そういえば今年度からいつもラフな恰好をしております。今までは、職場ではいつもシャツとスーツだった。
ネクタイだけは首が締まってイヤなので勘弁してもらって、でもすぐに正装になれる恰好で過ごしていたのだ。
しかし僕は本来、スーツというものがめちゃくちゃ大っ嫌いで、できることなら絶対に着たくないとずーっと思っていた。
それで、今の仕事になって5年経ったし、そろそろスーツじゃなくてもいい歳なんじゃねえかってことで、
この4月から無印のシャツにユニクロのレギンスジーンズという組み合わせで動きまわっているのである。ユニクロは嫌いなんだけどレギンスジーンズは非の打ち所がない。ものすごく快適で、締まっているけど履き心地がいい。
太ももが異様に太い僕はどうしてもスリム系のボトムスを着ることができず(これとか典型的な事例 →2009.8.23)、
今までは太もものサイズから逆算して、わりと全体に余裕のあるものばっかりを着ていたのである。そうせざるをえなかった。
実は昔っからボトムスはダボダボしているものが嫌いで、すっきりしたものが好みな僕は不満を持っていたのである。
しかしユニクロのレギンスはそのまま好みのスキニーっぷりになってくれるので、大変ありがたいのだ。
僕の特殊な需要をまことに的確に満たしてくれる逸品なのである。ちくしょー、ユニクロバンザイ。ここだけ。スキニー風味になったレギンスジーンズは締まっている分、脚が長く強調されて見えるのもまたすばらしい。
まあもともと短くはないんですけどね、生徒たちを圧倒できる要素が増えたのはうれしいことです。
(ファッションになんてぜんぜん詳しくないけど、いちおうこれくらいの意識はしている、と今回書いてみてわかった。)
circo氏が上京してきたよ。部屋が汚いと言われてしまうが、戦う男には余裕がないのである。仕方ないのである。
そしたら「掃除して運気を上げなさいよ」とのお言葉。それを言われてしまうとぐうの音も出ないであります。僕が東急ハンズで買い物をしたい旨を伝えると、「じゃあ渋谷だ、兆楽だ」ということでふたりで渋谷に出る。
東横線ルートで出たのだが、渋谷駅の地下はもう完全にわれわれの理解を超えており、無力感に苛まれたね。
それでもどうにか宮益坂方面の出口から地上に到達。いや本当に複雑でアウェイ感しかおぼえないわ。センター街を抜けてまずは兆楽へ。circo氏曰く20年ぶりくらいだそうで、激しく驚いてしまった。
僕なんかはちょこちょこ炒飯を食っているので気づかなかったが、そんなにブランクがあるとは思わなかった。
思い返せば小学生のとき、家族で渋谷を訪れた際にたまたま入ってみんなラーメンを注文、誰かがひとりだけ炒飯。
そしたらその炒飯が非常においしいということで、マツシマ家では「兆楽の炒飯」は一種の記号となっていったのだ。
ちなみにこのとき、厨房で皿を落として割ってしまった料理人がその瞬間、「おめでとう!」と口走っていて、
それがひどく印象に残っている。以来、マツシマ家では皿を落としたら「おめでとう!」なのである。というわけでふたりでおいしく炒飯をいただくと(circo氏は嬉々としてデジカメ日記のネタにしていた)、
いよいよ東急ハンズへ。エレベーターで最上階に上がってからスキップフロアをぐるぐる下りていくいつもの作戦である。
circo氏は僕の母向けに、なかなか売っていないというハンドクリームを大人買いしてみせたのであった。
僕は使ってみて便利だったファイルケースの色違いを探したのだが、残念ながらこちらは見つからず。せっかくなのでさらに新宿に移動する。代々木からバスターミナルの脇を通ってやっぱり東急ハンズへ。
しかしやっぱり色違いのファイルケースは置いてなかったのであった。残念だが、しょうがない。
西口に移動すると、何やら非常に騒がしい。スーツ姿の警官たちが走っていくなど、なんだかキナ臭い雰囲気だ。
都庁付近では拡声器越しの怒鳴り声が響いており、「昭和の日」だと納得。そんなことにエネルギーを使うより、
売国まっしぐらの安倍のクソ野郎をなんとかしろよ、と心底思う。日本国民はそろそろなんとかせんとマズいぞ。どうにか西口で喫茶店に入ってあれこれ話す。人を呪わば穴二つってことで、その辺の力加減について少々。
隣の男子ドン引きガールズトークにもめげずに、今後の方針などを確認する。運気を上げていくしかないよね。
歓送迎会なのであった。部活をやっていた関係で、最後から2番目の到着となってしまった。
そしたら席決めのぐじ引きがなかなか面白い事態になっており、皆さんはけっこうヤキモキされていたみたい。
まあつまりは先月、それだけの暴れっぷりだったということだ。よけいなご心配をおかけして本当に申し訳ない。
でもこっちは親しい皆さんからアドヴァイスをもらっているわけで、それはそれとして「楽しい展開」なのである。
いやー残念ですね、と口元に不敵な笑みを浮かべてふつうの席に座る僕でしたとさ。まあ周りはたまったもんじゃないわな。2次会は話上手な皆さんが集まった一角に混じったので腹がよじれたのであった。ヴェテランの先生ってやっぱり凄いわ。
僕はいつも話を聞いてアハハアハハと笑っているだけなのだが、将来あんなに上手く話せるようになるとは思えない。
魅力的なオトナへの道のりは遠いなあ、と笑い転げながら思うのであったことよ。
マサルが将棋の電王戦にバカハマりしている件は前に述べたとおりで(→2014.3.16)、僕も少し興味を示したもんだから、
「マツシマくん、豊島七段がYSSと組んでponanza・ツツカナ・習甦のMAGI合議制システムと戦うんよ!」と誘われ、
まあ僕もスケジュールに余裕があったんで「じゃあ行くわ」と二つ返事して、ニコニコ超会議3に行くことになったわけです。
ふだん僕はニコニコ動画のお世話にはあんまりなっていないのだが、実はまったくゼロというわけでもないのだ。
そう、ゲームミュージックマニアである僕は、ファミコンのBGMを流す動画にだけはお世話になっているのである。
とはいえそれ以外にはぜんぜん興味がないわけで、ニコ動事情をよくわからないまま海浜幕張駅に降り立ったのであった。
しかし前日あれだけ念を押したにもかかわらず、マサルは遅刻。まあ今回はいちおう15分程度で済んだけどね。
でも結果としてこの遅刻が、僕のエネルギーを大いに削ぐことになるのであった……。
L: 幕張メッセ。いかにも槇文彦っぽい金属ドームがお出迎え。 C: よく考えたら幕張メッセが目的地なのは初めてだ。
R: 隣の国際展示場ではプラレール博が絶賛開催中なのであった。時間に余裕があったら行くか、なんて言っていたが……。最初のうちはだいぶ元気だったのだ。ニコニコ超会議3の会場は幕張メッセの南西側の国際展示場だったのだが、
北東側の国際展示場ではプラレール博が絶賛開催中。それを見て「行くプラ行くプラ」なんて冗談を言うくらい元気。
駅から通路を歩いていく人の流れに従ってのんびり歩き、会場に着いたまではよかった。そして入口へ向かって絶句。おえっ。
入口手前の駐車場は人間でぎっしり。何重にも折り重なった行列がみっちり詰まって恐ろしいことになっていた。
まさかここまで人の集まるイヴェントだとは僕もマサルも思っていなかったので、ただただ呆れるよりほかになかった。
僕らの見たい将棋イヴェントは10時30分スタートなのだが、これではとても間に合いそうにない。しかしそれよりも恐ろしい事態が僕を待ち受けていたのだ。まさかと思って僕はこの日、メガネにしていたのだが、
そのまさかが大発生してしまったのである。抵抗虚しく、こんなにあっさりと見破られてしまうとは……。
そう、前任校の卒業生たちに見つかってしまったのだ。マサルは面白がるけど、こっちはたまったもんじゃない。
しかも連中はわざわざ僕らの後ろにまわり込んできやがった。マサルが遅刻しなければ……。遅刻しなければ……。
炎天下、やりたい放題しゃべりたい放題の連中に、僕はただうなだれるしかないのであった。つらかったです。
対するマサルは連中のマニアックぶりに興味津々。まあとりあえずオレがいかに慕われているかわかっただろはっはっはー入口の前まで来てさらに待たされる。直射日光で頭が痛くなってくる。まあ頭痛の要因はすぐ後ろにもいたけどな!
チケットを提示して敷地内に入ってもさらに待たされ、かなりウンザリ。ガイドを見ながらどこに行くか考えるのだが、
僕にはあまり興味の湧かない内容が多くって、ニンともカンともである。サッカーとかないのかよ、と思ってしまう僕。
そんなわけですっかり脱おたくしているなあ、かなりサッカーの人になってきているなあ、と自覚するのであった。さんざん待たされた末、ようやく会場内に入ることができた。いつになく素早く動くマサルに置いてかれそうになり、
マサルのバッグをつかんで『グラディウス』のオプションのようにその後ろをついていく僕。いや大変だったわ。
的確にコースを見切って動くマサルは、あっという間に「超 囲碁・将棋・電王」のブースに到着したのであった。
結局12時を過ぎてしまっていたのですでに対局は終わっており、感想戦の最後の最後をちょっと見ただけ。
どうやら対局はそうとう興味深い内容だったようで、僕としても非常に残念なのであった。運営手際悪すぎ!
L: 大混雑の幕張メッセ。中に入るのは初めてなのである。天井のトラス構造がかっこいいですなあ。
C: 電王戦で活躍したデンソーのロボットアーム 「電王手くん」。実際に対局できるが、僕らはルール知らないのね。
R: 感想戦の豊島七段。どうやら勝ったらしい。この戦いは実際にその場で見たかったなあ。ルール知らないけど。マサルは僕以上に「超 囲碁・将棋・電王」ブースにしか興味がないようだ。とりあえず腹が減ったのでメシを食うと、
それぞれ別行動をとることに。次のイヴェントに向けて席を確保するマサルと別れ、僕はあちこちを探索に出る。
L: 会場はこんな感じ。 C: 「大相撲 超会議場所」では土俵入りをやっていた。相撲協会もなかなかやるねえ。
R: 「超音楽祭2014」を背景に、コスプレと痛車が競演。このゴチャゴチャ感は確かに面白いとは思うけどね。マサルには「そんなんニコニコでなくても見られるやん」と言われてしまったのだが、用意されたラインナップの中では、
僕の興味は「自衛隊・在日米陸軍」や「超深海」、「超宇宙」といった辺りのブースになってしまうのだ。
もちろん「超ダイオウグソクムシ」にも興味はあったが、1時間待ちだったので諦めた。並ぶのにもう疲れちゃって。
L: 『タモリ倶楽部』で紹介された自作楽器・ウダーもあったよ! もうちょっとクローズアップしていいのでは?
C: ダイオウグソクムシの3Dプリンターコピー。 R: 自衛隊のヘリ。『艦これ』効果で海上自衛隊が一番人気だった。まあ僕はもともと国立科学博物館バンザイな理系ですんで、やっぱりこういうのは純粋に面白い。
サイエンス方面もきっちり押さえてあるのは、ニコニコ超会議のたいへんすばらしい点だと思うのである。
L: 本物の「しんかい6500」をこんなに間近で見られるとは……。 C: クローズアップしてみるのだ。
R: 「しんかい6500」の足下にはこのような模型が展示されていた。ホットスポットって、こんな感じなんだね。会場全体を歩きまわってだいたいの感じをつかむと、「超 囲碁・将棋・電王」ブースに戻る。
次のイヴェント、「囲碁棋士vs将棋棋士 頭脳ゲーム団体戦七番勝負」が始まるからだ。やっぱりこれも見たいわけで。
マサルはすでに真ん中の席を確保しており、やる気十分。僕は脇から覗き込んで楽しませてもらうことに。結論から言うと頭脳ゲームもデキの良し悪しがあって、惹かれるものは全体的にはそれほど多くなかった。
しかし最初に登場した「コリドール」はプロ棋士の見事な戦略もあって、ものすごく魅力的に感じた。
9×9のマス目を1マスずつ交互に進んで相手ゴールを目指すのだが、1マス進む代わりに板で壁をつくってもいい。
最初のうちはぜんぜん面白くなさそうだったのだが、板壁で迷路が形成されてくると、その奥深さに思わずうなった。
プロ棋士はこのゲームの魅力を存分に伝えてくれる戦いぶりを見せてくれて、本当に面白かった。
岡目八目ってことで、見ているこっちは板壁を入れる巧さがわかるのだが、そこのバランスもまた絶妙だった。
しかしまあ、猛烈に頭のいい人たちがゲームをやっていたわけだが、ゲームを考える人はもっとその上を行くわけだ。
これはキリのないもんだなあ、と思うのであった。面白いゲームを考える才能ってのは本当に凄いものだと思う。立体ピラミッドのゲーム「ピロス」に興じるプロ棋士の皆さん。
最後は「囲碁vs将棋」。どうやらこれは恒例になっているようなのだが、もうなんというか、最初から爆笑。
だって片方はふつうに駒が配置されているのだが、もう片方には白い碁石。で、真ん中に王将。なんだこりゃ。
これはふつうに戦うと圧倒的に将棋が有利だそうで(確かに将棋の駒が一発で相手を倒すことができるのに対し、
碁石は相手を囲まなくてはならない分だけコストがかかる)、囲碁側に1列厚みを持たせてなおかつ二歩OKなど、
特別ルールが盛り込まれている。というか、特別ルールを盛り込んででもこれをやる意地がすごいと思う。
L: 「囲碁vs将棋」の初期配置。もうこの絵面だけで笑える。この段階ではあんなに楽しい真剣勝負になるとは思わなかった。
C: 壮絶な戦いの末、囲碁が勝利。といっても、最後は金将で詰んだんだけどね。碁石で囲って勝つのは至難の業でしょう。
R: 解説も面白かった。囲碁の大橋六段(右)がこのゲームをそうとう研究していて、ものすごく参考になる解説をしてくれた。ところが始まってみると、これがものすごく面白かった。真剣勝負なんだけど根底にはバカバカしさがあって、
でもやっぱり真剣勝負。正直、ここまで面白いゲームとして成立するとは思わなかった。心底感動したよ。
みんなが感心したのは、将棋側が取った碁石を合駒代わりにあえて使うことで、囲碁側が完全に手出しできなくなる点。
実際にやってみるとその奥の深さがどんどん露わになっていって、その体験を共有するのはすごく楽しい経験だった。
僕は将棋なんて金と銀の動きがわからないレヴェルだし、囲碁なんてぜんぜん接点がなくって何がなんだかだし、
それくらい情けない素人なんだけど、見ているとはっきりと戦局がわかる。これがものすごくうれしかった。
そう、結局のところ、いろんな頭脳ゲームの楽しさや面白さを会場全体で見事に共有できるイヴェントだったのだ。
最終的には「わざわざ来るだけの価値はあったな!」と、僕もマサルも大いに満足したのであった。しかしこのニコニコ超会議はやたらと疲れるイヴェントで、ふたりとも本当にヘロヘロになって幕張メッセを後にした。
とてもじゃねえけどお茶しないとやってらんねえや、ということで運よく駅に行く途中にあったカフェに入って一休み。
体力がある程度回復すると、本屋に行く用事のあったマサルとは少しの間、なぜか別行動となる。
海浜幕張駅の改札内にある本屋で合流したのだが、そこでFREITAGを売っていたので僕はちょっと興奮。
そしたらマサルがファイルを入れるDANを衝動買い。現金がないのでカードで、という豪傑ぶりなのであった。
いや、まあ、きちんと使うんならいいけどよ。オレも最近連発で買ったから文句言うつもりもないし。その後は東京駅~有楽町駅周辺をうろついて、KITTE地下のマサルおすすめのカレー屋でカレースパゲッティをいただく。
「甘くて辛いのがええんよ」というマサルの言葉どおりの味だったが、当方、甘いカレーは相模湖合宿所を思い出すのよ。
あれはあれでトラウマなので、僕はマサルほどはハマりはしないかな、といったところ。でもおいしくいただいた。
まあそんな具合に、生徒たちに絡まれたこともあって最初はどうなるかと思ったものの、一日たっぷり楽しませてもらった。
よかったよかった。
世間的にはゴールデンウィークが始まったぞーってなところらしいが、毎日ヘロヘロなこっちにその感覚はあまりない。
純粋に土日だ! 土日だ!ということで浮かれているしだいである。さて今日の土曜日は何をしようかと考えてみて、
答えはあっさりと出てくる。横浜は三ツ沢で行われる横浜FC×湘南の試合を観戦するのだ。これはもう即決。
今月3試合目ということでなかなかのハイペースなのだが、湘南が三ツ沢に来るっていうんだからこれはもうしょうがない。現在、湘南ベルマーレはJ2の首位を独走中なのだが、その独走ぶりは半端ではない。開幕から8連勝しているのだ。
しかも長崎を3-0、松本を4-1、千葉に至っては6-0、さらに大分まで4-0と、くせ者揃いのJ2で圧倒的な勝ちっぷり。
残念ながら昨シーズンJ1から降格してしまった湘南だが、若手による躍動感あふれるサッカーに対する評価は非常に高く、
曺監督は続投となった。そしてこの成果である。「湘南スタイル」形容されるそのサッカー、実際に観なければなるまい。
対する横浜FCは17位と今ひとつだが、岐阜のラモス監督が「湘南戦も見た上で一番面白いサッカー」と発言しており、
それはそれできちんと気になる存在だ。都道2号と県道2号をまっすぐ走って、自転車で三ツ沢球技場まで乗り付ける。
L: 三ツ沢球技場は何度来てもいいなあ。今回は奮発してメインスタンド観戦です。 R: うーん、選手が近い。横浜FCのホームゲームではあるものの、はっきりと湘南サポの方が優勢である。特にゴール裏の勢いは完全に湘南。
「神奈川ダービー」と銘打たれている試合だが、両者の勢いはそのまま現在の順位に現れているように思える。
そして試合が始まると湘南が怒濤の攻撃を見せる。3バックはハーフウェイラインまで上がり、横浜FCを押し込む。
いわゆる湘南スタイルは「縦に速いサッカー」と言われているが、確かに積極的に縦パスを入れる場面が目立っている。
中央でもサイドでも、人が足りなくなるということがない。次から次へと人が現れ、パス交換できる態勢が整えられる。
途中で引っかかってもすぐに取り返そうと激しいチェイスがなされ、横浜FCの選手はとてもやりにくそうだ。しかし先制したのは横浜FCだった。前半わずか6分、左サイドを突破した永田が中央にグラウンダーのクロスを入れる。
これを中央にいた湘南の選手がクリアし損ね、走り込んだ小池が決めた。湘南が先制されたのは今シーズン初とのこと。
でも湘南サポは余裕たっぷりである。すげえ自信だなあ、開幕から負けなしで来ているチームは違うなあ、と呆れた。17分、湘南が早いタイミングでディフェンスの裏に浮き球のパスを入れるとFW岡田が反応。いかにもFWらしい動きで、
太ももでワンタッチしてボールをコントロールすると、次の瞬間、鮮やかにシュートを決めて同点に追いついてみせた。
周りの湘南サポは当然と言わんばかりである。この湘南の勢いは、ふつうのチームに止められるとは思えない。
湘南はさらに攻め立て、5分後に相手のハンドでPKを得ると、これも岡田が最終的に決めて2点目を奪った。逆転だ。
そして前半も終わろうという43分にはFKからウェリントンがヘッドで3点目。横浜FCには非常に厳しい展開だ。
L: 岡田のゴールで湘南が同点に追いつく。絶妙なタイミングで出た浮き球のパスに反応した岡田はGKとの1対1を決めた。
C: PKのシーン。岡田のキックは横浜FC・GK南の正面に飛んでしまうが、弾いたところを岡田が自分で詰めて逆転。
R: FKのチャンスに、山なりのヘッドでウェリントンが3点目を奪う。身体能力も得点感覚も特別なものを持っている選手だ。なんでこんなに湘南は相手を押し込むことができるのだろう? 僕としては当然、それが今回の観戦のテーマとなる。
3バックでありながら選手たちは躊躇せずに攻撃参加する。中央からもサイドからも攻め立ててゴール前に入り込む。
それは僕にとっては理想のサッカーだ。前任校で目指したランバージャックフットボールの完成形が目の前にあった。
押し込んで相手に何もさせないサッカー、それを実現するためのポイントは何か考える。何が違いを生み出すのか。考えてみた結果、主な要因は2つあった。ひとつはトラップの技術がものすごく高いということだ。
湘南の選手たちはハーフバウンドの難しいボールでも、きちんと足下で止めることができる。この精度が非常に高い。
あるいはボールを止めなくても、ワンタッチで思いどおりの位置にボールを転がすことができるのだ。
それがパスになり、あるいはドリブルの第一歩となる。その部分の技術で相手を大きくリードしている。
そういえば試合前に、あえて強いボールを蹴ってもらって、それをトラップする練習をしている選手がいた。
湘南のサッカーでは、中途半端な弾み方のボールをきちんとトラップすることでチャンスに変える技術が重要なのだ。湘南のサッカーを支えるもうひとつの要因は、体の使い方の上手さである。足ではなく、体でプレーできている。
相手からボールを奪う際の体の入れ方がものすごく上手いのだ。今まで観戦した全チームの中でいちばん上手かった。
反則にならない正当なチャージがここまできれいにできる選手たちは初めて見たように思う。見とれてしまった。
自分がボールを保持している場面で相手をかわす動き、競り合いながらパスを受けるときの動き、どれも絶品だ。
また、相手へのプレスも上手い。守備の場面では相手のプレーをやりにくくする動きが徹底されているのだ。
ボールへの執着心がとにかく強く、チェックに行くまでの判断が早い。そうして相手をどんどん後手後手にしていく。
自由にプレーさせてもらえない横浜FCと、自由にプレーしてみせる湘南。力の差は歴然としていた。
L: 転んでも横浜FC・中島(27番)の前にあるボールに迫ろうという気迫を見せる湘南のFW大槻。前線の守備の迫力が違う。
C: 3バックの右ストッパーである遠藤がボールを持って上がる。これだけでも凄いのに、ゴール前で待つ枚数がまた多い。
R: 後半、ボールを持つ遠藤の前にいる選手たちは全員が後ろを向いている。ここから縦パス、ワンタッチ、ゴール前、となる。ポジションに関係なく徹底的に相手を押し込んでいく湘南のサッカーは、僕の求めている答えそのものだった。
でもその答えを導き出すために何が必要なのか、僕にはわからなかった。わからないままで時間だけが過ぎていった。
今日、曺監督の出した答えを目にして、僕は猛烈に悔しくなると同時に、自分の限界をとことん痛感させられた。
大木サッカーとの比較で言えば、やはり大木さんは「パスで崩す」止まりというか、そこが目的に思えるのに対し、
湘南は明らかにゴールへの意識が高い。足下の高い技術で相手を翻弄する姿勢はしっかり共通しているのだが、
3バックが躊躇することなく攻撃に参加していく点で大きく異なる。大木さんも前衛だが、湘南はもっと前衛だ。
湘南にはフォーメーションの概念があんまりない。均等に人を配置するから3-4-3になっているだけなんだろう。
うーん、やっぱり湘南スタイルは、3-3-1-3で戦った僕にとっての究極の理想なのだ。啓示を受けた気分がするわ。
L: 横浜FCの攻撃の要・寺田に対して激しいチャージをする湘南のMF永木。こうしてボールは湘南のものになるのだ。
C: フィジカルの強い外国籍選手に対してもひるむことなく競り合う永木。湘南はこういう献身的なプレーを全員がやる。
R: 湘南スタイルを支えるのは、抜群に優れたトラップの技術と体の使い方だ。相手を自由にさせず、自分たちは自由にプレーする。もうひとつ、湘南のサッカーには面白い点があった。それはGKへのバックパスがほとんどないという点だ。
相手に攻め込まれてDFがGKへのバックパスに逃げるシーンは珍しいものでもないし、批判されるものでもないが、
湘南ではそのシーンが極端に少ない。相手FWのチェックを受けたDFたちは、ほぼ必ずサイドへのクリアを選択する。
なるほどよく考えると、GKへのバックパスは自分たちのディフェンスラインを下げる結果になる傾向がある。
おそらく湘南はそれを嫌っているのだ。ラインを上げて攻撃的な状態を維持するために、ボールをできるだけ下げない。
クリーンに競り合う技術が高いので、相手のスローインになっても湘南としてはさほど困らないというわけなのだ。
むしろ低い位置から変にまぐれ当たりを食らう方が怖いのだ。なるほど、湘南スタイルは完成されている。終盤になるとさすがに湘南の運動量は落ちてきて、チェックが甘くなった分だけ横浜FCが動けるようになる。
10番の寺田はそのテクニックを存分に生かして何度かチャンスを演出するが、湘南は体を張った守備で守りきる。
相手を自由にさせない時間帯を極限まで延ばした湘南の粘り勝ちといったところか。試合巧者ぶりも発揮していた。スタジアムが三ツ沢だったこともあって、迫力満点のシーンばかりで、観客としては本当に楽しい試合だった。
しかし選手たちまでの距離が近くて、展開されるサッカーが速いので、写真を撮るのは今まででいちばんつらかった。
日記にはどうにか意地で撮った写真を載せてみたけど、これくらいしかまともな写真はなかった。本当に速いのだ。
まあでも、写真撮影に夢中になるよりも、プレーのひとつひとつをしっかりと目に焼き付ける方がいいのだ。
今の湘南は、一瞬たりとも目の離せない価値あるサッカーをやっている。それを三ツ沢で見られたのは幸せだ。
L: 勝利のラインダンスを踊る湘南の選手とゴール裏。湘南サポはゴール裏を埋め尽くしてホームのような雰囲気を演出。
C: 敗れた横浜FCの選手たちとゴール裏。底力を発揮した湘南サポと比べると、横浜FCを支える勢いはまだまだか。
R: Jリーグ新記録の開幕9連勝を達成した曺貴裁監督。相変わらず迫力満点で、この人に怒られたら思わずちびっちゃいそうだ。湘南のサッカーはある種の究極形であると思う。選手の技術がずっと高いJ1でどれくらい通用するかはわからないが、
もっともっと注目されていいサッカーをやっている。これは一度きちんと見ておかないと損するよ!と言いたい。
quasimodeというものを1stアルバムから5thアルバムまで聴いてみたので、全体的な印象をざっと書いてみたい。
一言で表現するなら、「なるほど確かにジャズっぽく聞こえる音楽だな」っていう感じ。すごく厳しいけど、実際にそう。
真意としては、「ぱっと耳に入ったときにはジャズに聞こえるだけで、これは本物のジャズではないだろう」ということだ。
ジャズというよりイージーリスニング。ジャズと言うには何かが欠けている感触がある。そう思えてしまうのだ。どこが気に入らないのか言葉にすると、「メロディの不在」ってことだと思う。楽器構成は確かにジャズのそれだけど、
立ち戻るべき基本的なフレーズが見つからない感じがする。聴きやすいんだけど雰囲気だけでできていて、
しかもそれが冗長に続く。Jazztronikのウソ臭さ(→2008.11.17)よりは好意的に聴くことはできるものの、
系統としては同じものだと思う。ジャズをパーツとして扱っているというか。AメロとBメロだけ延々と鳴らしていて、
いつまで経ってもサビに入らないイメージなのだ。まあとにかく冴えない。キラーチューンがない。曲が歌っていない。いちばんかっこいいのは「quasimode」という名前。これはものすごくいいと思う。でも曲の質がまったく追いつかない。
追いつかないままでアルバムだけがリリースされている。ジャズっぽく聞こえるBGM集としてはもってこいだろうけどね。
まあ、なんだかんだで自分でもそれなりに部活をよくがんばっているなと思うわけです。たまには。
中学生に混じってボールを蹴って、走って声出して悔しがってと。この歳でこういう状況はそうそうあるもんじゃない。
そりゃあ下手な部類に入るわけだけど、下手なりにできることを考えて、体を張ってそれを全面に出してやっている。
もともと体を動かすこと自体が好きなので、今の状況は楽ではないが、嫌いではない。それなりに楽しませてもらっている。ふと思ったのだが、部活が楽しく感じられるのは、がんばる連中の姿をいちばん間近で見られるからなんじゃないか、と。
別に格好つけるつもりなんてないけど、人が一生懸命にやっているのを見ていい気分になれるから部活のサポートをする。
「きみたちは成長しとるよ」とかなんとか言いつつこっちも全力でプレーする。それは非常に恵まれた時間なのである。そんな僕の心境は、まさに『SLAM DUNK』の安西先生のそれである。
「道楽か… そーかもしれんね 日一日と…成長がはっきり見てとれる この上もない楽しみだ」まあ僕も成長して少しは上手くならなくちゃいけないわけですが。
実は先月の函館旅行(→2014.3.22/2014.3.23)の際、気まぐれに買ってみたものがある。ハッカ油のスプレーだ。
正直言うと、北見を訪れたとき(→2012.8.19)から気になってはいたのである。でも僕にそんなものを買う意識はなく、
そのペールグリーンの色について「いいなあ」と思う程度で終わっていたのだ。イメージカラーってのは大切だと思う。
で、先月の旅行で久しぶりに北見のハッカ製品を見かけて、まあせっかくだしということでちょいと買ってみたのだ。
この行動には自分でも驚いているのだが、旅行の経験がそうさせたってことで納得はしている。ブサイクな独り暮らしにハッカ油が入り込む余地なんて本来ないのだが、買ってみたからにはいじらないといかん。
それでとりあえず部屋にテキトーに振り撒いてみたのだが、やってみるとこれがなかなか面白い。おう、サワヤカ、と。
そうなるとあれこれ試したくなるものなのだ。説明書が入っていたので熟読すると、さっそく風呂に入れてみる。
アロマ風呂である。まさかこのオレ様がそんなことを実験してみるとは、と自分で驚きつつ、興味津々で入浴開始。
そしたら調子に乗ってスプレーを連発しすぎたようで、お湯なのに寒い! 量でいえば、ほんのわずかなはずなのに。
でもぜんぜん汗が出ない。こんなにはっきりと効果のあるものだとは思っていなかったので、大いにうろたえてしまった。
まずキンタマからひんやりしてくるのが興味深い。さすがに温度が高いと機能しないので内臓の外に出ている器官だけある。
そんな具合に、変なことにも感心しながら面白がりつつ長風呂である。今年の夏は楽しく風呂に入れそうだ。
早くも旅行の計画を練ってのストレス解消が始まっております。
今週は三者面談がある関係で、スケジュールとしては超がつくほど楽なはずなのだが、始まってしまいました。
今年はどうも年間の予定が極端で、3連休がわりとつくりづらいくせに、やろうと思えばボッカリと休みが取れそう。
うまくいろいろ調整していけば、思わず身震いしてしまうほどの夢のグランツーリスモが実現できるかもしれない。
長すぎる旅行は疲れがとれないし、旅している状態に飽きてしまうのでいろいろ雑になってむしろよくないのだが、
行けるときに行っておかないともったいないのも確かなのだ。現地を訪れて勉強したいことがいっぱいあるのさ。
まあ、あれこれ考えているときがいちばん楽しいのだ。しばらく想像力を自由にはたらかせてみるとするのだ。
身体計測のとき視力検査を担当していたんだけど、まさか「右」でも「左」でもなく「横!」と答えるとは……。
思わずその場に崩れてしまったよ。もちろん職員室も大爆笑だったけどね。いやー、天然ってすげえな。
DELGADOを買いました。こないだのBOB(→2014.3.30)のおまけというわけではないのだが、お得に買えたので。
これをバッグインバッグとして活用していこうという魂胆であります。真っ赤なFREITAGは初めてになるね。
L: DELGADO。MIAMI VICEと迷ったのだが、こっちの方がコンパクトにたためるだろうということで選択。
R: こいつの欠点は、とにかく幅がないこと。まあだからこそコンパクトなんだけど。うまく使っていきたい。本日、懸案事項だったCLARKの修理をお願い。1万円以上の出費を覚悟したのだが、さすがにそこまではいかなかった。
けっこう時間がかかるらしいが、きれいな状態になって戻ってくればまったく問題ないのだ。再会できる日が楽しみなのだ。
サッカー部の春季大会1回戦、僕は勝つつもりでいたから、まったく予定を入れてなかったのである。でも負けてしまった。
それならみっちり練習だなと思ったら、この春に異動があった影響なのか、手違いで校庭が使えなくなってしまった。
以上の事実が判明してからしばらく後、気がつけば私はFC東京のホームページでチケットを購入しておりました。
横須賀のカレーフェスティバルもぜひ行ってみたかったのだが、やっぱり独りじゃ腹いっぱいカレー食っても虚しいし。
(この日は横須賀で、海上自衛隊の護衛艦などが15隻集まってそれぞれのカレーを披露するイヴェントがあった。
日本のイージス艦6隻中4隻が参加だと。そのニュースを聞いて、日本は本当にいい国だなあと心の底から思った。)
本当はバックスタンド辺りでできるだけお安く観戦したかったのだが、すでにソールドアウト。指定席しかないんでやんの。
しょうがないので思い切って、2階席の最前列を押さえてみた。皆さんお好きですなあ。フォルランフォルラン。
(チケットをコンビニで受け取る際、店員さんは「僕はカチャル派です」と言っていた。日本のサッカー文化は進化しとるよ。)というわけで、忌まわしい土曜授業が終わるといったん家に帰り、自転車キコキコ目指すは東京スタジアム(味スタ)。
調布に着いたら時間調整の意味合いもあって、喫茶店に入って書類の作成準備。マツシマさんは徹底抗戦の構えです。
そうして味スタに乗り付けたら、北側の駐輪場にまわってくれと言われた。そんなことは初めてで、不安になりつつ移動する。
案内された駐輪場はすでに自転車でいっぱいで、さらに奥のスペースまでまわるように指示された。大盛況である。
なんだかんだで指定席にしておいてよかったと思う。帰るときに混乱しないといいなあと思いつつスタジアムに入る。今まで何度か味スタでサッカー観戦はしているが、FC東京よりJ2のヴェルディの試合を観る機会が多いこともあって、
これだけの観客が入っているのを目にするのは初めてだ。でもそれは当然のことなのだ。今日の相手はセレッソ大阪。
あのディエゴ=フォルランが来るということで、大盛り上がりなのもうなずける。やっぱり生で見ておかなきゃいけないよね。
しかしセレッソのスタメンを見ると、当然それ以外も見どころ満載だと思い知らされる。柿谷・山口蛍はもちろん、
代表候補合宿に呼ばれて話題になった山下と南野もいるし、右足しか使わない酒本(→2013.9.28)もいる。
対するFC東京には権田も森重も高橋秀人もいる。そして平山がスタメン。うーん、こっちも面白いじゃないか。
さらに注目すべきは、今年からセレッソを率いるランコ=ポポヴィッチは昨年までFC東京の監督だったわけだ。
ポポヴィッチはFC東京から長谷川アーリアジャスールを引き抜いていて、しかも本日のスタメン。因縁もたっぷりだ。試合が始まると、双方の力が拮抗した非常に見ごたえのある展開となる。セレッソがパスをつないで攻めるのに対し、
FC東京は4-3-3のウィングの位置からショートカウンターを仕掛けていく。特に右に入ったエドゥーのプレーが鋭い。
うまくボールを保持するエドゥーが基点となって、厚みのある攻撃がセレッソのゴールを何度か脅かす。
また、河野もヴェルディ仕込みのテクニックで相手の隙を衝いてみせる。前が3枚なのが守備でもかなり効いている。
しかしセレッソも個人の技術の高さを見せつける。左サイドの南野は落ち着いたプレーでチャンスを演出。
僕が最も印象的だったのは山口蛍の頭のよさで、とにかく危機察知能力がとんでもない。ピンチの芽を摘みまくる一方、
前線に気の利いたパスを出していく。空いているスペースに転がったボールはだいたい山口蛍によって回収されて、
セレッソの攻撃のターンがまた続く、そういうプレーだった。でもセレッソはなかなか決定的な場面をつくれない。
L: 40,761人と満員大入りの味スタ。2階の最前列は予想していた以上にめちゃくちゃ観戦しやすかった。最高だったわー。
C: 前半、フォルランのファーストシュート。セレッソは中盤でボールを保持するが、決定的なシュートを撃つことはなかなかできず。
R: ハーフタイムに登場の東京ドロンパ(→2012.6.23)。今回は器用に一輪車を乗りこなしていた。いやしかしハーフタイムのトイレの行列の凄いこと凄いこと。行列は見たことのないところまでぐねぐね延びていた。
今日は夕方になってどんどん寒くなっていったのだが、防寒着をいちおう用意しておいたけど、それでもやはり寒かった。
L: フォルランフォルラン。正直、運動量が絶対的に足りない。下がっていいボールを供給するが、FWとしては飛び出す動きが少なすぎる。
C: ポポヴィッチ監督。志向するポゼッションサッカーが現在のセレッソのタレントとマッチしていないという指摘があるが、はてさて。
R: 右足ばっかりの酒本とマッチアップする米本。米本はこの試合がJ1で100試合目とのこと。ケガするなよー。スコアレスながら緊張感があって見ごたえのある前半が終わり、後半に入る。すると早い段階でFC東京はエドゥーを下げ、
今年から正式に加入した武藤を入れる。スタジアムは「えー? エドゥー下げちゃうのー?」という疑問符でいっぱい。
しかしこれでゲームが本格的に動き出した。思うに、エドゥーはサイドから中央へ切り込みたがるプレーヤーなのだが、
ここを替えることでFC東京にサイドを深くえぐるプレーが増えていく。そして66分、太田が入れたクロスに平山が反応。
あまりにきれいにゴールが決まったので驚いた。さらに77分には抜け出した武藤がゴール。フィッカデンティの采配ドンピシャ。
やはりこのゴールも左サイドからの崩しで、高橋が絶妙なヒールを決めて武藤のゴールをお膳立てしており実にオシャレ。
なるほど、セレッソの攻撃は柿谷や南野を中心に鮮やかな個人技を随所に盛り込んでいるものの、効果はいまひとつ。
フォルランの運動量があればディフェンスを慌てさせることができるかもしれないが、下がっていて肝心なときにいない印象。
答えはFC東京が示したとおりで、セレッソにはサイド攻撃がまったくないのだ。SBの酒本と丸橋がボールを持ったとしても、
そこからタッチラインに近いところを攻めようという意思が希薄だ。左MFの南野は前に出せないので中央へパスを出す、
そういう場面が前半から多かった。 FC東京が3トップで相手ゴールに近い位置でサッカーをしようとしていたのに対し、
セレッソは相手ゴールへ近づくまでに手間取っていた。また、近づいてもシュートがGK権田の餌食になってしまっていた。
L: 先制ゴールを決めてガッツポーズの平山。サイドをしっかりえぐったFC東京に対し、セレッソの対応は軽かった印象だ。
C: 2点目のシーン。高橋のヒールパスを受けた武藤がGKと1対1になる。 R: 決定的な2点目が入って勝負あり。平山の先制点が入ったことでセレッソは明らかに意気消沈しており、チーム状態の悪さがうかがえた。
うーん、せっかくフォルランと日本代表と日本代表候補を観に来たのに、終わってみればこの結果、ではなあ……。
前半いい試合だっただけに、後半になってこうもきっちり差がつくとは。拮抗していだけに、一度流れが変わるとこうなるのか。
L: 試合後、挨拶するセレッソの皆さんとゴール裏。ピンク色ってめちゃくちゃ派手でわかりやすくていいなあ、と思う。
C: 引き上げるセレッソの皆さんを見ようと集まる1階席の人々。女性の比率が高くてこれがセレ女かーと思った。
R: ヒーローインタヴューの武藤。雰囲気がさわやかなのはいいが、やたらと声が高かったのが印象的だった。駐輪場からスムーズに自転車を出すことができたのはよかったが、その後は人の流れが激しくて南側に出ることができず、
仕方なく北へ北へと進んでいく。しかし味スタの北には延々とグラウンドやら調布飛行場やらが続いており、横断できない。
結局、三鷹市域まで入って、やっとのことで調布駅まで戻ったのであった。いやー、これには本当にまいった。
毎度おなじみスタ丼を食ってエネルギーを充填すると、自転車キコキコ家まで帰る。なかなかの長丁場になってしまった。ちなみに横須賀のカレーフェスティバルはあまりにも凄まじい人出で、午前中にはすでにカレーが底をついていたそうな。
来年やるとしたらどうなるんだろう。行ってみたいけど……さすがにそれだけの人気だと困っちゃうよなあ。
『アナと雪の女王』は見てないし見る気もないけど、松たか子の歌は何度か聴いたよ。
感想は、ぜんぜん上手くないけど声量は半端ないな、ってところ。声量だけでみんなを納得させているのはすごいね。
いや、いちおう褒めているよ。いちおうね。
部活はいつも最後にゲームをやるんだけど、コーチは学年ごとにチーム分けすることが多い。
僕は前任校ではバランスが均等になるように配慮して縦割りにしていたので、そういうもんなのかと感心している。で、今日は3年生チームに入ってFWをやった。プレッシャーがかかった状況でボールを持つことができない僕は、
FWに入ったときにはできることがむしろ整理されてくるので、それはそれでやりやすい。意外とストライカー気質なのね。
まず、前から積極的にプレスをかけて相手のパスコースを限定する。ディフェンスラインの裏へのボールに飛び出す。
斜めに走って守備をはずす。躊躇せずにどんどんシュートを撃つ。味方のシュートにはきちんと詰める。そんな感じ。今日は非常に調子がよく、右足で1点、左足で2点でハットトリックしたよ。両足を均等に使えるのって大きな武器だわ。
そしてできるだけ早いタイミングでシュートを撃つのが効いた格好。まあそれも前線にボールをくれるからできることだが。
ヘタクソだから走る。そうやって新入生のサッカーを改善する一番の手本になるのだ。本当に一生懸命やっておりますよ。
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 第1章』。つまりパトレイバーの実写版映画。
パトレイバーのオールドファンとしては(→2004.12.15/2008.7.30)、そりゃあ見に行くしかないのだ。
ちなみに「第1章」とのことだが、これは第0話「栄光の特車二課」と第1話「三代目出動せよ」がセットになっている。
ネットで評判を見てみたら、まあこれがひどいひどい。ここまで評価が低いものかと呆れてしまった。
ってことはつまり、絶対につまらないのである。つまらないことがわかりきっているけど、でも、見に行くしかないのだ。第0話は千葉繁演じるシゲさんが主人公のようだが、ひたすら延々と説明セリフばっかりで、開始2分ですでにうんざり。
さっそく押井のダメな部分が存分に炸裂している。平田オリザの『演劇入門』(→2002.6.23)を読んで勉強しろ!と思う。
何より許せないのはシゲさんのキャラクターだ。千葉繁が演じているのは、権力により整備班を私物化した老人そのもの。
シバシゲオはそういう人じゃないでしょう!と叫びたかった。千葉繁という「本物」が演じているだけにタチが悪い。
そして金食い虫云々と言っているわりには整備班の人数が異様に多いのも気になる。リアリティがなさすぎる。
ストーリーテリングも拙けりゃキャラクターの造形も拙い。パトレイバーを汚された、という悲しい気分で第0話は終わった。
(かつての隊員たちのその後も語られたが、これもまたひどいものだった。押井にそこまで私物化する権限ってあるの?)第1話になって真野ちゃん登場。そのコアラ顔を拝むために映画館に来た側面もゼロではないのである。
ここでようやく現在の第二小隊の面々が紹介されるのだが、これがまた悲しい気分にさせられてしまった。
「第一世代」をなぞるだけのキャラクターばっかりなのだ。しかもそれが魅力的でない方向に造形されている。
『パトレイバー』本来の魅力は、噛み合わない性格の登場人物たちが、それでも試行錯誤して成長していく姿にあった。
換骨奪胎するのであればその本質をきちんと守ればいいだけの話で、劣化コピーのキャラクターを出す必要はまったくない。
しかもその根底には上述のシゲさんのような、押井の「キャラクターの読み違え(→2007.6.22)」が存分に含まれている。
後藤田役の筧利夫と塩原役の福士誠治は原作のキャラクターをかなり勉強して役づくりをしている感触があるが、
そもそも原作と押井のキャラクター観には大幅なズレがあるので、そこの違和感もまた気持ち悪さの原因になっている。ストーリーの展開にも問題がある。改造を重ねたイングラムが老朽化していてめったに起動させられないという設定は、
観客の求めるカタルシスとは正反対のものだ。押井だけはそれで満足しているようだが、実は誰の得にもなっていない。
つまりすべてにおいて、「観客の見たいパトレイバー」と「押井の自己満足によるパトレイバー」が齟齬をきたしている。
『魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』と同じ問題を抱える蛇足な二次創作だ(→2007.11.9/2013.11.15)。
はっきり言って、この実写版映画を面白いと思うのは、頭のおかしい人か押井守だけでしょう。このシリーズは第7章までやった後にさらにオリジナル長編があるそうだ。付き合いきれないので無視しようかと思っている。
さっそく1年生の体験入部が始まっております。サッカーは11人をかき集めないといけないスポーツなので、
ほかの部活以上に新入部員が必要なのだ。サッカー部の顧問ってのは、毎年ヒヤヒヤさせられる運命なのである。
で、仮入部をすっ飛ばしてすぐに入部届を出してきたやる気のある1年生もチラホラ。いいの?って思っちゃうんですが。
今日のところは1年生が8人参加ということで、グラウンドはずいぶんと賑やかな雰囲気となった。よかったよかった。
でもこれが夏季大会を終えるとまた減っちゃうんだよね。キリがないよね。たくましくなってくると引退。キリがないよね。
1年生の英語のいちばん最初って本当に苦手。とことん苦手。そう、アルファベットの順番と書き方の指導だ。
かといって絶対におそろかにできない部分なので、慎重に丁寧にやっていくしかない。それがまたつらいんですよ。
僕なんか意地でも「楽しい授業」なんてやりたくないので、黙々と修行の時間って感じの授業になってしまうのだが、
それにしてはよく今年の1年生はついてきているな、とも思う。その点は偉いなあと思いつつ教えております。◇
放課後の保護者会が終わった後に、外国から来ている生徒(→2013.10.17)の家族とミーティング。
生徒本人はたいへんすばらしいスピードで日本語を理解できており日々感心させられているのだが、
ご家族は同じペースでというわけにもいかないのだ。なので英語科の教員が相談に乗るということでドキドキ。フタを開けてみたら、健康診断の書類の書き方がわからないという話で、みんなで格闘しつつ欄を埋めていく。
医学用語なんてそんなのいちばんややこしいじゃねーか!と泣きたい気分になるが、電子辞書と身振り手振りを駆使し、
どうにか無事に書類を書き終えることができた。すごく疲れたけど、知的好奇心を非常にくすぐられる経験だったわ。
春季大会1回戦。大会のたびに戦っていて、すっかり因縁めいた関係になってしまった学校との対戦である。
前にも書いたように(→2014.4.10)、実力的には拮抗している。本当に、勝負がどっちに転ぶのかわからない。
流れを引き寄せるのはひとつひとつの小さな積み重ねになる。そこで負けることがないように、と言って送り出す。前半は0-0で折り返す。こちらの攻撃はがっちりとした体のCBに止められて、なかなか先へと進めない。
そういうときにはそのCBのいないところから攻めていけばいいのだが、自分たちのやりたい攻撃に固執して、
いつも同じ相手で引っかかっている。もっともそれは、後ろから攻撃をフォローする動きがないことにもよる。
中盤から後ろが勇気を持って上がらないから攻撃が散発的になるのだ。意識が受けにまわってしまっている。
だからこっちの守備も低い位置でやることになり、押し込まれ気味になる。そしてまた、攻撃の距離が遠くなる。後半に入っても状況は大して変わらない。するとチャンスとみた相手がゴール前に入ってきて波状攻撃。
こちらはすっかり押し込まれてしまい、最後は正面から撃たれたシュートにDFが反応してヘッドで応戦。
しかしこれがきれいなバックヘッドになってしまい、GKが頭上を抜かれてついに失点。均衡が破られてしまった。
素直にGKに任せればいいのに、変にDFが触ってしまったというミス。自分の守っている位置が確認できていないのと、
味方に指示をする声がないのと、要因はいろいろある失点だ。相手に大喜びされて悔しいのなんの。
その後はリードして意気の揚がった相手に対し、こっちは攻めてもやっぱりCBに抑えられてカウンターを食らう構図。
そのうち右サイドをあっさりと崩されてしまい、2失点目。これで勝負あり。白黒つけられちゃいました。というわけで完敗に終わってしまった。部員たちはこの結果を受けて、もう少し悔しがってほしい。
もしオレが選手だったら、一日ずっと頭に血がのぼっているくらいな状態になっていると思うんだけどなあ。
連中はサバサバしていて、本当に勝ちたいと思っていたのか疑問に感じる。次につながる感触があんまりないよ。
そういえばこの日記で、いわゆる洋楽についてはあんまりきちんと書いたことがない気がする。
まあそれも当たり前の話で、僕は自分から好き好んで洋楽を聴くということがあまりない。洋楽はアウェイなのだ。
かといってまったく聴かないわけでもない。でもそれは「一般常識として知っておかなきゃ」という義務感が大きい。
そもそもが偏っている人間なので、その偏りを理性的に解消しようとする動きとして「洋楽を聴く」という行為があるわけだ。
世間ではふつう中2ぐらいになると、いわゆるJ-POPへの反抗心をきっかけにして洋楽へ行く人が多いんだろう。
でも僕はヴォーカルそのものを否定してインストゥルメンタルに走ったという、かなりのひねくれ者なのである。僕が洋楽に触れるようになったのは潤平の影響が非常に大きい。というか、潤平経由でしか聴いていない感じだ。
潤平が持っていたビリー=ジョエルとチープ・トリックがスタート地点。そこからクィーンに広がった辺りが僕の高校くらいか。
ちなみに僕の高校時代にはMr.BIGが洋楽好きを席巻していた気がする。まだあんまりきちんと聴いていない。
ビートルズは食わず嫌いしていたが、大学に入って「一般常識」ということで聴くようになった。嫌いではない、ぐらい。
有名どころ、ローリング・ストーンズもレッド・ツェッペリンもエアロスミスも「一般常識」だからiPodに入れている感じ。
特殊なのがジェフ=ベックで、インスト畑の僕は飛び地的に押さえていた感じ。まあそりゃそうなるよな、と思うんだけど。
潤平に薦められて「おおっ!」と思ったのはジミー=チェンバレンとジョー=サトリアーニ。でもTSUTAYAにぜんぜんない。
ドラマー的見地から、ポリスはスチュアート=コープランドのドラムスがたいへん変態的なのが印象的であります。
カーディガンズは嫌いじゃないけど、どうでもいい曲がかなり多くて打率じたいはけっこう低いと思っている。
あとはまあ、アヴリル=ラヴィーンについては過去ログでわりとしっかり書いているなあ(→2009.7.11)。
世間での評価が高いレディオヘッドはまるっきりダメ。退屈極まりない。あんなのの何がいいのかまったく理解できない。
同じくまるっきりダメなのはブラーだな。聴くに値するのは「Girls & Boys」だけで、それ以外に呆れ果てた記憶がある。
iPodに入っているところではまあそれくらいか。それ以外にもちょろちょろと何曲か入っているものはあるけど、
洋楽については本当に恥ずかしくなるくらい勉強不足である。余裕をみて少しずつ聴いてはいるんだけどね。さて、おそらく洋楽で僕にとって最も打率が高いというか、最も好みであると言えるのは、なんとディープ・パープルなのだ。
これを言うとびっくりされることが多いんだけど、聴いていて面白い曲がいちばん多い。クィーンもいいんだけどね、
ディープ・パープルのノリとメロディと曲の中のいろんな工夫が好きなんだよなあ。どうですかね。僕マトモですかね?まあとにかく、洋楽については今後も細々と勉強していくつもり。やっぱりきちんと知らないと恥ずかしいと思うんだよね。
新入生相手に恒例の「勉強する理由」についての授業(→2010.8.2/2010.8.3/2010.8.4/2010.8.5/2010.8.6)。
ちゃんと聞くのかけっこう不安だったのだが、いざやってみたら食いつき方は非常に良い部類なのであった。ほっとする。
勉強が得意なやつも、苦手なやつも、これをもとにして自分なりにがんばってくれれば言うことなしである。頼むぜ若者。◇
最近の川崎フロンターレはめちゃくちゃすごいサッカーをしているという噂を聞いたので、仕事終わりに武蔵小杉へ。
J1観戦はずいぶん久しぶりな気がする。今宵の対戦相手は柏レイソルで、見応えのあるゲームが期待できそうだ。
職場から直接向かったこともあり、今回は駅からバスに乗ってみた。等々力は自転車がいちばん楽なのだが、しょうがない。
夕方で車も多いので、なかなかバスのスピードが上がらない。しかも降りたら競技場までけっこう遠くて歩かされた。
これなら歩いた方がマシなんじゃねえかと思う。自転車じゃないと一気に面倒くさくなるのがもったいない。さて、等々力陸上競技場は現在、建て替え工事を行っている。まずはメインスタンド側から整備をしており、
トラックの上に仮設のスタンドがつくられている状況である。でも仮設にしてはずいぶん立派な印象もする。
金曜の夜ということで、最初のうちはどの席もけっこう余裕があったが、時間とともに着実に埋まっていくのであった。
やがて選手たちが入場する頃になると、ピッチ上にいた毎度おなじみのキャラクターたちが円陣を組みはじめる。
川崎で試合を観るたび、ふろん太・ピーカブー・コムゾーの3人が仲良く過ごしている姿を見かけるのだが、
もう何年になるのだろう。ここまできちんとそれぞれのキャラクターの関係性を定着させている例はほかにない。
L: 等々力陸上競技場はメインスタンド側が建て替え工事の真っ最中。仮設にしては立派で、なんだか戦艦の艦橋みたい。
C: 選手入場直前、円陣を組む3人(匹?)。ふろん太・ピーカブー・コムゾーのトリオはしっかり定着しているなあ。
R: なんと、トリオは選手たちの握手に混じるようになっていた。くまモン(→2013.7.20)だけじゃなくて一般化しているのか。試合が始まると、両チームともにラインをしっかり上げて、ハーフウェイラインを軸にした熱い攻防を見せる。
非常にコンパクトで、ピッチの真ん中1/3で人とボールがしっかり動く展開。基本的には川崎を中心に観戦したのだが、
ディフェンスラインがボールを持っても前線は食いつかず、中盤でのボールコントロールで勝負する意識がよくわかる。
対する柏は川崎の選手にボールが入った瞬間を狙い、また弱いパスを積極的にインターセプトしてカウンターを狙う。
どちらかというと川崎が主導権を握って始まった試合だったが、開始わずか5分、かなりあっさりと柏が先制した。
中央をドリブルで持ち上がる大谷に対し川崎の守備陣はボールを狙って止めに入るが、ボールは前に転がってしまう。
これをスライディングでかき出そうとするが、ボールが再び前に転がってしまい、レアンドロがかっさらってシュート。
川崎にとっては運の悪い失点だが、ディフェンスが弱かったのは事実だ。逆を言えば柏には相手の隙を衝く巧みさがあった。
L: 両チームともにコンパクトなサッカーをしていることがわかる一枚。特に川崎は前線を引き気味にして応戦。
C: 相手のディフェンスライン手前に選手を並べてパスを入れていく川崎。シャドーストライカーがいっぱいいるって印象。
R: 縦パスを入れた瞬間。川崎は明確なサイド攻撃の比率が低く、どこでも中央突破のような感覚を持って攻めていく感じだ。その後も川崎はパスをつないで攻めていく。風間監督のサッカーは独特な理論で知られているが(→2012.4.28)、
この試合を観た感じ、狙いとしては「足下へのパスをつないでつないで攻めていくこと」だという印象を受けた。
パスの出し手に対して、受け手がつねに3人くらい用意できている。彼らはディフェンスにマークされていても構わない。
むしろディフェンスを背負った状態でボールを受けた次の瞬間、ターンで抜き去って背後のスペースを衝こうとする。
そのためか、どの選手もパスをインサイドでピタリと止めるトラップが上手い。ボールが土踏まずに吸い付くイメージだ。
ピタ、パシ、ピタ、パシ、そのリズムで相手のディフェンスをはずしていくサッカーをやっている。そう感じた。
パスで崩す発想は大木サッカーと共通しているが、ワンタッチの技術でスモールエリアを突破する大木サッカーに対し、
風間サッカーは必ずいったんボールを止める。止めることでディフェンスを確実に1人は釣る。そういう違いがある。
しかし柏はボールが入ったところに強気のチャージを仕掛けて対抗する。弱いパスも的確に回収してカウンターにする。
実はこの日、川崎のレナトと大島がケガで欠場していた。そのため、川崎のパス回しは本来のものではなかったそうだ。
なんでオレが観に行く日にそういうことになるかなーとガックリだが、それでも風間サッカーの意識は読み取れた気がする。
L: 中村憲剛のFK。パス交換で攻めていく川崎の中で、まさにハブのような役割を果たしていた。
C: 大久保を見ると、デーモン小暮閣下を思い出してしまうのは我輩だけだろうか?
R: 後半から登場の稲本。なんだかパラパラ踊っているみたいな写真になってしまったではないか。前半はそのまま柏が1点リードして終了。後半、川崎はFWに代えて稲本を投入し、パス回しの精度を上げる作戦に出る。
そして中村憲剛の位置を上げてパスの基点を整理。いいところのなかったパウリーニョも交代。着実に修正を図ってくる。
試合の中心はハーフウェイラインから柏ゴールに近いヴァイタルエリアへと徐々に移っていき、川崎が押し込みはじめる。
しかし柏も懸命に守って決定的なボールを入れさせない。隙がないので川崎はどうしても横パスが多くなってしまう。
それはどことなく悪いときの大木サッカーに似た光景でもあった。これで点が取れるんかいな、と僕は考えていた。
そしたら何度目のチャレンジになるのか、中央をドリブルで持ち上がった森谷が、横にいた中村憲剛にパス。
柏の守備陣がつくる密集地帯を目の前にした憲剛だったが、針の穴を通すようにしてボールを空いたスペースに出す。
次の瞬間、前にいた山本が斜めに走り込んでシュート。これはまさに、風間監督の理想を実現したゴールだった。
L: 柏の懸命のディフェンスと、パスをつないで隙をうかがう川崎のオフェンス。パサーだらけの川崎の攻撃は厄介だ。
C: ついにゴールをこじ開けたシーン。素早い横パスが続き、最後は飛び出した山本の足下にピタリ。そしてシュート。
R: ボールを受けてからターンする大久保。川崎は足下でボールを受けてターンするプレーがみんなめちゃくちゃ上手い。試合は結局、1-1のドローで終了。主力をケガで欠いていたとはいえ、川崎はその特徴的なサッカーをしっかり発揮した。
サイドからクロス、なんていうことはほとんどない。止めて蹴るという基本技術を徹底的に磨き上げることで、
ピッチのどの位置からも中央突破の感覚で崩しにかかる。これが本調子だったらどんな光景になるのだろう。
また機会があれば、ぜひ観戦したいものだ。それにしても、いろんなサッカーが観られるというのは豊かなことだなあ。
ALTと初授業なのだ。今度のALTは日系で、なんとかつてウチの学校に短期留学していたとのこと。面白いじゃないか。
去年までのALTはメキシコとアメリカのハーフながら和の心を持っているという大変ありがたい方で(帰国されたのが残念)、
今年もいい感じに日本を理解してくれているので大いに助かりそうだ。性格も非常に明るいし。よかったよかった。
あとは一年を通してうまく出番をつくれるかどうか。でもこれが僕にはいちばん難しいことなんだよなあ……。◇
さて放課後はサッカー部の顧問会。今週末から始まる春季大会の組み合わせ抽選なのだ。
別に意気揚々と乗り込んだわけではないのだが、自転車で会場に向かったら信号がぜんぶ青で超スムーズに到着。
おかげで一番乗りになってしまった。それはそれで気恥ずかしい。いや、まあ、ぜんぜん悪いことではないのだが。
顧問会が始まると、いろいろ今後は大会のスタイルなどに変化がありそうだという話になってけっこう驚いた。
僕としてはスケジュールが不透明になるのがとにかくつらいので、その辺がなんとかなってくれるのを願うばかりだ。
そして肝心の組み合わせは……もう何度も戦っている相手とまた試合をやることになってしまった。もう飽きたー。
その学校とは実力が拮抗しているせいもあって、なんだかもう、すっかり「因縁の相手」って感じになってしまっている。
まあでもここは前向きに捉えて、ここで白黒はっきりつけてやろうぜ!ってことでがんばるのみだ。やるのは生徒だけどね。
出発式である。まあ要するに、学年の先生方で「今年もがんばりましょう」ってことで飲むわけである。
場所は広尾で、開店より早く着いてしまったので、近くのスーパーに入ってみた。やはり広尾ということで、
置いてある商品は舶来の物がいっぱい。そして思わずため息が出てしまうような値段がついている。
なんだか植民地みたいだなあ、TPPとかバカなことを言っているけど将来の日本がこうなるとヤダなあ、
そんなことを思う右翼な僕なのであった。どうも広尾って好きじゃないんだよね(→2007.1.28)。いい具合に時間も経って店に入る。イタリア創作料理といった感じで、いろいろ斬新な料理が出てきた。
みんなでそれを面白がりつついただく。おいしゅうございましたよ。話題は学年の今後の見通しについてと、
あとはやっぱり作戦会議。一致団結している環境で仕事ができること自体は非常にありがたいと思っております。
入学式である。式は無事に厳粛に終わった。まあ最初っから緊張感ナシじゃ困っちゃうけどね。
これから連中に、いい具合に緊張感を残させながら学校生活を送らせていかなくちゃいかんのだ。
なかなかに大変なんだけど、まあいつもどおりに硬軟織り交ぜて巧みにやっていきますぜ。しかし何より驚かされたのは、外履きと上靴の感覚が曖昧な子どもがチラホラいたことだ。
上靴から外履きに履き替える際、平然とその場に外履きを置いて、そのまま履こうとしたのだ。
ふつうの日本人なら外と内の見えない境界線が見えるはずなのだが、その感覚が欠如している。
ほかの先生の分析によると、最近の小学校は土じゃない校庭になっているからじゃないかってことだが、
連中があまりにも平然としていることに、日本の固有の価値観が揺らいでいる現実に直面させられて愕然とした。
年々、国際化という言葉の下に、日本の美意識が簡単に崩されていく度合いがひどくなっていく。オレは悲しいよ。
新学期が始まっちゃったよ……。心安らかに過ごせる日々よさようなら。切ないなあ。
◇
初日からなんだかんだでぜんぜん暇がない。それでも明日は入学式なので髪の毛を切らないことにはみっともない。
さんざんお世話になったおねーさんから別の人になるのは不安があるが、まあそれはしょうがないことなのだ。
仕事が終わるとそのまま電車で移動して美容院に突撃。遅い時間帯の店内は客がいなくってなんだか恥ずかしい。
このたび新たに紹介された美容師の方は男性で、やはり初回はいろいろと僕の髪を分析するところからスタート。
雑誌を読みつつ切られたのだが、当たり前だけど人によってやり方は違うもんだなとあらためて思うのであった。
まあそんなわけで久しぶりにサッパリ。どうにか入学式には間に合った。今後ともよろしくお願いしますなのだ。
滋賀県の2日目は昨日に引き続いて城を攻めるぜウェーイ安土と観音寺だウェーイ午後は五個荘の街並みだウェーイ
……と思っていたのだが、宿を出たときにはすっかり曇り空。まあ昨晩の雨がやんだだけいいか、と思いつつ歩くが、
彦根駅に着いた頃にはしっかりと雨が降り出しやがった。それでも安土は降っていないかもしれない!と、
一縷の望みを託して列車に乗り込むが、安土でもザンザン降りはザンザン降りなのであった。すっかりやる気がなくなった。とりあえず安藤忠雄設計の夏川記念会館。登り町商店街のすぐ近くにあった。
当初の予定では、まず六角氏の観音寺城址から攻めて、その勢いで安土城址へと向かうつもりだったのだ。
しかし観音寺城址は昨日の小谷城址に負けない山城で、雨の中を歩いて登ってもいいことなんてひとつもない。
観音寺城址と安土城址はぜひセットで訪れたいので、午前の予定がまるまる飛んだことになる。はてどうしたものか。
天気予報によれば今日の天気はけっこうめちゃくちゃで、局地的にコロコロ変わっているのである。
名古屋まで戻れば晴天を拝めるらしいが、せっかく滋賀県にいるのにそれはもったいない。しかし近畿の天気はイマイチ。
しばし安土駅のホームで茫然としていたのだが、少しでも西へと進んで天気の回復を祈ることに決めた。そんなわけで降りたのは草津駅である。草津というとわれわれ関東圏の人間には「温泉」というイメージがあるが、
こっちの草津は滋賀県の草津で、江戸時代からの交通の要衝である。草津宿は東海道と中山道の合流点だったのだ。
滋賀県のJRの駅で最も乗降客数が多いのは、この草津駅だそうだ(2番目が南草津駅)。降りてびっくりの都会である。草津駅東口のペデストリアンデッキには草津宿をイメージした一角がある。
でもやっぱり草津も雨。しかも大粒の雨。幸いなことに草津は現在も交通の要衝であり、その分だけ大規模な店も多い。
運よく西口でモスバーガーを発見し、そこで雨宿りしつつ日記を書いて過ごす。電源も取れたので大変ありがたかった。しばらくしたら雨があがってくれたので、そのまま東口に出て草津市役所まで行ってみることにした。
山城で泥だらけなんてイヤなのである。素早く切り替えて、午前中は滋賀県の市役所を押さえてやろうというわけだ。
草津市役所は、草津駅からはやや距離がある。駅から黙々と歩いて国道1号に出る。そのまま歩いていったらトンネル。
しかしこのトンネル、歩行者の通行ができないとのこと。しょうがないので遠回りして再度国道1号に合流。
急がば回れってホントかよ、とツッコミを入れたくなるほどに面倒くさかった。なんとかならないもんですかね。そんなこんなで草津市役所に到着。思った以上に規模が大きく、草津ってのはそんなに豊かな市なのかと驚いた。
草津市役所は東畑建築事務所の設計で1992年に竣工とのこと。北側には草津アミカホールという施設があって、
こちらも1992年にオープンしているようだが設計者などの詳細はわからず。まあ同時期に派手に再開発したんだわな。
L: 草津市役所。 C: 正面より眺めるが、とにかくデカい。 R: さらに進んだところから撮影。旧東海道と国道1号に挟まれたこのエリアは、草津の旧市街地であるようだ。国道沿いは完全に郊外社会化しているが、
市役所から奥へと入っていくと、それとはまったく対照的な住宅地となっている。そこにそびえる草津市役所は、
立地の面から草津の歴史をしっかりと引き受けつつも、郊外社会化に対応する姿勢を暗示しているように思える。
L: 草津市役所の背面。 C: 草津アミカホール。右側がホールで、左側は保健センターという複合施設なのだ。
R: 歴史を強調する込田公園側から眺めたアミカホール。ちなみに「アミカ」とは友達・仲間を意味するイタリア語とのこと。面倒くさい国道1号沿いを引き返す気はなかったので、そのまま旧東海道を歩いて駅まで戻ることにする。
実際に歩いてみたら、確かに建物は現在のものに変わってはいるものの、しっかりと街道の雰囲気を残していた。
人間に対する道幅のスケール感でわかるのだ。そしてその中に、草津宿本陣があった。何の番組かはわからないが、
ちょうどテレビがロケをしているところだった。地元の旅番組だろうか。隙をうかがいつつ外観を撮影すると、
200円払って中を見学させてもらう。まったく予備知識がない状態で訪れたのだが、これがけっこうすばらしかった。
L: 草津宿本陣の外観。1846(弘化3)年の姿に復元したうえで、1996年に公開したそうだ。規模が大きくて驚いた。
C: 入口はこんな感じ。 R: 建物の中に入ると、まず並べられた関札に圧倒される。歴史の証拠にぐうの音も出ない。復元修理がしっかり行われたからか、建物じたいはどこも小ぎれい。しかし置かれている資料がなかなか強烈なのだ。
やはりいちばんインパクトがあったのは、浅野内匠頭長矩と吉良上野介義央の名が書かれた大福帳(宿泊記録)だろう。
1699(元禄12)年、たったの9日違いでふたりはこの本陣に宿泊したそうだが、まさかそのわずか2年後、
日本の歴史上に残る事件がふたりの間で起きるとは。赤穂を訪れた記憶(→2014.2.22)が一気に蘇った。
L: 草津宿本陣の内部。さすがに天下の東海道と中山道が合流する場所の本陣だけあって、造りが違う。
C: 現存する本陣を運営していたのは、材木商でもあった田中七左衞門。左側はその住居としての部分。
R: 裏には土蔵が残っているが、かなりリニューアルがきつい仕上がり。1832(天保3)年より前に建てられた。本陣を出ると、そのまま旧街道を歩いていく。と、さっき国道1号でトンネルだったところがこっちもトンネルになっていた。
草津市の真ん中にはもともと天井川が流れており、堤防がつくられた。トンネルはその堤防をぶち抜いたものなのだ。
しかしよく考えると、歴史ある街道がトンネルになっているというのは変な話だ。これはけっこう、奇妙な光景である。
種明かしをすると、草津川が天井川になったのはわりと最近(といっても100~200年前の話)のことなのだ。
だから1886(明治19)年にトンネル(草津川隧道)がつくられて、現在のような空間構成になったというわけ。
そして2002年に新たな放水路が完成して草津川の流路は変わったものの、旧河道に沿った堤防は今も残っているのだ。
L: 旧街道はこんな感じで往時の雰囲気をよく残している。都市化しつつも歴史を大切にしている街という印象。
C: 草津川隧道。まっすぐ行けば中山道で、右に曲がると東海道。左手には高札場の跡もある。歴史を語る空間だ。
R: トンネルを抜けるとそこはアーケード商店街だった。旧街道がそのまま商店街になっている興味深い事例である。今回の旅ではひたすら城を攻めるつもりでいたので、まさか草津市役所と市街地を歩くことになるとは思わなかった。
しかし偶然訪れたわりには、かなり収穫があったと思う。こうやって面白がることができるから、旅はやめられない。
予習していなかったのでまだまだ草津のすばらしい点を見落としているだろうけど、いいきっかけをつかむことができた。というわけで、方針を変更してさらに滋賀県の市役所を攻めることにするのだ。草津にいるから、草津線沿線を行く。
思いきって晴れている(と思われる)名古屋に出て、青空の下を思う存分闊歩するという選択肢もあったのだが、
どうせオレはいずれ観音寺城址と安土城址にリヴェンジするはずで、ついでに東海道線沿線の市役所を攻めるはず。
それなら今のうちに草津線の方を押さえておこう、という発想なのである。天気が読めない状況が続いているので、
駅から遠い五個荘はまたの機会にまわすのだ。五個荘でも雨に降られたら、僕はもうショックでやっていけません。
ちなみに、なんだかんだでこの決断をするまでにはけっこう時間がかかった。しばらく草津で様子を見てからの決断なのだ。草津線には2年前にも乗っていて、そのときは一切下車せず、終点の柘植で関西本線に乗り換えた(→2012.12.27)。
この辺りは平成に入ってから誕生した市が点在しており、市役所めぐりがけっこう面倒くさいのでスルーしたのである。
とりあえず今回は、草津に近い市を無理のない範囲で攻めることにした。そんなわけで栗東市役所へゴーなのだ。
栗東駅は東海道本線にあるが、栗東市役所の最寄駅は草津線の手原駅だ。草津から1駅だが、それが面倒くさい。さすがに草津駅の乗降客数は滋賀県一だけあり、草津線の乗客はけっこう多い。草津に出れば京都はすぐそこだもんな。
草津線にはのんびりとした田舎のイメージしかないが、沿線のローカルな雰囲気が先入観となっているのかもしれない。
そんなことを考えているうちにあっさりと手原駅に到着。空はしっかり曇っており、市役所の写真を撮るには切ない状況。
しかしまあせっかく滋賀県まで来ているので、やると決めたらやるしかないのだ。改札を抜けて階段を下りていくと、
なんと、駅前のロータリーに出たところで土砂降りとなってしまった。唖然として突っ立つ僕の体に、吹き込んだ雨が当たる。
こりゃかなわんと奥まった場所へ逃れるが、雨は容赦なく降り続ける。もうこりゃ、いったい、どうすればいいのか。
朝から予定が狂いっぱなしだ。草津線沿線の市役所めぐりという新たなテーマを設定したが、こうも見事に裏切られるとは。
昨日は運よく青空の彦根を走りまわることができたので、まあそれを考えればしょうがないという気にならないわけではない。
しかしここまで裏目に出るとなると、もはや笑うしかないレヴェルである。はっはっは、と乾いた笑いを口元に浮かべる。すると今度は雨が降ったままで日が差してきた。天気雨ってやつである。狐の嫁入り。本当にキツネにつままれた気分だ。
いくら春の天気は不安定なものだとはいえ(→2010.3.29/2012.3.25)、ここまで豪快に変化されると困惑するしかない。
結局、無事に雨はやんだので、市役所目指して勢いよく駅を飛び出した。まっすぐ南に下ると、川を渡って市街地に。
真新しいスーパー・平和堂の先は工事中で、最近まで農協の建物があったようだ。盛んに再開発をしていることがわかる。
そんな交差点からさらに少し入ったところに、栗東市役所はある。1974年竣工で、当時はまだ栗東町役場だった。
1970年代らしい規模ではあるが、耐震補強もそこそこ目立っている。とりあえずぐるっと一周して撮影してみる。
L: 栗東市役所の側面。南隣の駐車場の2階部分から撮影してみた。 C: 裏側はこんな感じとなっている。
R: 北側には公園があり、そこから撮影した栗東市役所の側面。実になんの変哲もない庁舎建築である。ちなみに栗東市は2001年に市制を施行した。最近ではかなり珍しいが、栗東市は合併せずに市へと移行したのだ。
鉄道や高速道路など交通の便が良くなったことで住宅地の開発や工場の建設が進み、人口が増えて市になった。
滋賀県の潜在的な力を感じさせる市、なんて言えるかもしれない。競馬のトレーニングセンターがあることも有名だ。撮影を終えて平和堂でのんびりしていたら、急激に青空が広がってきた。せっかくだからもう一度、正面を撮影しておく。
今日はとことん、天気の気まぐれに振り回される日なんだなと思う。晴れてくれただけありがたい、そう思っておこう。
L: というわけで、青空の下、正面から眺めた栗東市役所。 R: 向かいは栗東市中央公民館。昭和である。これだけしっかりと青空に切り替わると、諦めたはずの五個荘が気になってくるのだが、欲はかかないことにした。
草津線をさらに進んで、甲西駅で降りる。次に訪れるのは湖南市役所だ。こちらは平成の大合併で生まれた市で、
旧石部町役場が西庁舎、旧甲西町役場が東庁舎という分庁舎方式を採用している。訪問するには迷惑なパターンだ。
メインになっているのは東の旧甲西町役場ということで、今回はそちらを攻めて制覇とするのだ。甲西駅の周辺はわりと最近に開発された感触のする空間である。草津線の北側を国道1号が並走しているが、
天下の国道1号も滋賀県南部のど真ん中ではわりとおとなしめな交通量である。これを越えると湖南市役所に到着。
L: 南側の国道1号方面からアクセスすると市役所の裏側に出る。 C: 湖南市役所の側面。独特だなあ。
R: 湖南市役所は上から見ると真ん中に丸を抱えたV字になっている。その真ん中部分が正面なのだ。湖南市役所はなんとも独特なデザインをしている。ネットで調べて1978年竣工ということはわかったのだが、
肝心の設計者は確認できず。きちんと資料をあたればわかるだろうけど、この変態的なデザインが誰の手によるものか、
はっきりさせておきたい気にはなった。こだわっているのはわかるけど、それが魅力的とは僕には思えないんだよなあ。
L: エントランス部分をクローズアップなのだ。 C: 角度を変えて正面と側面を眺めたところ。
R: 裏側はこうなっている。駐車場ではちょうど新人の消防隊員を鍛える訓練をやっていた。大変ですなあ。湖南市では……というよりは旧甲西町では、この役場を中心に公共施設のデザインを統一しているようだ。
周辺には壁面や屋根のデザインや色合いを似せた建物が集まっており、なんとも不思議な雰囲気を漂わせていた。
L: 湖南市役所の北東にある甲西文化ホール。1986年のオープン。丸い市役所とは違って尖ったデザインだが、色は一緒。
C: 市役所の南西、国道1号に面したサンライフ甲西。「旧甲西町のあゆみ」には、1989年に甲西共同福祉施設開設とあったが。
R: 1984年に設置されたという甲西駅前交番。これも屋根が市役所と共通させている。なんだか奇妙な一帯である。天気ばかり気にして、それに振り回されてしまった一日だった。おかげで変に疲れてしまった。ちょっと情けない。
この先は甲賀市だが、貴生川で近江鉄道に乗り換える必要がある。これは次の機会に五個荘とセットでいい気がする。
というわけで、今回の旅はこれでおしまいとさせていただくのだ。いつか近いうちに今日の宿題をクリアできるといいねえ。
先月は学年旅行でなんと函館へ行ってしまったが(→2014.3.22/2014.3.23)、春休みもどこかへ行っておきたい。
本当はうまく3連休をつくってじっくり旅行ができるとよかったのだが、今年はそういうわけにはいかなかったので、
始業式直前の土日を利用してのお出かけとなった。さて、目的地はどうするか、だ。さすがに飛行機は使わないで、
それなりに遠くへ行きたい。3連休でじっくり訪れたい場所はいっぱいあるけど、2連休だとどうしても候補が減ってくる。
結局、春だし100名城の山城を攻めてみるか、ということで滋賀県に決定。琵琶湖の東から南にかけての城をまわるのだ。毎度おなじみ夜行バスで降り立ったのは、彦根駅前。ムーンライトながらだとリーズナブルに来ることができるのだが、
どんどん縮小して気がつけば運行は3月いっぱいとのこと。がっくりである。まあとりあえず、彦根に到着したのだ。
まずはコインロッカーに荷物を入れて、近くのコンビニで食料を買う。そうして米原方面への列車に乗り込む。
実は米原でバスを降りて列車に乗り換える方が経済的だったのだが、朝イチで山城を攻めるからには荷物を減らしたいし、
午後には彦根をめちゃくちゃ動きまわるので、わざとそうしたのだ。今日はとことん、彦根を拠点とするのである。米原に着くと、北陸本線に乗り換え。朝7時と早いのに、列車の中はなかなかの盛況ぶりである。皆さん何の用なのか。
疑問に思いつつしばらく揺られて、河毛という駅で降りた。反対側のホームに観光案内所的な建物がくっついており、
線路を渡ってそっちにまわり込む。この観光案内所的な建物は、正式な名前を「河毛駅コミュニティハウス」という。
なんと朝の6時半からやっていて、レンタサイクルを借りることができるのだ。すばらしいサーヴィスっぷりである。
さっそく手続きをして電動自転車を借りたはいいが、本当にスピードが出ない。こんなに遅い電動自転車は初めてだった。河毛駅からまっすぐ東へ走っていくと、北陸自動車道にぶつかる。そのトンネルを抜けると国道365号に合流する。
(ちなみにトンネルの入口には「エッチマン注意!」という痴漢注意の看板があって思わず爆笑してしまった。)
これをやっぱりだいたい東に走っていけば、戦国大名・浅井氏の城だった小谷(おだに)城址の入口に到着するのだ。
さてこの小谷城、けっこうガチガチに堅い山城である。山城ってのはつまりは山なので、それはもう立派に登山である。
まあその覚悟はきちんと固めて来ているので、そのこと自体はさして問題ではないのだが、小谷城はとにかく構造が複雑。
曲輪が東西ふたつの尾根に沿ってつくられている一方で、それらの尾根に挟まれた清水谷にも屋敷の跡がある。
つまりは小谷山の南面一帯が要塞化していたというわけだ。範囲が広いのでどこまで行くか、考えるのが面倒くさい。
とりあえず、まずは勢いにまかせて清水谷を突撃。開館時刻前の小谷城戦国歴史資料館を横目に進んでいくと、
そこは材木置き場になっており、道の脇には丸太が何本も並べられていた。いかにも「兵どもが夢の跡」である。
さらに進んでいくと、鬱蒼とした木々の中に平らな土地がそれなりに広く延びている光景となる。これが屋敷などの跡。
ずいぶんと狭苦しいが、朝倉氏の一乗谷(→2013.8.13)とどこか似た感触がある。これが戦国時代の発想なんだろう。
L: 清水谷の入口。左側の置くにあるのが小谷城戦国歴史資料館。この右手辺りから曲輪群へ向かう山道に入る。
C: 清水谷を進んでいったところ。一乗谷と比べるとはるかに狭いが、似た発想を感じる。 R: 屋敷跡はこんな感じ。ある程度まで進んでいったら完全に山道になってしまったので、こりゃもういいやと引き返す。
そしていよいよ、小谷城の曲輪群へと向かう山道に入る。ちなみに手前の空間は武勇で知られた磯野員昌の屋敷跡。
そこからはもう完全に登山である。ウグイスの鳴き声を聞きつつひたすら登山。登ってみると背の高い木々は意外と少なく、
なんだか高原の登山に近い雰囲気がした。天気予報は曇り時々雨だったが、基本的に青空の下での登山となった。
L: 磯野員昌の屋敷跡を抜けて登山道に入る。ちなみに磯野員昌は小堀遠州の祖父にあたる。けっこうびっくりだ。
C: 最初は背の高い木々に囲まれていたが、登っていくとこんな感じでちょっと高原っぽい雰囲気の道となる。
R: 途中にある望笙峠からは琵琶湖に浮かぶ竹生島が見える。竹生を望むから「望笙」とは風流な名前だ。絶景だし。山道を登って登ってたどり着いたのが金吾丸。けっこう登らされたわりには特にこれといったことがなく、
なんとも切ない気持ちになる。その金吾丸を降りるとすぐに、番所という場所に出る。その手前にはアスファルト。
そう、実はこの番所まではアスファルトで舗装された道が別にあり、車でここまで来ることが可能になっているのだ。
ここまで地道に登山をしてきた僕としては、やりきれない気分になるしかないのであった。非常に虚しい。しかし小谷城の城郭らしい部分はここからスタートするのである。ここからはずっと曲輪が連続しており、
いわば戦国時代の要塞都市空間を堪能することができるのだ。実際に来てみると、何もかもが興味深い。
L: 番所。見てのとおり、ここまで車でアクセスすることが可能。清水谷から苦労して来ると腰が砕けること請け合い。
C: 御馬屋敷曲輪。土塁で囲まれた空間となっており、いかにも人工的に整備されたのがわかる場所だ。爽快感がある。
R: これは御馬屋敷曲輪の内部から尾根筋を振り返ったところ。小谷城は尾根に沿って曲輪が連続しているのである。自然の地形を利用しながら段階的に曲輪を整備している様子がはっきりとわかるので、小谷城址は予想以上に面白い。
本丸の手前は「大広間」と呼ばれる大空間となっており、それまでの山道から考えると信じられない広さである。
戦国時代にはこの要塞がどのように賑わっていたか、想像しながら先へと進む。想像力が喚起されるなあ。
L: 桜馬場には浅井氏の家臣を供養する塔があった。 C: 大広間。いきなり広い空間が現れるので圧倒される。
R: 大広間の奥にある本丸。上ってみるとこんな感じである。特にどういうことはないが、ここが小谷城の中心。小谷城址はまだまだ続く。いちばん高いところは「大嶽」なのだが、そこまで行くのは面倒くさいので、
とりあえず山王丸までは行っておくことにする。本丸の先は大堀切で、そこから三段になっている中丸に入る。
その先は京極丸・小丸と続き、最後に山王丸がある。信長との最終決戦の際、本丸に籠ったのは浅井長政で、
父の久政は小丸に籠っていたそうだ。しかし間にある京極丸を羽柴秀吉が落として戦力を分断してしまう。
本丸から小丸までの距離は歩いてみると5分ほどなので、なんだか局地的な話だなあと思ってしまうのだが、
尾根筋の曲輪なのでそれなりの事情があるのだろう。ともかく、程なくして小丸が落ち、本丸の長政も切腹する。
この功績により、秀吉は浅井氏の旧領を与えられる。秀吉はすぐ南の今浜の地に城を築いて、長浜と名を改める。
ついに「城主」となった秀吉は、ここからさらに織田家内での重臣としての地位を確立していくことになるのだ。山王丸に到着した辺りで空がすっかり雲に包まれてしまった。もともと今日は天気があまり良くないという予報で、
これまで青空が広がっていたのが不思議なくらいなのだ。清水谷へ向けて下っていく途中、うっすら雨粒が落ちてきた。
こりゃかなわん、と思いつつどうにか素早く清水谷に戻ると、レンタサイクルを必死にこいで河毛駅へ。
河毛駅コミュニティハウスで列車を待つ間、マー君の大リーグ初登板の中継をボケーッと見る。がんばってますなあ。
L: 小丸。ここで浅井久政は切腹。 C: 山王丸。小谷城の要塞っぷりはいったんここでおしまい。大嶽はこのずっと先。
R: 河毛駅コミュニティハウスの近くには、浅井長政とお市の方の像がある。戦国時代はドラマがいっぱいあふれとるね。観光名所が充実している長浜をスルーするのはちょっと切ないのだが、今回はきっちり彦根を体験するのでしょうがない。
気持ちを切り替えて北陸本線終点の米原へ。せっかくなのでここでちょっと降りて、米原市役所を見てみることにする。米原駅前にて。これを見ると滋賀県に来たって気がするわー。
米原ってのは交通の要衝ではあるものの、正直なところ何もない街である。市役所は駅からけっこう近く、
その往復だけで米原滞在は終了となるのであった。ちなみに米原市は2005年に合併して誕生した新しい市である。
L: 米原市役所。1970年に米原町役場として竣工。米原市は「まいばら」だが、米原町は「まいはら」だった。
C: 角度を変えて撮影。現在、米原市では新庁舎の建設計画が着々と進行中。さすがにこの庁舎ではしょうがないか。
R: レリーフとはちょっと違うか、このようなオブジェがある辺りが、なんとも昭和の雰囲気である。滋賀県はど真ん中を琵琶湖に押さえられているのと引き換えに、ゆったりと平地が広がっている場所である。
米原市役所の周辺も住宅と店舗が入り混じった穏やかな空間となっており、のんびりとした時間が流れている。
それでも隣の滋賀県立文化産業交流会館には雪かきの列車が置いてあり、交通の要衝としての矜持を感じさせた。
L: 米原市役所の裏側。役所だなあ。 C: 側面はこんな感じ。 R: 雪かきで活躍したキ555。東の関ヶ原は豪雪地域なのだ。米原から1駅、彦根に戻る。彦根に着いてまず最初にすること、それは毎度おなじみレンタサイクルの申し込みである。
ありがたいことに彦根周辺では「めぐりんこ」というレンタサイクルの仕組みがあって、これが非常に便利なのだ。
平地の多い琵琶湖南岸はサイクリングにうってつけということで、かなり性能のいい自転車を貸してくれるのである。
今回はロードタイプということで、ドロップハンドルの自転車を借りた。まさかレンタサイクルでドロップとは……。
ドロップハンドルに乗るのはめちゃくちゃ久しぶりだが、慣れてくるとやっぱり快適。最高でございましたわ。さっきも書いたが、今日はとことん彦根を拠点に動きまわるのだ。それだけ行ってみたい場所があちこちにあるのだ。
まずは国道8号沿いにある近江鉄道・鳥居本駅を目指す。こちらの駅舎がたいへんヘジテーリングだということである。
それでさっそく国道8号に合流すべく走りだしたのはいいが、陸橋で線路を越えたところであっさり立ち往生してしまう。
国道8号が大幹線道路すぎて、車道がメインで自転車はうまく合流できないのである。こういうパターンがいちばん困る。
道路の下を抜けるトンネルがあるのはいいが、Y字に合流する道路なのですごく複雑になっていて、本当に苦労した。
最終的にはどうにか国道8号に入ることができたのだが、郊外社会で歩行者や自転車がないがしろにされるのはつらい。さて米原では分厚い雲に覆われた空の下で市役所を撮影したが、走っている最中に天候はどんどん回復していく。
やはり旅行は青空の下でないと喜びが半減してしまう。自分の晴れ男ぶりというか悪運の強さというかに感謝なのだ。
交通量が多いので油断はできないが、トンネルで佐和山を抜けると片田舎ののんびりとした風景となる。
鳥居本駅はそんな中にいきなり現れる。1931年の開業時からこの姿のままだそうで、小さいながらもなかなか誇らしげだ。
L: 鳥居本駅。国道8号沿いに昔ながらの姿で建っている。 C: 内部はこんな感じ。シンプルな分だけ上品である。
R: 駅舎を抜けて振り返って撮影。ホームは駅舎から少しだけ離れた位置にあるのだ。瓦の屋根がいいですなあ。彦根市街を目指して国道8号を戻るのだが、どうしても気になったので撮影してみたのが、佐和山だ。
厳密には国道8号の北側が佐和山城址となるようだが、国道を挟んだその反対側に複数の建築物が乱立しているのだ。
山裾に沿って城郭らしい建物が貼り付いているのだが、復元天守にしてはあまりにも不自然な造形をしている。
さらにその敷地一帯には寺院の要素を持った建物が脈絡のない構成と密度で並んでいる。あまりにも怪しすぎる。
「財団法人佐和山三成会」なんて書いてあるんだけど、廃墟になりかけている感触もあるし、まったくマトモでない。
結局、怖くて近づけなかったのだが、調べてみたら佐和山遊園という個人運営の珍スポットとのこと。うーん。
L: あまりにも怪しすぎる佐和山遊園。 R: 山の斜面に貼り付く要塞のような建物。怪しすぎるわ!国道8号の複雑な地下道をどうにか抜けて、彦根駅の東口に出る。先ほどの鳥居本駅もヘジテーリングだったが、
彦根駅にもその要素があるのだ。近江鉄道では冬季を除いて月に1回、近江鉄道ミュージアムを公開するのだ。
残念ながら4月の公開日は来週なのだが、構内を覗き込んで名物の電気機関車を眺めることはできる。
鉄分の少ない僕はどの辺が貴重なのかよくわからないのだが、まあとりあえず、後学のために観察なのである。
L: 近江鉄道の電気機関車たち。このED14シリーズってのがマニア垂涎らしいんですがよくわかりません。
R: 近江鉄道の資料館。堤康次郎が滋賀県出身ということで、近江鉄道は西武鉄道の子会社なのだ。ということで、いよいよ彦根城にリヴェンジだ。彦根城は6年前にも訪れているが(もうそんなになるのか! →2008.2.2)、
あのときは天気がよくなかったし、ひこにゃんを撮影して喜んでいた程度なので、もうちょっときちんと見てみようというわけ。
運がいいことに空は真っ青。これならかなり魅力的な彦根城の姿を拝めそうである。ワクワクしながら彦根城方面へ。
東京ではすでに桜は散りかけているが、滋賀県では今がまさに満開。観光するには最高のコンディションである。
おかげで観光客もいっぱいなのだが、まあこればっかりはしょうがない。人の波をスイスイ抜けていき、大手門から入る。
L: 彦根城は駅からアクセスすると表門(彦根城博物館がある方)が近いが、これは西の大手門。桜が見事で思わずうなってしまった。
C: まずは天秤櫓。 R: 橋から眺める天秤櫓。しかし天秤櫓とは上手い名前を付けたものだと思う。重要文化財。彦根城というと国宝の天守が有名だが、それ以外にも重要文化財の櫓があちこちに残っているのである。
まず最初にお邪魔するのは天秤櫓。左右対称で真ん中に通り道がつくられている姿を「天秤」と形容したのは絶妙だ。
この天秤櫓をはじめとして、彦根城の櫓は中を見学できるものが多い。こういうところに本物の城の風格を感じる。
L: 天秤櫓の内部。 C: 太鼓門櫓。こちらも中に入ることができる。これを抜けるといよいよ天守が現れるのだ。
R: 国宝・彦根城天守。表面積に対して装飾の比率が高い。つまり、美的なバランスはあまりよくないと個人的には思う。観光客があまりに多くて、天守に入るのに30分待ちという表示が出ている。桜の季節とはいえ、それはショックだ。
6年前には中に入っているから、今回はいいや、ということですんなり諦めるのであった。もったいないけど、しょうがない。
L: 着見台(つきみだい)より眺める琵琶湖。着見台は琵琶湖・彦根城双方の人の到着の監視と「月見」を掛けた名称とのこと。
C: 少し角度を変えて眺める天守。これはなかなか。 R: さっきと反対側の西の丸から、桜越しに眺める天守。風情があるなあ。せっかくなので、西の丸にある三重櫓の中にお邪魔して琵琶湖を眺める。が、日が陰ってしまってイマイチだった。残念。
その後は庭園・玄宮園を見学。予想以上にいい庭で、特に池越しに鳳翔台、そして天守を眺める構図は実に見事。
玄宮園は6年前には訪れていなかったのだが、これを見ないで満足していた自分が非常に情けなく思えるのであった。
L: 西の丸三重櫓の内部。ここからも琵琶湖が見える。 C: 玄宮園。全体的にきれいにしてあって、非常に質の高い庭園だった。
R: 内堀の周囲には桜の木々が植えられている。花見をする地元住民も多かった。偶然とはいえとてもいい時期に来ることができた。彦根城の見学を終えると、すぐ近くの彦根市役所を再び押さえる。今回はちゃんと敷地を一周してみた。
L: 彦根市役所。前回(→2008.2.2)とは角度を変えてみた。 C: 裏側はこんな感じである。特にどうということはない。
R: さらに角度を変えてみる。彦根市役所は1972年の竣工。設計は山下寿郎設計事務所(現・山下設計)。さて今回、わざわざドロップハンドルの自転車を借りたのは、つまりそれだけ激しい移動をしようというわけなのである。
しかしその前に彦根の市街地をもうちょっとあちこち探索してみようということで、あてもなくふらふらと走ってみた。
そしたら非常に興味深い街並みを発見。県道206号を進んだ錦町の辺りが、完全に統一された外観になっていたのだ。
和風の建物もあるものの、ベージュに色が統一されていることもあって、基本的には外国風の印象を受ける。
面白いのはそれぞれの店舗で看板のデザインを工夫していて、どこか絵本の世界を思わせる雰囲気となっている点だ。
L: これは翌朝に撮影した写真(交通量が多くてきれいに撮影できなかったのだ)。通り全体の雰囲気が完全に統一されている。
C: 建物はベージュ一色となっており、外国っぽいイメージ。 R: それぞれの店舗で凝ったデザインの看板が出ている。これは種苗店。この商店街の名称は、「登り町グリーン通り商店街」という。もともとは幟を担当する武士が住んでいた一角だそうで、
それで「のぼりまち」となり、別の漢字が当てられて今に至るとのこと。歴史があるわりにはずいぶんと斬新な試みである。
この登り町は「久佐の辻」と呼ばれる交差点で終わるのだが、そこにあるのが滋賀中央信用金庫銀座支店。
もともとは1919(大正7)年に明治銀行彦根支店として建てられて、明治銀行破綻後は病院としても使われたとか。
銀座の通りからはその姿がまっすぐ見えることもあり、彦根の旧市街地では重要なランドマークとなっているようだ。
そしてこの滋賀中央信用金庫銀座支店の南側は、銀座と比べるとかなり幅が狭いが、昔ながらの雰囲気が残る通り、
花しょうぶ通り商店街(旧名:上恵比須商店街)となっている。彦根の商店街はキャラがはっきりしていて興味深い。
L: 久佐の辻に建つ滋賀中央信用金庫銀座支店。 C: 窓枠に付いている赤い三角。消防隊進入口か。 景観に配慮したのね。
R: 花しょうぶ通り商店街。こちらは登り町とは対照的に和風の雰囲気である。彦根の商店街は特徴がはっきりしていて面白い。もうちょっとあちこちウロウロしてみる。アーケードの銀座を抜けると右手に中央町。これもいかにも昔ながらの商店街だ。
そして今度は新たに整備された雰囲気の一角が現れる。入ってみたら6年前にも来た四番町スクエアだった。
さらに四番町スクエアの奥へ進むと寺町。この辺りは観光客が非常に多いが、久佐の辻まで来る人はほぼいない。
ぜひうまくアピールして、後からつくられた街並みだけでなく、本当の彦根の街並みの魅力を広く知らせてほしいものだ。
L: 地元密着型商店街の銀座。駅からはけっこうな距離があるが、なかなかがんばっている印象。中央町はややピンチか。
C: 四番町スクエア。この辺りまでは観光客がいっぱいいるが、ここから先へ行かないのが惜しい。 R: 隣はいかにもな寺町。四番町スクエアから夢京橋キャッスルロードに出る。ここはもう、観光客がウジャウジャで大混雑である。
標準的な彦根観光はおそらく、彦根城からこの夢京橋キャッスルロードと四番町スクエアでおしまい、ってなところだろう。
しかしそれは観光向けにつくられた部分を舐める程度のことでしかないのだ。久佐の辻からここまで実際に移動してみると、
それはものすごく滑稽なことに思える。今回、自転車で動きまわって彦根の本当の姿を見ることができて本当によかった。
L: 夢京橋キャッスルロード。1999年に完成した街並みで、キャッチコピーは「街角ルネッサンス~オールド・ニュータウン」だってさ。
C: 午後になってあらためて来てみたら、観光客で大混雑。でもここを訪れていい気になっているようではまだまだ甘いのである。
R: 人の往来も車の往来もいっぱいだ。個人的には、このようなフィクションの街がもてはやされることには違和感を覚える。夢京橋キャッスルロードからさらに先へ進む、県道2号を爆走。「ベルロード」という名前があるようだが、ふつうに郊外だ。
いいかげん腹が減ってたまらない。牛丼でもがっつり食いたいなあと思いながら走っていると、すき家の看板を発見。
嬉々として店に突撃したら、そこには「パワーアップ工事中」という貼り紙が。なにがパワーアップじゃ!とキレたとさ。空腹と戦いつつ目指すのは、滋賀県立大学だ。公共建築百選に選ばれているので、わざわざ見学に行くのである。
ドロップハンドルの自転車は非常に快適で、そりゃもうサイクリングとしては最高に気持ちがいいのだが、
なんだかんだでけっこうな距離があるので空腹にはつらい。起伏がないのはありがたいものの、つらいものはつらい。
まっすぐ走って犬上川を渡ったところで、右手の農地のずっと先に怪しげな塔があるのが見えた。あれだろう。
右に曲がって琵琶湖に向かってひた走る。平坦な農地が延々と広がる土地利用はずいぶんと贅沢なものに思える。
広大な空間をすっ飛ばすのはいいが、距離感がどうもよくわからない。首をひねりつつもどうにか到着したのであった。琵琶湖岸の広大な農地と、その先の滋賀県立大学。
滋賀県立大学は1995年にそれまであった県立の短期大学を改組して設立された。学部は4つあるが、
工学部以外はいかにも最近の大学らしい名称で、農業とか看護とか素直に言えばいいのにワケがわからない。
キャンパスの中に入ると大学というよりも公園に近い感触で、点在する建物も変に凝ったデザインのものばかり。
内井昭蔵によるマスター・アーキテクト方式によるものだそうだが、正直なところ空間としては非常に気持ちが悪い。
こんなつくりものっぽい空間で教養あるマトモな人間が育つわけがねえ!という感じ。威厳というものがないのだ。
歴史ある建物で誇りや伝統というものをいっぱいに受け止めて大学生活を送った僕には、バカバカしくってたまらない。
自分がきちんとした歴史を持つ大学できちんとした教育を受けられたことを心の底からありがたいと思ったのであった。
L: 工学部の建物。これは一部分なのだが、なんというか、全体の形はもうちょっと複雑。これはまだマシな部類。
C: 体育館。川合健二邸(→2012.12.29)のパクリか? 軽い建築に威厳はない。歴史の重みを感じない大学だ。
R: 管理棟・講義棟を眺める。これが高等教育機関とは信じられない。幼稚園じゃないんだから。恥を知りなさい。僕は大学とは象牙の塔であるべきだと思っていて、ある意味で社会から隔絶しないといけない存在であると考えている。
今の大学はあまりにも就職を意識しすぎており、本来の役割をすっかり失ってしまっているようにしか思えないのだ。
立派な社会人をつくることよりも、知を積み重ねることで社会をよりよいものに変える母体となってほしいと思っている。
だから僕にとって国立大学の独立行政法人化は決定的な敗北だった。それがきっかけで研究者への道を捨てた面もある。
まあとにかく、滋賀県立大学の馬鹿げたデザインを見るに、大学の存在意義が変質してしまったことは明らかだ。
こんな幼稚園児のおもちゃの城のようなものが評価されるなんて世も末だ。現代社会は知を教養を捨てて喜んでいる。西へ行ったら今度は東へ。空腹に耐えつつ南彦根駅の脇をくぐって国道8号に出る。運よく、なか卯を発見して一安心。
なか卯の親子丼と小うどんはいからのセットにはたいへんお世話になっている。おかげでやる気が標準以上になったよ!
こうなればもう、エネルギッシュにペダルをこいで次の目的地を目指すのみである。ブリヂストンの工場の前を通ると、
近江鉄道多賀線の線路と一緒にひたすらまっすぐ。延々まっすぐ。やがて名神高速道路を抜けると右手に駅が現れる。
せっかくなのでそっちの方へまわり込むと、駅前ロータリーに面して大きな鳥居が建っていた。ここが多賀大社前駅だ。
あらためて鳥居をくぐって多賀大社を目指すが、これが意外と距離がある。自転車だと大したことはないのだが、
歩きだとちょっと面倒くさいはずだ。とはいえいかにも旧街道らしい雰囲気を残しており、気分を高めるにはいいだろう。
L: 多賀大社前駅前(ややこしいのう)の鳥居。「お多賀さまへは月参り」との文字があったが、そりゃ無理でござる。
C: 多賀大社へと向かう道はこんな感じ。いかにも旧街道だ。 R: 門前の土産物屋。ここまで横参道になっているのね。というわけで、多賀大社へやってきたのだ。ここは一宮というわけではないのだが、有名な神社なので参拝するのだ。
特に予備知識もないままで境内に入ったのだが、その拝殿を見た瞬間に思わず声が出た。これはきれいだ、と感心する。
両翼を目一杯に伸ばした姿にふと、平等院鳳凰堂(→2010.3.28)を思い出した。そのバランス感覚が似ていると思う。
拝殿の奥には神楽殿・幣殿・本殿と続いているのだが、その妻入と平入の積み重ねが実に見事で均整が取れている。
社殿は特に歴史が古いわけではないようだし、これといって有名なわけでもないようだが、しばらく見とれてしまった。
L: 多賀大社の鳥居。 C: 鳥居をくぐると反橋。 R: そして拝殿を中心とする社殿が現れる。水平の美しさを感じる。あまりに気に入ってしまったので、さまざまな角度から撮影をしてみる。でもどこから見てもやっぱりいいのである。
僕はなんだかんだで全国あちこちの神社を参拝しているが、ここまでデザインとして惹かれた事例はあまりない。
水平に広がる両翼を鉛直の柱が支え、端は唐破風で変化をつける。一方、中央では複雑に千鳥破風が重なっている。
その姿が絶妙な安定感を持っているのだ。F.L.ライトの帝国ホテル(→2013.5.6)に近い印象が少しあるように思う。
L: というわけで、角度を変えて眺める。美しい。 C: 反対側からクローズアップ。美しい。なんだか妙に惹かれる。
R: 能舞殿もあるよ。ちなみに多賀大社はお玉杓子(オタマジャクシ)の名の由来になったという。半端ない歴史だな。これでドロップハンドルの快適なサイクリングも終わり……と思いきや、滋賀大学にヴォーリズ建築があるということで、
市街地まで戻るついでに見に行くことにした。快調に郊外空間をぶっ飛ばして夢京橋キャッスルロードまで出ると、
そこから彦根城の外堀まで一直線。そのまま堀に沿って走ると、かなり小ぢんまりとした滋賀大学の門が現れる。
まずはその門のすぐ近くにある経済学部講堂から。しかし敷地にあまり余裕がないため、入口付近しかきちんと見られず。
続いて奥にある陵水会館へ。こちらは大学の施設というよりも、外国の古き良き個人住宅のような雰囲気である。さらに余裕があったので、俳遊館にも行ってみる。こちらはかつての銀行建築を活用した俳句の資料館である。
蕉門の十哲に森川許六という人がおり、この人が彦根の出身ということでそのような資料館ができたようだ。
ちなみに俳遊館の西には同じようにかつて銀行として建てられたと思われる建築がひっそりとたたずんでいた。
特に有効活用はなされていないようだが、俳遊館にまったく劣らない見事さだったので、正体が非常に気になる。
L: 滋賀大学経済学部講堂(旧彦根高等商業学校講堂)。1924年の竣工。滋賀大学で2番目の登録有形文化財。
C: 陵水会館(旧彦根高等商業学校同窓会館)。1938年の竣工で、滋賀大学で初めて登録有形文化財となった建物。
R: 俳遊館(旧彦根信用金庫本店)。1924年の竣工。森川許六はとんでもなく多芸多才の人であったとのこと。名残惜しいが自転車を返却して、駅前周辺をフラフラして過ごす。夕食時になると、「近江ちゃんぽん」をいただく。
ちゃんぽんというと、なんといってもまず長崎で(→2008.4.27)、愛媛県の八幡浜も有名だ(→2010.10.12)。
それらに続く第三勢力が彦根にあったのか!と驚いた。で、いざ食べてみると野菜の量が多いことが売りのようだ。
それでか、野菜らしい甘みが非常に印象的な醤油味となっている。個人的には先行する二者ほどのインパクトを感じず。
(後日、学芸大学駅付近に近江ちゃんぽんの店があるのを発見して、近所でも食えるじゃん……とがっくりしてしまった。)野菜の甘みたっぷりの近江ちゃんぽん。悪くはないが、八幡浜の方がはるかに好み。
安さを優先したので本日の宿はやや遠め。しかも地下。でも特に不便なこともなく快適に過ごすことができた。
しかしながら夜中になって雨が降り出して、明日の天気が非常に心配である。どうにかなりますようにと祈りつつ寝る。
新学期の準備で丸一日大忙しなのであった。本当に次から次へと会議会議で目が回る忙しさだ。
で、全体の会議の際に、満を持して爆弾をぶつけたところ、ヤツは「覚えていません」ときたもんだ。
呆れ果てて全員その場でずっこけたよ。いや、もう、これには本当に脱力した。怒りも新たに来週から新学期。
ああー春休みが終わってしまうー。ぜんっぜんストレスを解消できないままで、また怒濤の日々が始まってしまうー。
本日は待望の練習試合なのだ。実はコーチ経由で練習試合をしましょうって話になっていた学校があったのだが、
雨やら大雪やらで二度も延期となってしまっていて、このたびどうにか無事に試合を実現できたのである。
せっかくなので前任校も招いて3校で試合。キリンカップみたいな感じで、これはなかなか熱いものがありますな。
僕としては、とにかく練習試合を実現できたこと自体がうれしい。よかったよかったと何度もしみじみつぶやいたさ。春季大会が近いということで、25分ハーフの試合をきっちりやることに。それぞれ1試合ずつのみの対戦となるが、
本番に即した形で緊張感を持ってやるのは意義のあることだ。50分全体を通しての試合のコントロールも学べるし。で、第1試合はその待望の相手とウチの対戦。試合は序盤からだいぶ拮抗した展開となる。
すると相手GKがバックパスを手で受けてしまい、間接FKからウチが先制。これはぜんぜんうれしくない。
相手は真ん中をしっかり閉じているのでなかなかシュートが撃てない。そして相手がCKのチャンスを得ると、
一度かき出したボールを相手が再度シュート。これがGKの脇を抜く形でゴール。同点に追いつかれる。
そして前半終了間際に右SBから一気に左の前線につながれて、これを折り返されてゴール。守備棒立ちでがっくり。
後半もまあがんばったのだが、スローインをGKに出したらプレスがかかって慌ててミスキック。これをシュートされて、
一度は防いだものの詰められて失点という、小学生レヴェルのミスをやらかす。最後にFKを決められてまた失点。
味方のプレースタイルを理解している相手に対し、こっちはすべてがなんとなくのプレー。そりゃ勝てんわと思った。第2試合はウチがお休み。前任校はよく粘って見ごたえのある試合を展開したが、敗れてしまった。
明確な意図を持ったパスをよくつないでいたし、何度となくゴール前に迫ってきちんとチャンスをつくっていたんだけどね。
後半にはワンツーから抜け出してクロス、角度のないところからシュートも決めてみせたけど、この1点どまり。
相手はGKの上を抜くシュートをきれいに決めてきたし、スペースへのアーリークロスもあったし。最後は息切れで残念。第3試合、勝っておきたい前任校との対戦である。前任校は新2年生の攻撃陣がよく成長しており、
球際でしっかり戦って、空いているスペースにこぼれたボールをワンタッチで流し込んで先制。敵ながらいいプレーである。
その後もよく攻めてきて、ペナルティエリア外からファインゴールを決められる。うーん、悔しいが見事だ。思わず拍手。
ウチはいいところがなく、オレこんなチームやだーと駄々をこねていたら、こっちが右サイドからスルスル上がってシュート。
バーに当たったところを詰めて1点返す。さらにこっちのスルーパスに反応した相手GKの蹴ったボールが撥ね返ってゴール。
運だけで同点に追いついてしまった。こうなるとこっちのペースで、前に出る相手GKに対して積極的にシュートを撃ち、
CKからヘッドのきれいなゴールも出る。前任校はやはり後半になって攻める力が落ちてしまい、そのままウチが逃げ切った。うれしかったのは、高校生となった前任校のOBたちも来てくれたこと。お手紙(→2014.3.29)のお礼を言うことができた。
卒業生も3年生になった連中も、みんな元気そうで何よりだった。久しぶりに会えるとやっぱりうれしいねえ。
年度始めだが、そんなものは休みを取ったから関係ないもんね! 春休みにどこまで気分転換できるかが勝負なんだ。
というわけで、どこかへ出かけてもよかったのだが、日帰りで無理をする気になれなかったこともあって、
一日中、部屋とパソコンの中身の片付けに終始した。部屋の片付けはとにかく、古くなった衣類を捨てていく。
着ることのない服や劣化した服などで身動きがとれない状況なので(本当に心理的に追いつめられていたのだ)、
その事態を解消するところからのスタートである。ユニットシェルフの中身を入れ替えながら取捨選択を進める。それと同時並行で、パソコンのデータの整理もする。まずは昨日買った外付けHDDをexFATでフォーマットする。
そうしてパソコンと今までメインだったHDDから各種のデータを移していったのだが、どうも変な感じがする。
今ままでメインにしていたHDDの挙動がちょっとあやしいのだ。昨日の勘がドンピシャで的中したかもしれないと思う。
とにかく、バックアップがやられてしまったら死活問題なので、新HDDできっちり保険をかけておくことにする。これでよし。晩メシを食いに出た際に、無印良品で収納用品を買って帰る。小分けにすることで整理されている状態をつくろうと。
実際にセットしてみたら思ったよりもいい具合にオシャレな感じになった。いやあビックリ。あとはこれを維持せんとね。
ちなみに無印は増税になっても価格を据え置きと、たいへん偉いのである。10%OFFの期間は天国でございますね。