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2018.4.15 (Sun.)

本日はサッカー観戦である。横浜・F・マリノスが日産スタジアムにヴィッセル神戸を迎え撃つ……つまり、
生ポドルスキが見られるんじゃねえかオイ!ということでお出かけしたわけなのだ。ミーハーですいませんね。

さて今年のサッカー観戦は、なんでもかんでも写真に撮るのではなく、戦術面の焦点をクローズアップする写真に絞る、
ということをテーマに日記を書いております。カメラも望遠が苦手なものになったし、書く分量を減らしたいしで、
そういう方向性を目指しているわけです。できるだけあっさりだけど要点を押さえたものにしたいのであります。

試合開始の45分前くらいにスタジアムに到着。やはりポドルスキ効果なのか、客はなんとなくドイツ国籍風な人が多い。
期待してピッチ内の練習風景を眺めていたのだが、その中にはどうも見た感じドイツ国籍風の人はいなくって、
まさかと思ったらポドルスキの名前はスタメンにも控えにもなかったのであった。ポルディお留守番かよ!!
後で調べたら累積警告で出場停止なのであった。うーん、前もって情報収集しなかった私がアホでございます。

しかし仮にあらかじめポドルスキ不在がわかっていたとしても、この試合は絶対に観戦するつもりだったのである。
横浜FMの監督は、ついこないだまでオーストラリア代表を率いてパスサッカーを貫いたアンジェ=ポステコグルー。
マンC傘下となった横浜FMでどんなことをやっているのか、この目で確かめてみたかった。そしてもうひとつ、
Jリーグでもプレーした父を持つバルサのカンテラ育ち・ダビド=バブンスキーのプレーぶりもチェックしたい。
なんだかんだでJリーグは見どころ満載なのである。ポドルスキに注目するだけじゃ、あまりにももったいない。

試合が始まって驚いたのは、横浜FMのスタイル。ジェフ千葉を思わせる異様なハイライン(→2017.11.19)で攻めまくる。
ここまで極端なことを平然とやっているとは思わなかったので(CBにヴェテランの中澤を入れているにもかかわらずだ)、
本当にびっくり。神戸は完全に後手にまわっており、得点は時間の問題かと思われた。が、なかなかシュートが入らない。

  
L: 横浜FMの攻撃時。とにかく全体が高い(センターサークル手前にGK)。しかし各ポジションは相互の位置関係を保っている。
C: トップ下で速く的確なボールを供給するバブンスキー(左端)。ほぼすべてのプレーがダイレクト。ボール奪取も上手い。
R: 横浜FMの攻撃はまずサイドの足下につけて、中盤の空いたスペースに折り返す。そこに選手が入って全体も上がる仕組み。

横浜FMはGK飯倉までセンターサークルに上げて神戸を押し込む。しかし全体の4-3-3という陣形はあまり崩さない。
まずボールをサイドに出して、前進しつつ中央方面に折り返す。そのときにできるだけ空いているスペースにボールを出し、
中盤の選手がそれを前進して拾う、という形を好んでいるようだ。つまり4-3-3の形を保ちながら全体が相手を押し込む、
そういうサッカーをすることで体力の消耗を抑える意図を感じる。サイドが深い位置までドリブルでえぐるシーンは少なく、
トップ下のバブンスキーにダイレクトではたかせることで相手ディフェンスを崩してシュートチャンスをつくる戦術である。
しかし最後のシュートをはずしまくる。あるいは、他人任せのパスを選択してカットされる。そんなプレーばっかり。

 
L: 横浜FMの先制シーン。ブマルの左足ファーストタッチで相手DFを抜いた形になり、そのまま左足で押し込んだ。
R: 神戸の同点シーン。カウンターでハイラインの裏を突いた大槻からのパスを三田が滑り込んで決める。

じっくりと攻めるのではなく、素早いカウンターから横浜FMの先制点が生まれたのは皮肉というか逆説というか。
中央でパスを受けたブマルのファーストタッチがでっかくなっちゃったのをそのまま自分で押し込んだのが先制点。
期せずして(だと思うんだけど)FWが「自分で決める」形になったことが奏功したように感じるプレーである。
ところが神戸は横浜FMのハイラインによる消耗を見抜いており、後半開始とともに選手を2枚替える策に出ていた。
横浜FMが得点直後にブマルとバブンスキーを下げたことも大きくて、攻め手が一気に減ったうえにパスミスも増加。
2人が抜けたことでそれまでのプレー感覚がまったく通用しなくなって、選手たちが戸惑っているのがわかる。
消耗が加速する横浜FMに対し、神戸の動きは良くなる一方。10分後にはカウンターから同点に追いついてしまった。

  
L: 後半、横浜FMのGK・CB間でのパス交換。GK飯倉・CB中澤・CBデゲネクでいびつな形の三角形となっている。
C: 広大な裏を突いた神戸が逆転。大槻の出したボールをFW渡邉千真が一閃。得点に貪欲なプレーが勝敗を分けた。
R: アディショナルタイム、横浜FMは全員が相手陣内に入るが決めきれず。案の定、豪快なカウンターを食らう場面も。

横浜FMは選手交代と体力消耗、2つの要因によるプレー感覚のギャップを埋められないが、神戸は意志統一されている。
勝負を決めたのは、かつて横浜FMに在籍したFW渡邉千真だった。湘南で鍛えられた大槻が再びドリブルで相手陣内へ、
そして出されたスルーパスをダイレクトで蹴り込んでGK飯倉の頭上を抜いた。FWがFWらしくシュートを撃つから点が入る。
そういうサッカーの真理そのものが、チームを去ったFWによって提示されたのはこの日最大の皮肉であり逆説だった。

書いてみたら結局、ログが長くなってやんの。分析しがいのある試合だったからしょうがないんだけどねえ……。


diary 2018.3.

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