ、斜め後ろの醜い男が許せなかった。そんな僕の思いを代弁するかのように、京都はゴールを3つ奪ってくれた。
今になって振り返ると情けないが、そのときの僕はまったく冷静ではなく、スタジアムを包む感情に呑まれていたのだと思う。

  
L: 攻めかかる京都と9人で必死に守る群馬。追う者と追われる者の勢いの差がピッチにははっきりと現れていた。
C: この混戦から最後は原が決めて京都が逆転。  R: 勝利を祝う京都のゴール裏。それにしてもこの電光掲示板、どうにかならんか。

試合が終わり、スタジアムは大音量のブーイングで審判団を送り出す。メインスタンドでも、わざわざ下まで降りていって、
審判に対して暴言を吐き続ける観客が何人もいた。斜め後ろの醜い男は去っていく京都の選手たちを大声で侮辱した。
僕は早くバスに乗ってしまおうとさっさとスタンドを後にしたが、その際に隣を歩いていた合羽を着た子どもはしきりに、
「京都の選手は汚い」と悪口を言っていた。降り続ける雨の中、ただ憎しみだけがスタジアムを覆い尽くしていた。
とにかく早く帰りたかった僕は、もう何も考えないままでバスに揺られた。運のいいことに電車は前橋駅始発で、
気持ちを切り替えて日記を書くことに集中して過ごした。家に着いても達成感はまったくなく、徒労感だけが残っていた。

Jリーグは審判のレヴェルが低い、という意見が根強くある。確かに、フラストレーションの溜まる試合はそれなりにある。
だがそれを審判のせいにして済ませようという考え方は、明らかに間違っている。本質から遠くはずれた考え方である。
僕にサッカーの選手の経験はない。サッカー部の顧問となったことでサッカーを知る必要が出てきて、それで勉強を始めた。
毎月一度はサッカー観戦をするように心がけている。そうして実際のサッカーの試合を観て理解を深めようと努力している。
4級審判員の資格を取り、中学生の公式戦で笛を吹いたこともある。そのときにバランスを取る難しさも痛感している。
そんな立場の人間が考えたことを、ここではっきりと述べさせてもらいたい。

まず、審判が人間であることを忘れている観客が多すぎるのが問題だ。審判を便利な判定機械だと勘違いしていないか?
サッカーは足でボールを扱う、ミスが前提のスポーツである。同様に、審判のジャッジにもミスは付き物なのである。
審判が試合をコントロールできなかったとき、「今日の試合でいちばん目立っていたのは審判だった」という批判がなされる。
でも本当にすばらしい試合であれば、審判の毅然としたパフォーマンスや柔軟な判断も、深く印象に残るはずなのだ。
むしろ、そんな審判の姿に気がつく観客でなければなるまい。僕が審判の資格を取って最も見えるようになった点はそこだ。
観戦するのに、審判の資格を持つ必要はない。しかし、審判の気持ちを考えて観戦するだけの余裕はあってほしいと思う。
自軍の選手のミスは許しても、審判のミスは断固許さない。そんな観戦スタイルは、まったくフェアな態度ではないだろう。

想像してほしい。この日の観客は2,781人だったが、それだけの人数に囲まれて、自分ひとりが孤独に晒される状況を。
すり鉢状になっているスタジアムの客席全体から、自分に対して怒号が向けられることを。それでも100%冷静でいられる、
そんな人間が果たしてこの世の中に存在するだろうか? 観客の態度は、審判のパフォーマンスに影響を与えるものなのだ。
かつて第三舞台という名前の人気劇団があった。主宰した鴻上尚史は、その名の由来についてこのように書いている。
「まず第一舞台がありまして、それはスタッフとキャストが力を合わせた舞台のこと。第二舞台は観客席。第三舞台は、
第一と第二の舞台が共有する幻の舞台。劇団の自己満足に終わらず、お客さんが付き合いで来ているだけでもない、
最上の形で共有する舞台、ということで第三舞台と名付けました。」――同じことがサッカースタジアムにも言えるはずだ。
われわれはサッカーを観戦していると同時に、第二の舞台を実演している。それが第一の舞台のキャストを鼓舞する。
サッカーをスタジアムで観戦するということは、まだ見ぬドラマの創造に参加している、ということにほかならないのだ。

群馬のサポーターたちに問いかけたい。この試合、群馬を敗れさせた要因は何か?と。
もし「審判が悪い」という答えが返ってくるのなら、それは本質をまったく理解していないことの証明になるだろう。
雨の中、難しい試合になることは十分にわかりきっていたはずだ。それなのに、ミスも含めたジャッジに一喜一憂し、
不満があればそれを罵声という形で遠慮なくぶつけ、遠路はるばるやってきた対戦相手を繰り返し罵倒し続け、
スタジアム全体を不穏な空気で包み込んだ。果たして、そんなスタジアムが魅力的だと言えるだろうか?
実際に吠えていたのは一部の人間だけとはいえ、怒号の渦巻くスタジアムで観戦したいと思う客はいないだろう。
スタジアムの雰囲気を悪くすることは、審判の冷静な判断力を奪うだけでなく、観客の減少にもつながっていくものだ。
大声で叫んでいた男たちは、自分たちの短絡的な行為が自らの首を締めていることにまったく気づいていないのである。
はっきり言おう。この試合で群馬を敗れさせたのは、ほかでもない、愚かなサポーターたちの声だ。
選手たちのがんばりを、監督の意図を、そして善良なサポーターたちの鼓舞を、すべて無に帰させてしまったのは、
何も考えずにそのときの感情をストレートに出すことしかしない、愚かなサポーターたちの声なのだ。

残念なことに、これは群馬だけの話ではない。地方都市のスタジアムでは、似た光景を目にすることがよくある。
山形では、すべてのプレーを色眼鏡で見て、妥当なジャッジにも平然と噛み付き続ける男の声を聞かされた。
鳥取では、最前列から延々と遠藤に「ガチャピン」と罵声を浴びせる子どもと、それを許す親の姿を見せつけられた。
彼らがいったいどんな目的でスタジアムを訪れているのか、僕には理解できない。地元のクラブに声援を送ることなく、
ただただ、目の前の敵を見つけては罵倒し続ける。それで日頃のストレスを解消しようとでもいうのだろうか?
そんな下らない目的のためにスタジアム全体の雰囲気が荒らされてしまい、試合の質がどんどん低下していくとしたら。
そしてそのせいで客足がどんどん遠のき、クラブが弱体化していくとしたら。誰も得することのない負の連鎖がそこにある。

端的に結論を言ってしまえば、Jリーグの審判のレヴェルが低いのではなく、観客のレヴェルが低いのである。
以前もログで書いたが、サッカー日本代表の前監督・岡田武史が解説者時代に残した名言を、もう一度書く。
「私は理論派の解説者とみなされているようですが、スタンドが一丸となって送るパワーの塊が、
理屈を超えた巨大な力を選手に与えるシーンを何度も見てきました。」――同じことが、審判についても言えるはずだ。
審判が持っている能力を十分に発揮できるような舞台を用意すること。それこそが、観客に求められている仕事なのだ。
試合をつくるのも壊すのも審判しだいであるのなら、その審判のコンディションをつくるのも壊すのも観客しだい。
いま一度、この基本に立ち戻る時が来ているように思う。それができなければ、日本のサッカー文化の発展はありえない。


2013.10.19 (Sat.)

珍しく余裕のある土曜日だったので、ゴミの片付けと荷物の整理と日記と、いろいろ一気にやったのであった。
基本的に土曜日は授業か部活の2択となってしまっているので、生活するうえで必要な作業をやる気になかなかなれない。
しかしやらないと生活環境はみるみる悪化していく。最近は悪化するに任せる感じで、まったく困ったものだった。
これでようやく「ふつうに汚い」というところまで盛り返せた気がする。情けないけど本当にそんなレヴェルなのだ。
なんで教員ばかりこんな状況に置かれなくちゃいけないのかね。本来の仕事である授業の準備がままならないだけでなく、
ふつうにきちんと生活することすら難しい。これで子どもの見本になれと言われてもねえ。ロボットじゃねえんだよ。


2013.10.18 (Fri.)

合唱発表会に向けての練習が真っ盛りである。前の学校はコンクール形式で、それはそれでけっこう熱いものがあるけど、
やたらめったら白黒付け合うのもどうよ、と僕は思うので、単なる合唱発表会でいいじゃん、という立場なのである。
まず生徒よりも必死になってしまう教員がいるので、それが本当にみっともない(これは部活にも言えることだが)。

さて、連中の練習ぶりを見ていると、とにかくエンジンがかかるまでの遅さが気にかかる。なかなか切り替えられない。
最終的にはきちんとやるだけに、序盤のもたつきぶりが非常に惜しい。自分で自分を律することができるようになること、
そこが教育の本質だと僕は考えるので、いくら最後で帳尻を合わせても過程がダメならそれはダメだろ、と思うのだ。

練習するのは生徒だけではない。やっぱりこっちにもPTA合唱があるので、われわれも放課後に集まって練習なのである。
僕は部活の関係で1回目の練習には参加できなかったのだが、2回目の練習である本日は参加。しかしこれが極端で、
保護者の方は女性1名のみ。あとは全員、男性の教員という状況なのであった。ちなみに前回は男性教員は2名のみで、
あとは全員母ちゃんばっかりだったそうだ。やっぱり極端である。曲は井上陽水の『少年時代』でわかりやすいけど、
意外なところでハーモニーに分かれるので、そこを練習。最終的にはまあどうにかなるわな、と思えるところまで来た。

思えば私は前の学校で「防波堤」なのであった。声量があり音程が狂わないということで、女声との間に置かれる防波堤。
そこでしか活躍せんかったが(→2012.10.25)、まあ結局こっちでもそうなるんだろな、と思いつつ練習をするのであった。


2013.10.17 (Thu.)

日本語をまったくわからない生徒が外国から来ていまして、すげえ根性だ!と尊敬の念を禁じえないわけですが、
彼がサッカー部に体験入部したいということで、本日参加してもらったのであった。外国人FW、入団が決まるか?
そんな具合に事態を多少は面白がって受け止めつつ、プレーの様子を見る。彼の母国はかなりサッカーが盛んな国だが、
だからといって国民全員サッカーがめちゃくちゃ上手い、というわけではない模様。残念なような、安心したような。
むしろ日頃ボールに触っている日本人の方が戦術的に動けている。日本もサッカーに関する情報量はそれなりに多いし、
Jリーグ発足後の20年間でだいぶ洗練されてきているんだなあ、なんてぼんやりと思うのであった。

しかしいちばん困ったのは、効果的に動けていないことを指摘するために英語で指示を出さなくちゃいけないことだ。
「空いているスペースに入れ」とか、「相手をサイドに追い込め」とか、「足じゃなくて体を使ってボールを奪え」とか、
そんなもん咄嗟に英語で言えるわけねえっての。言おうと努力はするんだけどね、効果的な単語をすぐに出せないのだ。
生真面目に指示を出そうとするとどうしても文が長くなってしまうのだが、それでは遅い。これには本当に困った。
外国人選手、あるいは外国人指導者とのコミュニケーションって実際はどんな感じなんだろうね。けっこう気になるなあ。


2013.10.16 (Wed.)

台風である。ニュースのとおり、朝起きたら雨はともかく、まあ風が強いこと強いこと。
ネットで交通情報をチェックしていたのだが、わが東急は最終的に全線運休となってしまったのであった。
仕方なく「午前中は休みにしてくださぁーい」と電話を入れ、事故に遭わないように家でおとなしく過ごしたよウヒヒ。

雨風のおさまった昼前に家を出たのだが、首都圏では朝のラッシュがそのまま昼に移行したようで、とんでもない大混雑。
これは一日まるまるお休みにさせてもらうべきだった……と大いに後悔しながら職場に到着したとさ。
で、ひたすらプリントづくりに集中して定時に帰る。帰りは何ごともなかったようにスンナリ。あれはなんだったんだ。
まあ、たまにはこんな日もあるわな、と思うしかない。レギュラーとイレギュラーの中でわれわれは暮らしているのね。


2013.10.15 (Tue.)

ごくふつうのようで、あんまりそうじゃない一日。

本来、火曜日は一週間の中で最も余裕の持てる日のはずだったのだが、なんだかんだでみっちり授業をやる感じに。
3年生が模擬裁判をやる関係で、裁判員制度についてのDVDを一緒に見ることになったのだが、主演が西村雅彦。
東京サンシャインボーイズの『12人の優しい日本人』のことを知っていれば、これはあえてやっているキャスティングだ、
とわかるわけで、生徒を放ったらかしてひとり「ううむ」と唸りながら真剣に見てしまうマツシマ先生なのであった。
さすがに裁判員制度の導入は日本の司法制度にとっての大変革だったためか、ほかのキャスティングも豪華だし、
あえて長回しのシーンも入れているなど撮り方もかなり凝っている。ふつうに見応えがあって面白かったでございます。
ただ、時間の都合で最後まで見ることができなかったのが残念。今度続きを見せてもらおうっと。
午後には柔道の補教に入る。現代っ子の後転のヘタクソっぷりには驚愕してしまった。オレはあんなんじゃないよな……?
で、放課後には部活。雨が強くなってきていたので、コーチがヨーロッパサッカーの名ゴール集DVDを持ってきてくれた。
みんなでじっくりと鑑賞したのだが、最近の試合だけでなく往年のレジェンドプレイヤーがワンサカ出てきたので、
これまた生徒を放ったらかしてひとり「おおお」と唸りながら鑑賞してしまうマツシマ先生なのであった。

さて、明日は「10年に一度」レヴェルの台風が首都圏を直撃するかもしれないということで、休校が早々と決まった。
でも職員は基本的には出勤しなくちゃいけないんだってさ。まあでも状況によってはお休めるとのこと。うーん。

夜になり、雨と風の勢いはどんどん強くなっていく。そんな中で日本代表のベラルーシ戦を見ていたのだが、
序盤の勢いはだんだんと薄れていき、いつものように攻撃に手数をかけすぎてどんどん相手が調子づいていく。
なんで毎回サイドからのクロスにこだわるんだよ、真ん中からシンプルにミドル撃っちまえよ、と思っていたら、
前半終了間際にベラルーシが真ん中から鮮やかなミドルで先制。それをこっちがやれよ、とオレは言いたい。
後半になって選手を入れ替えると面白いパス交換がちょこちょこ出てきたが、最後までシンプルな攻撃は見られず。
もはやザッケローニの解任は時期的にありえない(頭の腐った評論家は吠えるだろうが、聞く耳を持つ必要はない)。
ザッケローニを信じて心中するしかないのである。だからザックさん、バカスカとミドルを撃たせてそこに詰めましょうよ。


2013.10.14 (Mon.)

下北沢の小じゃれた本屋で開催されたOKBのイヴェントに行ってきたよ。握手会は14時からということで、
おとといすでに握手を済ませている(→2013.10.12)僕は少し遅れて会場にお邪魔したのだが、
岩崎劇場支配人(という肩書が正式に決定しているらしい)から「また投票してください」と頼まれてしまい、
結局2回目の投票をすることになった。真剣勝負で握手(試し書き)するので時間かかるし疲れるんだよ……。

というわけで、2回目は趣向を変えて、本来は好きじゃない油性インク(エマルジョン含む)限定で投票してみた。
1位・「スーパーグリップ」(チームP): 三角形のグリップが握っていてしっくりくるのがいい。軸のサイズも理想的。
2位・「ビクーニャ」(チームM): 油性のくせして書き味がなめらかなのはさすが。ちょっとすべりすぎるくらいか。
3位・「ニードルポイント」(チームPII): 東急ハンズのポイントでもらったのだが、小さいサイズで便利。字の細さもいい。
4位・「スラリ」(チームZ): レックスグリップと迷ったのだが、エマルジョンインクが決め手でこちらを上に。
5位・「レックスグリップ」(チームP): 軸がやや太いのと、スラリに比べて仕上がりがやや粗い印象なので5位に。

 
L: 「OKB(お気に入りボールペン)48(本)」の握手(試し書き)会の様子。選抜総選挙も今年でもう3回目かー。
R: トークショー開始。岩崎劇場支配人(右端)も補足説明などで活躍。それにしても観客の熱心さが凄い。

15時になり、いよいよトークショーがスタート。総合プロデューサーの古川さんに女性ゲスト2名という構成で、
まずはOKB48についての説明から。AKB48との無理やりな対比の見せ方がさすがに面白い。
そしてエントリーされている48本のボールペンについての紹介。あらためて勉強になる内容なのであった。
その後は女性ゲストがそれぞれに熱く語る。ボールペンのみで描かれたマンガの紹介は非常に興味深かったが、
『舟を編む』の映画での妄想にはさすがについていけなかったなあ。もうお一方の『デスノート』のボールペン考察も、
あんまり興味のないマンガだったのでなんとも。現実のボールペン自体にもう少し重きを置いてほしかったかなあと。
そもそもは「ボールペンって、棒を握って玉をこすって液を出すものだから男の子じゃないの?」という意見があって、
それについてのおバカなトークがあれこれ繰り広げられる展開を期待していたのだが、だいぶ遠慮が入っちゃった印象。
でも最後に古川さんがまとめたアンケートの中間報告がしっかり面白かったし、イベント自体にはまあ満足かな。
マサル……いや、岩崎劇場支配人はお疲れ様でした。ぜひがんばってムックを仕上げてくれ。そしてそれをオレにくれ。


2013.10.13 (Sun.)

本日はサッカー部の新人戦、決勝トーナメント1回戦なのである。よくわからんうちに日程が変更されたようで、
本来なら休めるはずだった日曜日に試合が飛び込んできた。この日に伊豆大島へ行こうって話もあったのだが、
それが延期になって助かったといえば助かった。個人的にはその辺にモヤモヤした気分を抱えながらも、とにかく試合。

予選で最下位をまぬがれたレヴェルのウチが当たるのは、当然ながら、別グループの1位の学校である。
結果は0-6。相手が強くて思うようにいかないと、どんどん弱気になって声なんかまったく出なくなってボコられる、
そういうウチの悪い面だけが出た試合なのであった。なんの収穫もねえっス。時間と手間と交通費のムダっス。
いいかげんこういうのやめてくんねえかなと思うのだが、日頃の練習の質や生徒の精神的な成長度合いから考えると、
それ相応の結果なのでまあしょうがない。とはいえ悔しさをプレーで表現できない心理はオレには理解できねえ。

つまらねえ試合のせいで、姉歯祭り(HQSのだいたい同期会)に遅れて参加することになってしまった。
少しはまともな内容ならともかく、今日は本当にひどかったので、かなり不機嫌な状態で恵比寿ガーデンプレイスへ。
気持ちを切り替えられず合流して大変申し訳ない。まあでも会って話をしているうちにだいぶ落ち着いた。すいませんね。

伊豆大島へ行く計画が白紙に戻ったことで、じゃあ代わりにどこか別の島に行こうぜ、という話が出てきて、
まあその辺の話もしながらのんびりダベろう、という企画だったと思うのだが、なんだかすごく孤独を感じる。
みやもりもニシマッキーも夫妻で参加、久々のえんだうさんも内縁の妻(この書き方アウト?)を連れての参加、
はあ、オレのせいでまた全体が奇数ですか(→2011.12.29)、という感覚をまたしても味わうとはな!
もう今さら慣れちまったけどな! そんな自分にがっくりだよ! 前の職場も今の職場もどうにもならんのー!

話題は気ままに移っていく。けっこう盛り上がったのがジブリの話。それぞれの作品について語るだけでなく、
なぜかジブリは最後まできちんと見ることができていない作品がある、というミユミユさんの指摘が興味深かった。
言われてみれば確かに、僕も5回目ぐらいの挑戦でようやく『魔女の宅急便』を最後まで見ることができたのだ。
たぶん、テレビや学校行事のバスの中で見る(見た)ことが多いので、中途半端になりやすいってことだろうけど、
そういう点も含めて楽しく話すネタになるのだからジブリは偉大だ。その話が今回はいちばん印象に残ったなあ。


2013.10.12 (Sat.)

午前中は部活だったのだが、昼前には自宅近くに戻ってバリバリと日記を書いて過ごす。
ある程度仕上がったところで家に帰って久しぶりの穏やかな午後を堪能する。そして夕方になりまた出かける。
乗り換えついでということで、目黒でやっぱりバリバリ日記を書く。日記の負債を返済するのはもはや悦びである。

午後7時を過ぎたので新宿に移動。というのも、東急ハンズの文具売り場でOKB48の総選挙/握手会をやっているから。
今回で総選挙は3回目である。毎回律儀に参加している僕としては(第1回 →2011.9.3/第2回 →2012.9.29)、
当然、喜んで尻尾を振りつつ新宿タカシマヤへ。ハンズの店内をあれこれ物色しながら上がっていき、8階に到着。
そしたらマサルがいつもの適度に脱力した雰囲気で立っていた。挨拶もそこそこに、さっそく握手をスタートなのだ。

去年のログを見てもらえばわかるとおり、僕はひとつひとつバカ丁寧に書いたり描いたりしてチェックしていくので、
とっても時間がかかるのである。それでも感想を書き入れながら、閉店までの時間をフルに使ってじっくり握手。

  
L: 会社を移籍しても握手会は継続なのだ。マサルはこの日、飲み食いしないで10時の開店からずっとがんばっていたよ。
C: 僕の試し書きしたものを撮影してみた。そりゃ1時間半以上かかるわ。  R: アップにするとこんな感じなのだ。

というわけで、今年の順位はこんな感じにまとまりました。
1位・「ハイテックC(マイカ)」(チームP): いつも使っているハイテックCだが、今回はマイカに1位をあげた感じ。
2位・「ユニボール シグノ」(チームM): やっぱりシグノ様は書きやすい。仕上がりもよかったので再評価した。
3位・「スリッチ」(チームPII): 軸が若干細いが、去年よりは気にならなくなった。仕上がりも相変わらずいい。
4位・「ハイブリッドテクニカ」(チームPII): スリッチの評価が上がった分だけ順位が下がってしまった、ってところ。
5位・「ユニボール シグノRT1」(チームM): ペン先や軸の太さなどは気に入らないが、仕上がりのよさでランクイン。

この日は合計114人が投票(最後の僕は集計作業を手伝ったよ)。113人の数寄者の皆さんとマサル、お疲れ様でした。

仕事の終わったマサルと合流すると、代々木で一緒にメシを食うことに。ファミレスがいいかなと思ったのだが、
最寄の店が改装中でやっていない。なんという運の悪さ。しょうがないので牛丼屋でお安くメシを食った後、
マックでダベるという学生じみたことを久しぶりにやったのであった。チカラめしってやっぱりビミョーだわー。

ダベりはいつもどおりいろんな話題に広がるのであった。MacBookAirのすばらしさから僕の日記の話になったり、
マサルのiPodやiPhoneとの付き合い方の話になったり。機械と人によって異なる使い方の関係については盛り上がったな。
中でもとても印象的だったのは、マサルの「最近、出版業界の『終わりの始まり』が見えてきたんよね」という問題提起。
ネットという表現の舞台が成立したこともあって、マサルは自分の仕事についていろいろと考える機会が増えてきたようだ。
マサル自身の趣味と仕事の境界の曖昧さが出版業界の先行きの不透明さとリンクして感じられるようで、なるほどと納得。
お互いにあれこれしゃべっているうちに出てきた結論は、「きちんと足を使って取材をすることの価値はきっと減らない、
仕事とは自分の中で他人から認められている部分であるから、それを地道にちゃんとやっていくこと、それしかない」という、
まことにオトナなものだった。でもこれはcirco氏と話していてもそうだし、誰にとっても正しい絶対的な結論のはずだ。
そういうわけで、最後は驚くほどマジメに互いの位置を再確認して解散となるのだった。うーん、オレたちオトナだ。


2013.10.11 (Fri.)

教育をめぐるふたつのニュースが飛び込んできた。ひとつは驚くべき愚かな内容、もうひとつは当然だろうという内容。

ひとつめ。政府の審議会は国公立大学の2次試験で学力試験を廃止する意向とのこと。面接にしていくらしい。
怒りを通り越して呆れ果てるのをまた通り越して怒りが無限に湧いてくる話である。本当に、本当に狂っている。
しかもこの審議会の名前が「教育再生実行会議」っていうんだから、ブラックジョークも甚だしい。狂っている。
「知識偏重・学力一辺倒から人物重視へ」ということらしいが、大学に入学するのに知識は必要ないと考えているらしい。
つまるところ、大学入試も入社面接のような形になるようだ。知識を虐げるこの国は、もはや完全に狂っている。

もうひとつ。日本の成人の能力、特に「読解力」「数的思考力」が国際調査でトップだったとか。
どういう調査かわからないので手放しで喜ぶ気はまったくないが、日本はブルーカラーのレヴェルが高い特徴があったそうだ。
さあ、これは何を意味しているのか。答えは単純で、今までの従来型義務教育システムが優秀だった、ってことだろう。
教育の真価は歳をとってから発揮されるもの。目先の成績にとらわれては真実を見失ってしまうのである。
「生きる力」などという下らない低レヴェルな能力を強調する今の教育は、従来のシステムを壊すことから始まっている。
だから間違いなく、日本の成人の能力は、今後も追っていけば確実に成績が下がってくるはずである。
悲しいことに、それを是として平然とやっているのが今の流れなのだ。いいかげん、狂っている流れを止めないとまずい。
若いうちはひたすら詰め込み式でけっこうだ。十分なインプットなしに優れたアウトプットはありえない。
先人の知を受け継いで、今を甘やかすことなく徹底的に鍛え抜いてこそ、未来に華が開く。日本はそろそろ限界よ。

さてサッカー・日本代表のセルビア戦。セルビアはW杯に出られないが、スタンコヴィッチのラストゲームで、気合は十分。
日本はいいところがぜんぜんないまま0-2で敗戦。ヨーロッパでもまれている国との決定力の差を感じる内容だった。
うーん、それ以外に特に書くことがない。これで反ザッケローニな非国民のバカどもが喜んじゃうのがムカつくな。


2013.10.10 (Thu.)

授業でヘロヘロになるということは、それだけ本業を真剣勝負でやっているということです。本当にそう思う。


2013.10.9 (Wed.)

生活のサイクルとしてはいちおう平常営業中ということになるのだが、いかんせん疲れが抜けない。
夏休みでリフレッシュした分はもう完全に使いきっており、気がつきゃ毎日ヘロヘロになっている。
睡眠時無呼吸症候群由来の強烈な眠気も容赦なく襲っくるし。こっちは負けじとがんばっちゃいるんだけどね。

そんな中でも日記はコツコツ進めているわけで、本日ようやく、先月の大阪旅行の1日目をロールアウトできた。
倒れるまで歩いたりレンタサイクルに乗ったりしているので、この大阪旅行は本当に中身が濃くって大変なのだ。
1日目の写真は300枚、2日目なんか450枚以上だぜ! 整理だけでも卒倒しそうになるほどキツくてたまらんかった。
それと並行して7月の北海道アイヌ研修旅行についても、2日目のところで『悲しき熱帯』との関連を書き足している。
この書き足した部分は、僕にとってはけっこう重要な結論で、なぜか今まですっぽり忘れていたのが情けない。
でもまあとにかく、いろいろ同時並行でやりながら、思考はどんどん研ぎ澄ませているつもりである。

まだ8月の帰省旅行が2/3残っているし、山陰旅行も4/6残っている状況なので、とてもとても喜んでいられない。
今月は日記を片付けることに集中する決心をしているので、どうにか許してくださいまし。やる気はあります。


2013.10.8 (Tue.)

マー君が24連勝、開幕から一度も負けることなくシーズンを終えた。24勝0敗1S。いや、もう、呆れるしかない。
まるでゲームのような成績を実際に残すとは……。まさに空前絶後、日本プロ野球史上究極の記録が出てしまった。
しかも1Sは優勝を決める試合での登板ということで(→2013.9.26)、それがまたアンタッチャブルなのだ。
われわれは今シーズン、未来永劫語り継がれる伝説を目にしてしまったのである。それ以上コメントしようがねえよ。


2013.10.7 (Mon.)

テストが終わって各教科の問題を回収するのは僕の仕事。紙袋をぶら下げておいてチェックしてもらうのだが、
前の学校にはなかったオモシロ現象が発生しているので、ちょっとご紹介を。iPhoneで撮ってみたのだ。

 2学期中間テストのチェック表。

うーん、センスを感じさせますね。中間テストは5教科なのでこんなもんだが、9教科の期末だともっと個性が出る。

 1学期期末テストのチェック表。

皆さん、やりたい放題でございます。次回の2学期期末テストでは果たして何が飛び出すやら。


2013.10.6 (Sun.)

今日はいつもに比べて天気が多少よかったので、こっちも多少は気分よく過ごすことができた。
おかげで原点に戻ろうという気になって、朝から日記を書きまくって過ごした。けっこう快調に進んだのは幸い。
ここ最近の天気は本当におかしくて、当たり前のことが当たり前じゃないつらさを実感させられる日々が続いた。
でも、ようやくほっと一息つけた感じだ。この分だけ、どこかできちんと晴れがすっきり続いてくれるんでしょうな?


2013.10.5 (Sat.)

せっかくの土曜日にわざわざ授業をやって、まあ生徒たちも疲れているのを考慮したとしても集中力がまるでなくって、
「お前らは話が聞けてない!」と怒りまくるのであった。最近の子どもは以前よりも話を聞けないやつが増えている。
これは前の学校もそうで、それは親がそうだから、という鋭い指摘を聞いて、うーんなるほど、と納得していた。
「人の話を聞けないやつは人に話を聞いてもらえないんだ! 自分の勝手な都合ばっかり主張してるんじゃねえ!」と、
もう延々と怒鳴る。こういう教育以前のところでつまずいているからイヤになる。日本人のレヴェルは下がっているよ。

午後はやっぱりパワーダウンしてしまうのであった。ここんところ、僕もほかの先生方も生徒たちも疲れがひどい。
たぶん雨の続く天気のせいで、どうにも調子が上がらないのである。イライラがずーっと続いてしまって、本当に不快だ。
この状況は天気がまともにならない限りどうしょうもないので、早くきちんと晴れてくれと祈るしかない。困る!


2013.10.4 (Fri.)

急に寒くなったし、なんだか疲れちゃったしで、元気が出ない。ここんところ、どうも日常生活が低調なのである。
2学期に入って1ヶ月経って疲れが出てきた、だけでは説明のつかない何かがある感じ。なんともイヤな流れだ。
ネガティヴに巻き込まれたらどんどん状況は悪くなるので、ここは踏ん張ってやっていくしかない。うーん、つらい。


2013.10.3 (Thu.)

朝からドタバタ。理由は書けねえ。書けないということで、お察しください。僕はただただ呆れるしかなかったよ。

それでもどうにかテストは終わったのであった。いやー、いろんな意味で一時はどうなるかと思ったけど、なんとか済んだ。
喉元過ぎればなんとやら、夜は飲み会で大爆笑。教員ってのはしゃべる商売なんだけど、上手い人は本当に上手い。
僕なんかは伊集院のラジオ仕込みでどうしても中二病テイストが抜けず、どうしても基本がガキくさい笑いなのだ。
しかし豊富な人生経験をお持ちの方は話じたいが面白いし、脚色も上手くて頭の回転も速くて、ひたすらうらやましい。
無力な僕は涙を流して笑い転げるしかないのであった。今夜も腹がよじれるほどに笑ったね。ああいうオトナになりたい。


2013.10.2 (Wed.)

テストづくりがようやく終わった……と思ったらバグ連発でやんの。まあそれに気づけただけマシだが。
慌てて修正作業に取りかかる。本腰を入れて探してみたら、思っていた以上にポカが多くてもうがっくりである。
やっぱり2学年分つくるとどうしても粗くなるなあ、と腕組みをしてため息をついてみてもしょうがない。
最終的にはどうにかちゃんとしたものを出せたのでよかったが、おかげでけっこうなダメージを食らった感じ。


2013.10.1 (Tue.)

都民の日だけど職場で一日中テストづくり。本当に一日中で、ずーっとIllustrator相手にあれやこれや。
さすがに午後2時くらいに集中力が切れて、あとは抜け殻のようになりつつも意地でチョボチョボ作業を進めた。


diary 2013.9.

diary 2013

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