diary 2019.6.

diary 2019.7.


2019.6.14 (Fri.)

第1ラウンドまであと1ヶ月ということで、テストづくりもあるし、更新が遅れますのでよろしく。
余裕がないわけではないんだけど、きちんと集中して気合いを入れる期間をつくりたいという思惑。
とはいえ日記の遅れがさらに進むのは心苦しい。メリハリをもっとつけていかないとねえ。



2019.6.5 (Wed.)

気合いでどうにか切り抜けてきた修学旅行もいよいよ最終日である。朝の温泉でやる気を充填する。
さて昨日とは違い、今朝の生徒はしっかり眠っている状況。起床時刻の6時半、館内放送で生徒たちを一気に叩き起こす。
スタン=ハンセンのテーマ曲『Sunrise』をいきなり大音量で流して起こすという荒技で、なかなかの阿鼻叫喚だった。
これは教員生活で絶対にやりたかったことのひとつで、これが叶ってもうそれだけで僕は……僕は……ウィー!!

ラストの3日目はタクシーでの班行動なので、われわれは生徒を送り出せばもう一安心なのである。
京都駅に着くと、若手(側)教員3人(「若手教員」と書きたいが、「若手側の」教員ということでこの表現)で、
昼食の前に六波羅蜜寺へ行く。空也上人像が見たいのと、なんでもすごくよく当たるおみくじがあるというので。

  
L: というわけでやってきました六波羅蜜寺。  C: 本堂。  R: 本堂は南北朝時代の築で国指定重要文化財。境内が狭いのが惜しい。

まずは宝物館で空也上人像とご対面。「南無阿弥陀仏」を象徴する6体の阿弥陀像を口から発する構図で知られるが、
これを思いつくこと自体がもう天才の仕事(運慶の四男・康勝の作)。実物を目にしてただただ感動するのみである。
しかしよく見ると、体のねじり方が独特なのだ。見る角度により、阿弥陀仏を発する上人の喜怒哀楽が変わる感触がある。
苦しそうに発する角度もあれば、自然体で発する角度もある。多様な解釈ができるところがまた見事だと興奮してしまった。
六波羅蜜寺の誇る像は空也上人だけではない。経巻を持つ平清盛像や運慶・湛慶の像、運慶作の地蔵菩薩坐像など、
トップレヴェルの木造彫刻がずらりと並んでいるのは壮観というよりない。ほかの先生方とあれこれ感心しつつ見惚れる。
われわれがいろいろ言いながら見ていたら、係の方が「教員さんですか」と声をかけてたので「はいそうです」と答える。
「教員の匂いがする」と言われたので、「ありゃ、教養が滲み出ていましたか」とすっとぼけた答えを返す僕なのであった。
係の方はいろいろと詳しく説明してくださって、おかげでそれぞれの像の価値をより深く理解することができた。

ではいよいよおみくじタイムである。ファイルの中にある表から、自分の生年月日と性別に当てはまる番号を選ぶ形式。
よくわからんが四柱推命をもとにしたそうで、まるで乱数表のような数字の羅列から、見つけた番号を紙に書き写す。
すると係の方からB5の紙を渡される。期間は今年の節分から来年の節分までで、なかなかのヴォリューム。その内容は……
大運が「順調円満な時ですが、吝嗇になると裏目に出る時です」、年運が「周りから頼りにされますが、難題を乗り越える時です」
とのこと。うーん、いまいちピンとこない。そこまで順調円満とは思えないし、ケチケチしているというわけでもない。
周りから頼りにされる状況ではぜんぜんないし、難題は……ぜひ乗り越えたいですねえ。まあ、悪くはないようだが。
「仕事運:環境を変えたくなり易い時です焦りは禁物。」「学業運:実力で結果を出せる時です。」とのことなので、
今までどおりに地道に努力を続けていくとしよう。なお、「異性運:男性は振り回され易い。」……そんなアテはない。

お昼はヴェテランの先生に「麩の料理をみんなでいただきましょう」と提案していただいたので、素直に乗っかる。
せっかくの京都だし、一人旅では絶対に食べることのないものだし。麩というと「きょうふの味噌汁」しか思いつかんが、
わざわざメインでいただくからにはきっとすごいのであろう。グルテンフリーがなんぼのもんじゃい!!

到着がちょっと早くて先に店舗の方を見てまわるが、麩というものがヴァリエーション豊かな食材であることに驚いた。
味噌汁に浮かんでいるものしか知らなかった自分の無知っぷりが恥ずかしい。生で食べたり焼いて食べたり揚げて食べたり、
いろんな食べ方があるものだったとは。生で食べたときの食感はコシがしっかりしているだけでなく高級感がありますな。

 というわけでお勉強させていただきました。この後も何点か料理が出てきてけっこう満腹。

京都駅に戻ると地下の売り場でお土産を見繕うが、すでに生徒たちがいっぱい買い物モードに突入していてびっくり。
かなり早いペースで見学を終えて戻ってきているようで、慌てて地上に上がってタクシーの出迎えをおっぱじめる。

 天候に恵まれてよかったよかった。

生徒たちも要領をつかんでいるので、京都駅に集合してからも全体的にスムーズすぎるほどの展開となる。
快調に新幹線に乗り込むと、東京駅で在来線に乗り換える。まあなんだかんだで無事に済んだのでよかったわ。

さて、ヘロヘロになりつつも当方には第2ラウンドがあるのだ。大阪からワカメがやってきたのでそのお相手。
といってもいつものメンバーは20時くらいにならないと動けないということで、自分は日記を書きながら待つ。
やがて大井町集合という連絡が入ったので、それで移動開始。大井町とわかっていれば早く動いたのだが。

時間が比較的遅かったこともあり、大井町ではなかなか店が見つからない。それでもどうにか飛び込むと、
ワカメやナカガキさんの家庭の事情やらハセガワさんの彼氏彼女の事情やらマンガの話題やらで盛り上がる。
真人間の皆様の話を聴いて現実を学ぶのが僕のやるべきことなのよ。そして僕は体を張って自由を体現する。
こうやって定期的に現在位置を確認し合うのは、僕にとってかけがえのないことなのだ。この当たり前を維持したいね。


2019.6.4 (Tue.)

修学旅行2日目である。朝食の湯豆腐もおいしゅうございました。宿を後にすると、東大寺の大仏殿へ。
大仏殿の中に入ったところから班行動スタートである。各班ごと、あらかじめ決めたルートで京都へ向かう。

  
L: 大仏殿。今回はこんな角度で撮影してみた。  C: これは毎回恒例のアングルですな。   R: かわいいのう。

まずは近鉄奈良駅で京都に直接出る班をお見送り。予定どおりに出発したのを見届けると、僕はJRの奈良駅へと移動する。
奈良ー京都間でまだ御守を頂戴していない寺社があるので、その分を入手しつつチェックポイントの清水寺へ向かうのだ。

 旧奈良駅舎の奈良市総合観光案内所。来るたびに「いい再利用だなあ」と感心する。

まず目指すのは宇治である。そう、平等院は9年前に訪れたが(→2010.3.28)、御守は頂戴していなかったのだ。
再訪問したいなあと思っているうちに大規模な修復工事に入り、それが明けてから近くまで行ったこともあるのだが、
残念ながら時間がなくて中に入ることができなかった(→2015.1.31)。今回やっとリヴェンジの機会が訪れたのだ。

  
L: 宇治川の手前、縣神社の参道入口。鳥居をくぐれば縣神社方面で、その左手へ進めば平等院への参道となる。
C: 平等院へと向かう参道。お店ではやはりお茶関係の品物が目立っている。  R: 平等院の入口。緑がいっぱい。

いざ9年ぶりの平等院である。リニューアルされた鳳凰堂は……うーん、なんか、ちょっと、個人的にはビミョー。
これが本来の姿だ!と言われればそれまでだが、僕の好みとしては歴史を感じさせた以前の姿の方がずっと好きだ。
長い年月が経過した風合いは実物ならではのもので、竣工当時の姿はレプリカでも十分に再現が可能なのである。
だから僕としては、鳳凰堂が風雪に耐えてきた姿の方にかけがえのない価値を感じる。もったいないことをしたなあと。

  
L,C,R: さまざまな角度から鳳凰堂を眺めてみる。美しい絶妙なバランスは相変わらずだが、格が薄まった感触である。

  
L: 翼廊の側面。  C: 中堂の裏側、尻尾の部分。  R: 翼廊と中堂を背面側より眺める。うーん、以前の方がいい。

とはいえ平等院の見どころは鳳凰堂だけではないのだ。鳳翔館で金銅鳳凰や雲中供養菩薩像を眺め、一息つく。
最後のミュージアムショップではグッズがたいへん充実していて、あれやこれやと気になるものばかりだった。
いい素材が大量にあるだけに、上手くデザインすればオシャレなグッズがいくらでもできるのが平等院の強みだ。

やはり平等院は個人的に見どころ満載なので、どうしても時間が必要である。少し慌てて境内の外に出ると、
少し離れたところにある縣神社へ走る。縣神社は明日から祭りがあるようで、境内はその準備の真っ最中なのであった。
邪魔にならないように動きつつ、それでもどうにか写真を撮って、御守を頂戴する。いやもう、せわしないのなんの。

  
L: 縣神社。藤原家の別荘が平等院となった際に鎮守となったそうだ。  C: 拝殿。  R: 境内の裏にまわって本殿。

今回は宇治川を渡って京阪で京都を目指す。宇治駅を出発すると、すぐに黄檗駅で下車。JRよりも北からスタートである。
黄檗といったら萬福寺で、やはり9年前にも訪れているが(→2010.3.28)、御守はまだなのだ。しかし設定した時間は20分。
このわずかな時間で境内にたどり着き、中に入って御守を頂戴しなければならない。境内の広さを知っているだけに、
これは無茶なチャレンジだとわかっちゃいるけど、やるしかないのである。写真を撮る暇なんて当然、ないのである。
結局、素早く参拝して御守を頂戴し、駅まで戻って予定をクリアしたが、一度訪れたからと強引なのはよくないなと実感。
やはり寺社仏閣というのは静かな心で訪れなければいけないのである。きちんとお参りしたけど失礼な感触が拭えないわ。

京阪宇治線は中書島が終点なので、そこで乗り換え。やってきたのはずいぶん豪華な車両で、2階建てのものもある。
こいつに乗って大丈夫なのかとビクビクしながら揺られ、丹波橋でふつうの列車に乗り換える。京阪いろいろやっとるな。
そうして墨染駅で下車し、やってきたのは藤森神社。なんでも馬関連で知られる神社で、御守も面白いものがあるという。

  
L: 藤森(ふじのもり)神社、南側の境内入口。  C: 鳥居をくぐると参道。車は右で、人と馬は左と案内が出ている。
R: いかにも馬場っぽいスケールの参道をまっすぐ進んだ先に現れる拝殿。通り抜けられない割拝殿の一歩手前といった感じ。

藤森神社はもともと現在の伏見稲荷の場所に鎮座していたが、室町幕府の第6代将軍・足利義教が伏見稲荷を山から下ろし、
その影響で藤森神社が真幡寸(まはたき)神社のあった現在地に移ったとのこと。ちなみに真幡寸神社は現在の城南宮。
なかなか凄まじい遷座ドミノである。昔の人はどんな感覚で遷座をやっていたんだろうか。今じゃ想像がつかない。

  
L: 拝殿の手前左側にあるのが絵馬舎。馬に関わる神社ということで気合いを感じる。壁に金色の紙が貼られているし。
C: 拝殿の手前右側には宝物殿。その前にある自販機はこんな具合。  R: 本殿。中殿は旧御所賢所で重要文化財。

本殿と向き合うが、よく見ると建物の配置が全体的に微妙にズレている。しかし不思議とバランスが保たれている。
今までお目にかかったことのないパターンである。しかもお参りしようとしたら、真ん中に菱灯籠が提げられている。
また本殿を囲む塀にも灯籠がついている。神仏習合というには弱いが、はっきりと仏教の要素が混じっているのだ。
なんとも珍しい神社だなあと思いながら二礼二拍手一礼するのであった。いろいろと興味深い神社である。

  
L: 角度を変えて本殿を眺める。向拝も非常に独特。不思議な神社である。  C: 本殿の左奥には大将軍社。
R: 本殿の右奥は八幡宮。どちらも足利義教により1438(永亨10)年に建てられた。かつては本殿と一列に並んでいたとか。

藤森神社で5月5日に行われる藤森祭は菖蒲の節句の発祥とされる。その際に駈馬神事が行われることで馬の神社となり、
また「菖蒲」が「尚武」「勝負」に通じることで、藤森神社=馬と勝負事の神社というイメージが定着したという。
御守はそのイメージをしっかりと反映しており、個性的なものが多い。おかげでなかなかの出費となったのであった。

墨染駅からそのまま清水五条駅まで行ってしまい、そこから炎天下を清水寺まで歩いてチェックポイントに到達。
清水寺前の混雑は年々激しくなっており、チェックをすり抜ける班もちょこちょこいた模様。本当に大変なのよ。
わかっちゃいたけど外国人観光客がものすごい。清水寺は外国人と修学旅行の学生で90%くらいになるんじゃないか。

 清水寺前のチェックは年々やりづらくなる。

1時間のチェック任務を終えて後任の先生にバトンタッチすると、京都駅へと向かう。バスの混雑がもう地獄そのもの。
宿の最寄駅ではカメラマンさんと一緒に生徒をひたすらマイクロバスへと誘導。迷子になる班がいなかったのはよかった。

宿は修学旅行慣れしていないのか非常に些細なトラブルがいろいろ発生したが、どうにか気合いで切り抜けた感じである。
温泉に浸かっていちおうはリフレッシュしたけど、やっぱり疲れはそれを上回るだけのものがあったなあ。


2019.6.3 (Mon.)

修学旅行である! 体育祭から部活の夏季大会、そしてここまでほとんど休みがないまま突っ走ってきたが、
(よく考えたら休みは1日だけで、しかもその貴重な1日は鳥羽への突撃に使っていたのであった! 自業自得!)
いよいよその最終ステージにたどり着いたわけである。もうこうなったら勢いで乗り切るしかないのだ。

新幹線ではゲームに興じる生徒たちに面白半分で『アンゲーム』(→2006.7.222006.7.30)を貸してみたら、
意外とマジメにやるのでびっくり。中学生は中学生なりに堪能しており、そんなに悪くない反応なのであった。

新大阪に着くと人混みの中を抜けてバスに乗り込み、高速道路で法隆寺へと向かう。あべのハルカスもおなじみで、
いまだに展望台に上ったことがないままで、またしても修学旅行に来てしまった。いつかなんとかしたいなあと思う。

そんなこんなで法隆寺に着いたときにはすっかり晴天に。教員になってから法隆寺に来るのは6回目だが、すべて晴れ。
こないだ鳥羽で発揮した晴れ男の本領をここでも全開した感じ。晴れている法隆寺って本当に日陰がないのよね……。

  
L: 法隆寺。2年に1回以上のペースで来ているんだよなあ。  C: 大講堂。  R: 夢殿。いやー堪能したわ。

法隆寺から薬師寺へ移動。途中で大和郡山市内を抜けるが、山田守の大和郡山市役所が毎回気になる(→2010.3.29)。
郡山城址の柳澤神社と併せてきちんと再訪問したいと思っているけど、いったいいつになるやら。困ったものだ。

薬師寺に着くと、坊さんのありがたい話を聴く。個人的には薬師寺より唐招提寺で奈良時代の建築を味わいたいが、
中学生には薬師寺名物の法話がやっぱり人気なのであった。あのしゃべりの上手さはさすがだと感心させられるのね。
バスガイドさんの話では特に若手の方が研究熱心で面白いそうで、「当たり」を引けてよかったね、といったところか。

  
L: 1日目は薬師寺の法話が最も印象に残ったという生徒が多かった。まあ中学生には建築よりは面白いだろうな。
C: いつでも逆光の西塔。東塔はいつでも工事中だが、来年いよいよ完了とのこと。  R: 薬師三尊像のいる金堂。

時間が経つのは早く、夕方になって興福寺の国宝館にすべり込む。リニューアルされてから入るのは初めてだと思う。
法隆寺大宝蔵院の仏像との違いをしっかり味わいなさいよと声をかけつつ、自分もじっくりと見てまわる。
目玉はなんといっても阿修羅像だが「先生、こんなにあっさりと置いてあっていいんですか?」と訊く生徒が面白かった。
あとは照明でつくられた影にシビれている生徒もいたようだ。個人的にはほかの八部衆立像のメンバーにも注目したいが、
やはり阿修羅像のデキが圧倒的なのを再確認。阿修羅像以外は頬が下ぶくれ気味なんだよなあ。もったいないよなあ。

宿に入ると自由時間、そして晩ご飯。たいへんおいしゅうございました。8時の少し前に二月堂へのナイトハイクに出る。
これは東大寺の鐘を目の前で聴いてから二月堂で夜景を眺めるという企画だ。途中で見かけたかなり小さい子鹿に興奮し、
鐘の重い音には一同静かに歴史の重みを感じる。帰りには蛍まで見ることができて、いろいろお得なのであった。

  
L: 夜の二月堂。  C: 上がったところ。  R: 奈良の夜景はこんな感じ。手前の大仏殿の存在感が本当に大きい。

以上で初日はおしまい。夜に騒いだり暴れたりするヤツがいなかったのはいいが、翌朝早くから蠢いているヤツ多すぎ問題。


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