diary

past log


2024.10.10 (Thu.)

映画館で『五等分の花嫁*』を見たんですけど、新婚旅行編ということでそれなりに期待はしていたんですけど、
本っ当ぉーにつまらなかった! もうどうしょうもねえよコレ。オトナ二乃以外に見るべきものがない。本当にない。
(いちおう参考までに関連過去ログはこちら →2020.11.202022.5.282023.7.27

前も書いたけど、どうせならギャルゲー的マルチエンディングで、①から順番にイチャコラすべきなんですよ。
まず①とイチャコラしていたけど最後んところで頭ぶつけて記憶が飛んで気がついたら過去に戻っていて第1話終了、
次に②とイチャコラしていたけど最後んところで頭ぶつけて記憶が飛んで気がついたら過去に戻っていて第2話終了、
次に③とイチャコラしていたけど最後んところで頭ぶつけて記憶が飛んで気がついたら過去に戻っていて第3話終了、
次に⑤とイチャコラしていたけど最後んところで頭ぶつけて記憶が飛んで気がついたら過去に戻っていて第4話終了、
次に④とイチャコラしていたけどこれがトゥルーエンディング、だけどパラレルワールドを匂わせてなんとなく大団円。
それでいいじゃないか。毒にも薬にもならない蛇足をやるよりも、他の需要をしっかり掘り起こすべきだろうに。
特に五つ子が大人になっているんだから、新たな魅力をクローズアップしないでどうすんだ。頭が悪すぎるぜ!



2024.10.5 (Sat.)

次の月曜日から2年生は3泊4日の修学旅行である。今年も担当からはずれ、補欠(→2023.10.2)でもなく、自由の身。
つまり、月曜から授業のない日が3日も続くというわけだ(地理総合は2年生の科目であるため)。絶好の旅行チャンス!
平日に合法的に旅行ができるということで、今回僕が選択したのは「レンタサイクルで京都の寺社めぐり」である。
しかし今週末には長野で信州ダービーが開催される。そういえば亀岡に京都サンガの新スタジアムができた。
これで旅程が一気に固まった。土曜日は信州ダービー、日曜日に京都サンガ、月火でレンタサイクルなのだ!

天気が良ければまず屋代に行き、森将軍塚古墳から篠ノ井の景色(→2022.5.15)をリヴェンジするつもりだった。
しかし「どうにか降らないでくれる」という感じの曇天が予想されたので、新幹線ではなく朝イチのバスで長野駅へ。
上信越自動車道を通るのは久しぶりな気がする。大学院の研究室の合宿で妙義山にたまげた記憶が蘇る(→2002.2.28)。
せっかくなのであらためてスマホで撮影してみたが、その独特な稜線にはどうしても目が釘付けになってしまう。
山岳信仰の対象になるのも当然だろう(→2017.9.9)。高速道路から手軽に奇観を味わえるのはありがたい。

 バスの車窓から眺める妙義山。見るたび不思議な気分になる。

長野駅には10時半ごろに着いて、そのまま次のバスに乗り込むつもりだったのだが、長野ICから出ると道路が激混み。
おかげで予定のバスに乗り損ねた。それでも時間的な余裕はあるので別のバスに乗る。が、観光客が際限なく乗り込んで、
おまけに善光寺に向かう道も混んでいて、日本人外国人問わず料金の支払いに手間取って、これも大幅に遅れる始末。
終点近くのバス停で降りたときには乗客は僕一人だったのだが、観光と生活のバランスについて考えさせられた。
そしてここから1.5kmほど歩く。当初の予定どおりの便ならその必要がなかったのだが、まあしょうがない。

そうまでしてやってきたのは、ラーメン大学(→2010.3.16)の若槻店である。長野市内には郊外にしか店舗がないのだ。
飯田にいるときに羽場坂で食っときゃよかったのだが、この歳でわざわざ親に連れてって!って頼むのもねえ……。
過去ログを調べてみたら、11年前が直近のラーメン大学であるようだ(→2013.3.27)。今回はせっかくの長野県なので、
「長野県民のソウルフードであるラーメン大学の味噌ラーメン」をあらためてきちんと食べることにしたわけだ。
マツシマ家としてはふつうの「味噌ラーメン」が標準だったが、世間的には「こて味噌ラーメン」が人気である模様。
昔はそんなもんなかったので、今回はわざわざ「こて味噌ラーメン」を食ってやろうというわけなのだ。

  
L: ラーメン大学 若槻店。  C: マスコットキャラクター「大ちゃん」の人形。  R: こて味噌ラーメン大盛。

人生初の「こて味噌ラーメン」をいざ実食。まず最初にスープをすするが、味噌よりも風味のある油の香りがした。
これがちょっと違和感。そして全体的に脂分が強い。キツくはないが、スープにはしっかりと背脂が浮いている。
確かに味噌の旨みを味わえなくはないが、個人的にはつねに脂分が入ってくるのが残念なところである。好みの問題だが。
11年前には麺が替わったことが非常に印象的だったが、時間が経ってなじんでくると違和感は減ったように思う。
というわけで、個人的には「こて味噌ラーメン」は、脂がおいしいだけの情報食ってる人向けではないかと感じる。
現在のふつうの「味噌ラーメン」がどれだけ昔の雰囲気を残しているのか気になるところ。いずれ羽場坂で食おうっと。
なおラー大からの帰りのバスは、すぐ近くのバス停から乗ることができたので変に歩かされることはなかったものの、
やっぱり渋滞がひどかった。長野市は幹線道路の混雑ぶりがちょっと異常だと思う。あの市長は仕事してるのかね?

長野駅に戻ってくると、さっさと反対側の東口から出ているシャトルバスに乗り込んでしまう。
せっかく長野に来ていて善光寺をスルーするのは申し訳ない気分になるが、大混雑に巻き込まれるのは御免なのだ。
そうしてキックオフの3時間ほど前にスタジアムに到着する。恒例となっている公園内の行列にくっついていくが、
今回はわりとスムーズに進んでいった感じ。でもそれは運営が改善したというよりは、人が減ったことに起因する感触。

  
L: 入場手続きを済ませていったんスタジアムの外に出る。今年は雨ではないのでみんな余裕を持って過ごしている。
C: 今回はメインスタンドの自由席を確保。行列が本当に面倒くさいので、指定席のエリアをぜひ拡大してほしいのだが。
R: ディスプレイの表示。「信州ダービー」の文字がない。グッズもなかったし、盛り上げる意欲をまるで感じない。

今回はメインスタンドの自由席を確保できた。当然、行列に並ばなくて済む指定席がよかったに決まっているが、
サポーター会員の先行販売でほぼ売り切れてしまう。信州ダービーで値段を上げるのなら、指定席を増やすべきだろう。
現状のだらしない成績だけでなく、そういうところも含めて長野パルセイロの運営ぶりには疑問を感じざるをえない。
信州ダービーを盛り上げるグッズもないし、それ以外でも買いたくなるようなグッズもないし、やる気あんのかね?

  
L: 選手入場時の長野サポ。  C: 松本サポ。今年はこれまで1敗1分けなので(→2024.6.29)、けっこう気合いが入っている。
R: メインスタンドのアウェイ寄りの席だったので、恒例となっている山雅の試合前円陣が目の前で展開されたのであった。

スタジアムMCの若干自虐気味のトークがあったくらいで、それほどダービーの特別感はないまま試合が始まる。
両チームの選手と松本サポは確かに熱量を感じさせたが、それ以上にJ3という舞台での対戦への「慣れ」が強い感触。
松本の守備は非常にコンパクトで、とにかく裏に放り込みたくなくてつなぎたい長野としては、なかなか突破が難しい。
どうしても途中で引っかかる。長野は相変わらずの一つ覚えだなあと呆れるばかり。戦術に幅がまるでない。
松本が長野対策のコンセプトを明確に持って戦っているのに対し、長野はその場しのぎでのプレーである。
また、松本が先にルーズボールに触るのを見てから、長野は対応を決める感じ。競らないから自然と後手にまわる。
やはり選手の質は松本の方が少し上だなあと思いつつ観戦する(なお順位は松本が7位、長野は16位という体たらく)。

  
L,C,R: ピッチに近い席にしたので臨場感は抜群だった。ただ、逆サイドや反対側のゴールはやや見づらい。しょうがないけど。

ところが先制したのは長野だった。18分に左サイドから攻め込んで杉井がシュート。これがディフェンスに当たるが、
撥ね返ったボールにゴール前の近藤が反応して合わせた。早い時間の先制点にスタジアムは大いに沸いたのも束の間、
その1分後に今度は松本が左サイドからのクロスを放ち、相手FWを抑えていた長野の選手に当たってオウンゴール。

  
L: ゴール……ではなく、その前の杉井のシュートを常田がブロックした瞬間。この直後、真ん中にいる近藤が決めて長野が先制。
C: あっという間にオウンゴールで松本が追いついた。実にもったいない。まあすぐにチャンスをつくった松本を褒めるべきか。
R: 松本のFW安藤(左)がゴールに背を向けて胸トラップからのボレー。しかしGK松原がファインセーヴ。どっちもすごすぎ。

両チームともあっさりと点を奪ってしまったせいか、その後のプレーは単体では見応えのあるシーンもあったものの、
ゴールという結果に繋がらなかったことで価値を下げてしまった印象。振り返ってみるとファインプレーはあったのだが。
特に終盤は松本の守備がオープンになったこともあって、長野はなかなか躍動感のある攻撃を見せていた。
浮田のポストを叩いたシュートも黒石のシュートも惜しかった。松本の浅川のヘディングシュートも惜しかった。
GKがよく守ったのも確かである。しかしシュートが決まらないと「思いどおりにならないこと」が印象に残る。
それで記憶が編集されて、チャンスをつくるまでにやらかしたミスが目立ってしまい、ファインプレーが霞んでしまうのだ。
振り返るとこの試合は決して凡戦ではなかったが、それは選手たちの身体能力による最後の攻防が素晴らしかったわけで、
決定機をつくるまでの戦術に関しては特筆すべきものはなかった。その部分での魅力は明らかに欠けていたと思う。
また、あくまで「身体能力」であって、上位カテゴリーで通用するレヴェルの「予測」はほとんど見られなかった。
つまりは条件反射で動いているだけ。考えてサッカーをすることがまったくできていない(松本の方が若干マシではある)。
最後に勤務した中学校のサッカー部で、目の前に来たボールに反応するだけだった惨状を思いだした(→2020.8.20)。

  
L: 後半、松本の村越がクロスを上げたシーン。いいボールが入っているのだが、長野が意地を見せて防ぐ。
C: マッチアップの図。  R: 浅川のヘディングシュートを松原がキャッチ。これもさすがプロという攻防だった。

  
L: 加藤弘堅(→2022.9.7)のFK。今は長野でがんばっているのだ。  C: 長野は最後までゴールに迫るが得点できず。
R: 試合終了。プロサッカー選手らしい身体能力は堪能できたが、プロサッカーチームらしい戦術は味わえなかった。

松本は一定レヴェルのパフォーマンスができる選手たちがそれを最後までやりきった印象。しかし勝つには至らなかった。
プレーオフ進出を狙う位置につけているチームにしては冷めていた。理屈ではない何か、迫力、それを感じられなかった。
一方、長野は自分でドリブルを仕掛けず他人任せのパスに終始。そのパスも「味方が拾ってくれたらいいな」という、
精度のないアバウトさが目につく。だからいつもどこかで引っかかって終わるのである。まるで改善が見られない。
長野は育成型の監督じゃないと強くならないだろう。上のカテゴリーでも通用する教育をイチから施さないとダメだ。
なお観客は11,965人。信州ダービーとしては屈辱的な少なさと認識すべきだ。長野はすべてにおいて努力が足りない。

長野駅のナカジマ会館で蕎麦をすすってスタバで日記。閉店時刻になって高速バスのバス停へと移動する。
そう、夜行バスで京都へと向かうのである。しかしなぜか乗客は中国人男性がやたらと目立っていたのであった。
マジでこの国おかしいわ。



2024.10.1 (Tue.)

眞藤雅興『ルリドラゴン』。休載からの復活でえれぇ反応があったので、既刊2巻だけだが読んでみた。

まず第一に、alien(人間性を持つ他者)を受け容れる思考実験である、ということ。
それについて最も極端な例を選んでいる。しかし実際にはわれわれも微細なレヴェルで日々ギャップに直面しており、
そのたびに微調整して他者を受容している。そういう水面下のもがきによって、日常生活が連綿と続いている。
このマンガはドラゴンというきわめて特殊な事例を持ち出すことでギャップを強調しているものの、
実のところ描かれているのは一般的な人間関係の問題である。ドラマに仕立てるバランス感覚が実に巧みだ。

ジャンプに連載されて「人間とドラゴンのハーフ」という設定であれば、定番のバトルマンガになりそうだ。
しかし主人公は女子で、日常の人間関係を物語の主軸とするのは明らかに本来、少女マンガの得意とするところだ。
そんなマンガをあの週刊少年ジャンプが連載したところに、老舗の凄みを感じる。でも冷静に考えてみると、
表面的には女子高生のマンガだが実際のところ性別は関係なく、人間が抱える本質的な悩みを描いている。
つまり、扱っているのは普遍的なテーマなのだ。最も極端で特殊な事例から帰納される、人間性のあり方。
それはそれでやはり、老舗の凄みを感じるところだ。読んでいる間、ジャンプすげえな、と何度も呟いていた。

ところが2巻に入って前田赤里とぶつかると、いや違うこれバトルマンガだ、と認識を改めさせられた。
格闘ではなく、人間関係を認め合うためのバトル。それは成長のための摩擦(→2009.2.19)そのものである。
(摩擦と成長について、理想的な例(→2015.11.5)と悪い例(→2005.8.182023.12.132024.6.27)を挙げておく。)
それで初めてこの作品をジャンプで連載した意味がわかった。つまりは日常における友情・努力・勝利なのだわコレ。
『DRAGON BALL』の世界的な大ヒットの代償は大きく、力を求める少年マンガの退化は著しかった(→2024.3.8)。
一方で少女マンガあるいは女性漫画家は少年マンガの外堀を埋めていき、マンガ全体の知的水準を引き上げていった。
しかしここに来て、少女マンガに負けない問題意識で少年マンガの水準を大きく引き上げるマンガが登場したのだ。
どんな道徳の教科書よりも破壊力のある少年マンガ。ドラゴンハーフの女の子に仮託された性別に関係のない一般性は、
少年マンガの文法の可能性をさらに広げている(これも「女の子だって暴れたい!」が開いた世界なのか? →2023.2.4)。

それにしても担任の先生がテキトーに見せて切れ者でオレにそっくり(当社比)。はい言論の自由ぅー


diary 2024.9.

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