diary 2022.4.

diary 2022.5.


2022.4.30 (Sat.)

朝も日記、昼も日記、晩は無呼吸の医者に行った帰りに日記。それでもぜんぜん追いつかない。中身の濃い人生ですこと。


2022.4.29 (Fri.)

こないだ(→2022.4.19)ハセガワさんが、石塚真一『BLUE GIANT』をやたら褒めていたので読んでみた。
とりあえず続編の『BLUE GIANT SUPREME』までは押さえた。その次の『BLUE GIANT EXPLORER』はまたいずれ。

ジャズをテーマにしたマンガで、主人公は夢に向かって一直線の、少年マンガで典型的なぶっ飛んでいるタイプ。
頼れる師匠に鍛えてもらい、女は足枷になるからいらねえと無意識に拒否する硬派な生き様も、実に少年マンガである。
この手の少年マンガでは才能の根拠がどう示されるかが特徴となるが、『BLUE GIANT』は性格そのものを根拠に置く。
ふつうの人間ならあるはずのリミッターがない。その異常性が最初から存分に示されるので読み手は納得するしかない。
おそらく作者にとってもその異常性は「他者」なのだろう。葛藤すれどもその心理が克明に描かれることはない。
ただただ、前に進むのみ。そんな過去を振り返らない姿が、どこか過去形で語られているように見えるのは興味深い。
巻末にBONUS TRACKがあるせいでよけいにそう感じられるが、成功が約束されているから過去形になる(→2019.1.31)。

個人的に気になるキャラクターはやはり玉田だ。僕と同じドラムスということももちろんあるのだが、
ケツで割り箸を割る同級生からまさかの出世を果たしていく姿は、演奏する側に加わりたい読者の欲望を受け止める、
そういう重要な役割を任されている。国内最高峰のジャズライヴハウスでドラムソロを決めるのは読者の夢でもあるのだ。
だがリミッターのない主人公を解放し、次のステージへ進ませることは必然である。そこでも玉田はひとつの基準となる。
一般人である玉田と離れた後はヨーロッパを舞台にバンドを組むが、そこで展開されるのはロードムーヴィーである。
ロードムーヴィーのテーマは「旅と成長」に決まっている。登場するキャラクターはツンデレ人口が非常に多いが、
それはキャラクターが変化/成長していくからだ。そんなツワモノ揃いのミュージシャンとのやりとりを経ながらも、
主人公はさらに別格の成長を果たして前に進む。この一期一会は、まるで『北斗の拳』(→2012.7.12)を見るようだ。
現代的に言えば、極めて個人主義的でもある。組織よりも優先する圧倒的な個を、文句を言わせない勢いで描いていく。
少年マンガの主人公を研ぎ澄ませていった先の孤独。飛んでいる矢は静止している、という逆説を思い浮かべてしまう。
僕が「過去形」と感じた理由も、その辺にあるだろう。成長しても主人公に追いつけない周囲が繰り返されるのだから、
すべては後から振り返るエピソードに帰するのだ。強烈なウラシマ効果の先に、いったい何があるというのだろう。

音のしないメディアであるマンガで音楽をテーマとすること。これは読者の想像力を喚起できれば不可能なことではない。
実はその成功の鍵は、『SLAM DUNK』の山王工業戦(→2013.1.12)にある。あれがマンガ表現における究極形なのだ。
音楽の演奏と聴衆の反応、スポーツのプレーと観客の反応。比べてみて、どこにも違いなんてないじゃないか。
だから音楽マンガは山王工業戦を目指してやっていけばいいのである。そうすれば読者が勝手に音を聴いてくれる。
『BLUE GIANT』はそのことに気づかせてくれたマンガなので、それだけのものを実現できている作品であると思う。

あとは雑感をつらつら。高校生でジャズは、そりゃかっこいいに決まっている。黒木先生の使い方もすばらしい。
カルテットに「NUMBER FIVE」という名前は、実に適切。聴き手やスタッフなどが中に入ってくるという意味だな。

でも、最後にひとつだけ。あの大怪我だけは許さない。絶対に許さない。


2022.4.28 (Thu.)

授業中に隣のクラスがうるせえので怒鳴り込んでキレたら反対側の隣(つまり2つ隣)のクラスまで静かになったとか。



2022.4.26 (Tue.)

やむをえない事情で今週はまるまるクラス担任となるのであった。こりゃもうしょうがないからがんばるしかない。

しかし担任をやるってのは、その分しっかり時間を割かれて大変である。細かいところで授業準備の時間が削られる。
朝の学活、LHR、帰りの学活、ちょっとしたところでいちいち拘束されるのがボディブローのように効いてくる。
教室が職員室からいちばん遠いというのも地味につらい要素だ。狭い廊下を往復するのが面倒くさくてたまらん。
でも誠意を持ってやることしか自分にはできないのだ。まあそんな具合に、日々無我夢中でやっております。

本日のLHRは校外学習の自由行動班決め。正直ちょっと『わたモテ』のオギー気分を味わったのであった。
それにしても、班の名前が「パンまつり」とか「集合A」とか、きみたちなかなかやりますね。


2022.4.25 (Mon.)

おとといの話なんだけど、ヤクルトの石川が6回無失点、青木が決勝ホームランで1-0勝利。石川はこれで21年連続勝利。
2人合わせて82歳で、こないだの快挙(→2022.4.10)とは逆方向の快挙。もう、ヤクルトファンとしては泣けて泣けて。
このいかにもヤクルトな勝利の形がたまらない。2日経っても感動が続いている。ただただ、ファンとして誇らしい。


2022.4.24 (Sun.)

知床観光船の事故のニュースが痛ましい。というより、自分も喜んで乗る側の人間なので、とても他人ごとに思えない。
実態が細かくわからない以上、軽々しくコメントすることなどできない。聞いた情報に対する最善をただただ祈るのみだ。


2022.4.23 (Sat.)

都営地下鉄は春・夏・秋・冬の季節ごとに土日のワンデーパスを発売していて、これが非常にお得なのである。
なんせ500円で都営地下鉄全線が乗り放題となるのだ。おかげでどうしてもそれを基準にお出かけ先を考えてしまう。
本日は新橋でメシを食い、蔵前で傘の修理を依頼し、上野で空也上人像を拝観ということで、ワンデーパスの面目躍如。
まあ上野は広小路(上野御徒町)から歩くことになるのだが、いい感じの散歩ということにしておくのだ。

朝から昼にかけて日記を書き終えると、中延からいざ都営浅草線。新橋では噂のチャーハンの店にお邪魔したが、
あまりの量の少なさにキレかける。店員さんに向かって「おめェ、ふざけてんのか?」というセリフが喉まで出かかった。
味も万豚記のレタスチャーハンとあまり変わらないし、レタスが入っていない分だけ損だし。高いし。二度と行かねえ。
イライラを抑えるべく、新橋周辺のアンテナショップに寄る。香川・愛媛のせとうち旬彩館ではバリィさん御守を発見。
しかしながらタルト(宇宙人の方)のキャラクターグッズがすっかりなくなっていてションボリ。みきゃんばっかりね。
向かいにある、とっとり・おかやま新橋館にもハシゴする。こちらも食い物が圧倒的な面積を誇っているのであった。
そんな中で白バラコーヒーグッズを見かけたので結局買っちゃう。われながらわかりやすいなあと思う。

蔵前では充電しながら日記を書いて時間調整すると、折りたたみ傘の修理へ。が、驚くほど修理代が安くて拍子抜け。
禍福は糾える縄の如しだなあと思いつつ大江戸線で上野へ。汗ばむ陽気の中、上野公園を縦断して東京国立博物館へ。

 スマホで撮影。やっぱりちゃんとしたカメラを持ち歩かないといけないね。

「空也上人と六波羅蜜寺」ということで、いざ突撃。六波羅蜜寺のお宝は修学旅行の際に現地で見たが(→2019.6.5)、
今回は360°あらゆる角度から空也上人像を見ることができるということで(六波羅蜜寺で見られるのは正面側のみ)、
たいへん楽しみにしていたのだ。ちなみに目玉の空也上人像フィギュアはすでに完売、追加の入荷予定もなしとのこと。
東京国立博物館の見通しの甘さには全力でがっくりである。そんなもん、みんな欲しいに決まってんだろうがよー

さて空也上人像。僕のいちばん好みの角度は、向かって左、真横よりやや前寄りで見るアングルである。
南無阿弥陀仏は後ろ向きになるし、4番目くらいの仏様が鹿の杖とかぶってしまうが、それがいちばん好みなのだ。
像は動きの一瞬を捉えたというよりは、聖や浄土教の象徴として形づくられた感じで、どこか静的な印象が漂う。
今回、初めて空也上人像の後ろ側を見たのだが、袴の後ろの裾に急で不自然な皺が寄っているのが気になった。
これはつまり、下から急に風が来ているということではないか。これと念仏を発する動きとの関係が非常に興味深い。
空也上人が念仏を発することで周囲の空気、特に後ろの足元から空気が流れ込んでくる――そう解釈できるのである。
念仏によって南無阿弥陀仏が現実に現れる際に、気圧の変化が起きるということか。そこまで考えているのがすごい。
像全体は精密に見えて、簡略化されてもいる。それで静的なのだが、裾だけいきなり動的なのとの対比がなんとも意味深。
また今回は照明の関係で、後ろから見ると「空也上人オンステージ」って感じになっており、これまた面白い。
まあやっぱり天才の仕事ですよね。こういう像を思いつくという想像力の時点で、もうまいりました、としか言えない。

六波羅蜜寺名物の運慶・湛慶像や平清盛像も、かなり近くからいろんな角度で舐めるように見られるのはようござんした。


2022.4.22 (Fri.)

1学期中間テストに向けて、ウチの高校の過去問について分析を開始する。が、2学期以降しか残っていない。
なんとか掻き集めて構造主義的なアプローチを試みる。結果、簡素な確認テスト的なものにせざるをえないなあと思う。

しかし本当に、学校によって校風の違いが大きい。こっちは中学と高校、東京と神奈川の差にまだまだ翻弄されまくりで、
そこに高校の中での違いがまた大きく目の前に立ちはだかっていて目が回る。一年かけて慣れるしかないが、疲れる。


2022.4.21 (Thu.)

平尾アウリ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』。無料でいくらか読んで、そこからさらに最新の8巻まで読んでみた。

最初どう読めばいいのかわからなかったが、これは純粋にギャグマンガなのだ、と気づいてようやく落ち着いた。
これは本来、ドルヲタのダメな部分を自虐で楽しむマンガなのだ。丁寧な絵に引っ張られてなかなかわからなかった。
もっとディフォルメした方向に崩してくれた方がよかったのに。主人公が残念美人なのでよけいにわからんやった。
というわけで、顔の描き方には独特の上手さ(というよりは丁寧さか)があるけど、それ以外がどうにもイマイチ。

この絵のコントロールの効かなさが、話の展開のコントロールの効かなさにも通じているように思えるのである。
つまりフザケっぱなしのヲタ3人組と、サクセスストーリーに乗ろうとしているChamJamの面々で、焦点が合わない。
ドルヲタの自虐はリアリティのなさ(反社会性)がギャグの源泉にある。でもChamJamの成功にはリアリティが必要だ。
前者は足踏みをし続けないといけないし、後者は着実に進まないといけない。これは本質的に噛み合わない物語なのだ。
最初は3人組が「内部」であり、ChamJamは「外部」だった。その「外部」の中の舞菜との距離感がテーマだったわけだ。
しかし話が進むにつれ、ChamJamも「もうひとつの内部」へと変化し、その影響で舞菜の存在感も相対的に減っていく。
また、3人組という「内部」とChamJamという「もうひとつの内部」が、直接的にバッティングするようにもなる。
かわいくて優しい女の子ががんばる姿はとんでもなく魅力的だから、どうしてもその引力に引っ張られてしまうのである。
ふたつの「内部」をコントロールしなければならないが、8巻の時点ではChamJamが優先気味であり、なかなか苦しい。
えりぴよと舞菜の関係性に絞ってギャグを延々と続ける選択肢もあったはずだが、丁寧な絵がそれを許さなかった。
また、れおも前を向いているからこそ絶対的たりうる。順当な展開だとChamJamが武道館への階段を上るにしたがい、
3人組のギャグ要素は減ることになるはずだ。当然、双方の関わり方も変化せざるをえない。この大いなる矛盾を、
どう独自性を見せながらすり抜けていくのか、正直気になる。ちょっと抱えているものが大きいかなと思うのだが。
(ただしギャグはかつての『神聖モテモテ王国』を思わせる独特なリズムで妙に面白い。減らすには実に惜しい。
 そして舞台となっている岡山のローカルネタがいちいちわかるので自分のバカ旅行ぶりに自分で呆れているしだい。)

プライヴェイトにおいて演者(芸能人)と観客(一般人)の線引きが微妙になる点の感覚は、確かに難しい。
社会学的には興味深いところなんだけど(たとえば、マイケル=ジャクソンの身体について →2009.6.27
芸能への視線と人格・思想の問題 →2013.3.20、『ラブライブ!』を通したアイドルの身体論 →2018.12.20)、
そういう真面目な方向に掘り下げることのない娯楽作品なので、僕はムズムズ感を抱えたまま読み進めるしかない。
逆を言えば、この芸能人と一般人と線引きの部分に焦点を特化して、真面目に考え抜いて一定の結論を出せれば、
つまりえりぴよと舞菜の関係性のみに絞り込めば、それはそれでかなり意義のある百合の傑作になりえたとも思う。
これは言い換えると、3人組を「内部」で、ChamJamを「外部」で徹底するということだ。でもそれはもう不可能だ。
それでも物語の落とし所をそこに定めるとして、どうやってChamJamのサクセスストーリーをコントロールするか。
上で述べたふたつの「内部」を、リアリティを持たせたまま、同時並行で適切な距離感で描き続けなければならない。
……いや、これは難しい。やはりどこかでギャグを捨てる必要が出てくるのだ。ギャグである限り話が昇華しない。

それにしてもドルヲタの世界は恐ろしい。このマンガのファンは自虐ギャグに共感しているのだろうか。
ドルヲタやプロ野球ヲタなんかには独特な感覚の持ち主が多くて、そこをギャグにしていてイタさがどうにも。
アイドル方面にハマれない自分はかなり引いております。まあ舞美と握手はしたけどな(→2021.11.15)。
しかしマンガですらアイドルの誰が誰だか顔が頻繁にわからなくなってしまう私は、もはやおじさん。


2022.4.20 (Wed.)

寝起きメモ。

律令国名と都道県名の間には、近代化による分断がある。これはわれわれが思っている以上に影響が大きいことだ。
分断があるがゆえ、近代以前の歴史を客観視できる。しかしそのせいで、同じ人間のはずなのに、感覚に断層がある。
日本史の授業を通し、その感覚の同一性を回復しようという姿勢は、現代社会にとって好ましいものなのか?

近代から始まる「歴史総合」は、感覚の分断を助長しないか? 昔の人々への共感を失わせはしないか?
歴史の連続性の無意識な否定は日本の保守をさらに混迷させているのではないか? 無批判的に欧米に与していないか?

まあそんなことを寝ぼけた頭で考えちゃうくらいに、いつも真剣に授業に取り組んでいるわけです。


2022.4.19 (Tue.)

ワカメが来たのだ。1年ぶりですかな(→2021.4.15)。品川駅で待っていたら、僕の猫背感でナカガキさんに見つかる。
自覚はしているが、やはり僕の猫背感は独特なようで。腰の低い心構えが猫背に現れているのだ、とは言い訳ですハイ。

今回も各自の近況報告から。ワカメは娘さんが生まれたそうでおめでとうございます。ハロプロに入れてあげてくれ。
僕はもう、前の職場についてのフラストレーションぐらいしか話すことがない。自分で自分の空虚さに情けなくなるわ。
そんでもってやっぱり舞美についてコメントを求められるのであった。あとはワカメが後藤真希の写真集を絶賛しつつ、
「30代の女性を褒め讃える日が来るとは思わなかった……」と呻く。なんだかんだで相変わらずかよ、とうれしくなる。
ハセガワさんも遅れて合流。佐々木朗希ヤバいだろオイ、なんて話も当然出て、いろんな話題でダベるのは本当に楽しい。
真人間の皆様からバランスを学びつつも昔と同じ調子で話せる貴重な機会で、何から何まで完璧に楽しいのである。

あとはオススメのマンガについて情報交換会。当方は『かげきしょうじょ!!』(→2021.9.28)を全力で推薦した。
モー娘。好きだったろいけるいけると。『のだめ』好きだろいけるいけると。『わたモテ』好きだろいけるいけると。
まあそんな感じで時間いっぱいヴァーリトゥードで語り合うのであった。これで明日からまたがんばれるぜ。


2022.4.18 (Mon.)

佐々木朗希はもうなんというか現実離れしていますな。なんか大谷のときも書いた気がするが(→2016.9.282018.4.7)。
マー君のときにも書いたような(→2013.9.262013.10.82013.11.3)。二度あることは三度ある異常事態ですよこれは。

9回を投げなかったことに対していろいろ意見があるようだが、個人的にはまあしょうがないよねと思う。
「完全試合」なんだから、得点しなけりゃ「完全な試合」は成立しないのである。味方が無得点では不完全な試合。
ノーヒットノーランは投手の記録だが、完全試合はチームの記録ってことだ。ノーエラーが求められるんだし当然。
そういう意味では、投手にばかり注目がいくのは不健全なのかもしれない。ナインを讃えるのが本質なのだろう。
ただ、もし味方が得点していれば、9回はぜひ投げてほしかったものである。「たら」「れば」は不毛だが、そう思う。
われわれはピッチングする機械じゃなくてドラマを見たいんだから。まあたぶん投げたんだろうけど。

いろいろな意見があるのはいいが、感情と理論のバランスがとれるといいよねと思う。人によって線引きは違うけど、
それぞれの皆さんの線引きについて「そういう見方もあるのね」と余裕を持って構えていたいものである。


2022.4.17 (Sun.)

春休みの瀬戸内旅行、初日の日記を書いたどー(→2022.3.26)。初日からコレかよ……とゲンナリする分量で、
もうヘロヘロなんてもんじゃない。リョーシさんも知識量がすごいから、備忘録がとんでもないことになるんですよ。
今回は特に知識の連鎖がめちゃくちゃなことになっているように思う。これもある意味、シナプス御守のご利益かね?

新たなFREITAGを購入してしまいました。まず、新たな環境で名札が必要だが、もらったものがあまりにテキトーで、
もっとマトモなものはないかと調べていくうちにFREITAGがいいんじゃないか、となったのだ。そしたらあった。

 
L: MOというキーホルダー。緑ベースにオレンジが入って実に長野県民である(→2013.2.17)。  R: 裏面。

さらに財布も新調しようと。MIRANDA(→2011.9.6)はまだまだ現役なのだがいろいろ詰め込みすぎで大きく、
今までどれだけのズボンの尻ポケットを破壊してきたことか。夏に向けてなんとかしようというわけである。
白地に鮮やかな黄緑が印象的で即決してしまったが、ジーンズの青で色が染まりそうでそこがちょっと不安。

  
L,C: LEONARDといいます。  R: 開いたらこんな感じ。小銭入れ部分が小さいが、キャッシュレス時代にあるだけマシか。

そして小銭入れも確保。主にお賽銭で用意しておく五円玉(こいつがMIRANDAを肥大化させている主要因)向けで、
それで黄色ベースとした。今後だんだん用途が変わっていくかもしれないが、どのみち便利に使えそう。

 
L,R: BLAIRといいます。ジッパーのついたこのタイプでは最も小さいモデルになる。

というわけで今回は小物スペシャルなのであった。いやー、やっぱりFREITAGはキリがなくて怖いですなあ。


2022.4.16 (Sat.)

今月のサッカー観戦は、気楽に見られるY.S.C.C.ホームの三ツ沢に長野パルセイロが来るということで、いざ横浜。
長野は今シーズンからシュタルフ 悠紀リヒャルト監督が指揮を執っているのだが、昨シーズンまではY.S.C.C.の監督だった。
監督就任時の34歳はJリーグクラブで最年少で、過去最高となる8位の成績を残して長野の監督に招聘された経緯がある。
というわけでシュタルフ監督にとっては凱旋試合。ちなみにY.S.C.C.の後任監督は元祖ミスターヴァンフォーレの仲田建二。

  
L: 試合前の練習中に歩きまわるシュタルフ監督。このカジュアルな恰好で指揮とるんかと思ったら本当にそうだった。
C: Y.S.C.C.の仲田監督と何やら話し込むシュタルフ監督。和やかな雰囲気でしたぞ。  R: 試合中のシュタルフ監督。

いざ試合が始まると、長野は全体が重たい。MF宮阪がレジスタとして得意のパスを前に出すのだが、追いつけない。
また、通っても後が続かない。スペースを埋めてボールを受ける動きがあまりに乏しく、見ていてイライラするほど。
サッカーには90分通してのプランがあるものなので、おそらくどこかで仕掛けるのだろうと思っていたのだが、
やはり走らないサッカーに魅力はないなあと。長野は前節、J3新加入のいわきFCに0-4で敗れたが、それも納得の内容。

 前半の長野の攻撃。Y.S.C.C.守備陣に対応されているし、攻撃のサポートもない。

逆にY.S.C.C.は人にもボールにも積極的に迫り、再三チャンスを演出。あとはファウルを受けるのが微妙に上手い印象。
長野にリズムをつくらせない戦い方を徹底しているのだ。ゴールは奪えなかったが、ひたむきさを感じさせた。
こちらも調子がよくなくて4連敗中だというが、そんなネガティヴさはピッチ上からは見えなかった。

  
L: Y.S.C.C.は前線からのプレスとボールへの積極性が効いていて、長野は後手に回って再三ピンチを迎える展開に。
C: 当たり負ける、セカンドボールは拾えない、裏のスペースは突かれる。  R: 2,3点くらい入っていてもおかしくなかった。

スコアレスで迎えた後半、長野はMF宮阪を下げて戦い方を変えてくる。前半に左サイドで躍動感をみせていた水谷を、
中央に配置。さらに64分にはMF住永とFWデューク カルロスを投入。住永は積極的にボールに触って味方を鼓舞し、
デュークは左サイドに深く切り込む。前半は攻めきってCKを狙うプレーがほぼなかったが、だいぶ変化してきた印象。

 後半開始前、Y.S.C.C.の選手はダッシュとジャンプを入れてからピッチに入る。

そんな中、長野が先制点を奪う。左サイドから上げたクロスにGKが反応、弾いたボールを山本が収めて左足でシュート。
これは防がれるが戻ったボールをすかさず右足で再びシュート。GKが足を伸ばしてこぼれたところをデュークが詰めた。
シュートを撃ちきることの大切さ、そしてボールに対する積極性の大切さを実感させられる得点なのであった。
長野はそれまでぜんぜんできていなかったことをこの瞬間だけやりきったのがなんとも。戦略なのか、偶然なのか。

  
L: 長野の得点シーン。このワンチャンスだけ攻撃に厚みがあった。GKが弾いたボールを山本が収めてシュートを狙う。
C: シュートを防がれても山本は諦めず、今度は右足を振り抜く。左端ではFWデューク カルロスがチャンスをうかがう。
R: 最後はデュークが飛び込んで長野が得点を奪う。前半動きの悪かった長野だが、このシーンは体を張って泥臭く攻め切った。

この先制点で攻め方を思い出したのか、長野は攻勢をかける。対するY.S.C.C.は松井大輔を投入して事態の打開を図る。
やはりスピードでは負けてしまうものの、松井は的確なポジショニングと視野の広さで長野にプレッシャーをかける。
ボールを持ったときの危険な匂いがやっぱり違う。あと、トラップなど技術も高くて、見ていて惚れ惚れするよね。
もうちょっと早めに投入されて長くプレーしていたら、試合展開はもっと混沌としたものになったかもしれない。

  
L: 松井大輔登場。やっぱり見えているところが違う感じ。  C: 松井がボールを持つと明らかに雰囲気が変わる。
R: 最終盤、松井のFKからY.S.C.C.が決定機をつくる。長野がきっちり抑えたが、一瞬の怖さはさすがなのであった。

試合は長野が抑えきって1-0で勝利。前半の印象が悪くて、以前からの重たい長野のイメージは変わらなかったが、
選手交代で上手くリズムをつかんでいった感じか。そういう意味では選手の個性を生かしていると言えるかもしれない。
まあ個人的には薩川監督時代の走るサッカーが好きだったので、長野にはそれを良き伝統として維持してほしいのだが。

 
L: 挨拶を終えて拍手を背に戻るY.S.C.C.の皆さん。  R: 喜ぶ長野の選手たち。でもこのサッカーじゃJ2で通用しねえぞ。

横浜で買い物して帰る。3月まではハンズだヨドバシだ有隣堂だ無印だマツキヨだと仕事帰りに気楽に買い物できたけど、
この4月からはなかなかそうはいかないのである。あらためて、横浜は便利なところだったなあと思うのであった。


2022.4.15 (Fri.)

サイゼでメシ食って黒湯に浸かって『かげきしょうじょ!!』の最新巻を読んで家帰ってカキフライ食って賀茂鶴飲んで。
無事に最初の週を切り抜けたんだからストレス解消に全力を傾けさせていただきたい。いや、本当にお疲れ自分。


2022.4.14 (Thu.)

なんだかんだで休みがなく、とにかく疲れた一日だった。歴史総合が6クラスということは、同じことを6回やるわけだ。
授業準備の密度が少なくて済むけどエネルギーの消費具合はあまり変わらないので、慣れないうちは純粋に疲れる。

それにしても、授業が終わったらオレの板書をみんなスマホで激写とは、なんというか便利な時代になりやがったなあと。
自分のノートにもちゃんと手書きで写したうえでのスマホなので文句を言うつもりはないけどね。まあ上手く使ってくれ。


2022.4.13 (Wed.)

今日も今日とて自己紹介。5回目と6回目だけどがんばってトーク。やっぱりクラスでカラーって違うもんだなあと思う。


2022.4.12 (Tue.)

歴史総合はあえての大航海時代からのスタート。みんな授業態度がよろしすぎて、かえってプレッシャーかも。
地理Aの方は初めての実戦ということもあって、まだまだすべてが試行錯誤。申し訳ないけどもう少し耐えてくれ……。


2022.4.11 (Mon.)

新たな環境での初の授業は、ほぼ自己紹介のトークで終わるのであった。深夜ラジオのノリ全開で申し訳なかった。



2022.4.8 (Fri.)

本日は全学年で学習の進捗状況を測るテストなのであった。それで僕は試験監督をやったのだが、
数学のテスト終了後に質問してくる生徒がいて、恐ろしく久しぶりに三平方の定理を使ったのであった。
いやー、現場から離れて長いと図が見えなくなっていたり計算に自信が持てなくなっていたりでダメですなあ。
問題冊子を持ち帰れなかったこともあって、昼休みにあーでもないこーでもないずっと格闘する破目になるのであった。
結局は質問に答えることができたのでよかったが、勘を取り戻すのにこんなに手こずるとは思わなかった。反省である。

やっとこさ一週間が終わった。いつもと違う路線のバスに乗り込み、以前から目をつけていた宮前平の黒湯に浸かる。
弘明寺と比べると露天があって休憩所が充実しているが、お値段は圧倒的に高い。そして食堂が非常に利用しづらい。
駅周辺で食えばいいやと思ったら、宮前平は周囲にまともなメシ屋がまったくないのであった(飲み屋はあるのに)。
いろいろ工夫が必要だが、慣れればしっかりリラックスできそうではある。まあ楽しませてもらうとしましょう。


2022.4.7 (Thu.)

「A先生」こと藤子不二雄A先生が亡くなられたとのことで。残念ですけど、大往生なのかなとも思う。

ハットリくん大好きっ子の僕としては(まあ特に獅子丸大好きっ子なわけですが)、
氷見ではしゃいだり(→2010.8.24)トキワ荘ではしゃいだり(→2021.10.23)した記憶がございますねえ。
幼少期には『プロゴルファー猿』ブームもきちんと経験しております。本当に楽しませていただいたなあと思う。
反面、そこで意図的に終わらせていたところもあるんですよ、当方としては。ずっと楽しいA先生でいてほしかった。
だから『笑ゥせぇるすまん』は完全に避けていたし、実は『まんが道』もほんの一部しか読んだことがない。
したがって、自分はA先生の本領をまるで理解できていないわけです。たいへんお恥ずかしいことに。
今後はきちんとこちらの精神年齢を上げて、それらの作品群に向き合わないといけないなあと考えております。


2022.4.6 (Wed.)

入学式なのであった。私は副担任なのだが、担任の先生がお子さんの入学式とバッティングしたのでお休み。
さすがに呼名はやらなかったけど、式が終わってからの事務一切合切を自分がやることに。しかも援軍なしで。
各種書類を名簿順に必死で集めて、それから校内を誘導して教科書購入と体育着購入と写真撮影をしてまわる。
写真撮影ではネクタイはずしちゃって結べない生徒がいてそのお世話とか、これ担任通り越して保護者やんけと。
まあそうは言っても生徒たちが非常にしっかりしていたので、やることの多さのわりにはかなりスムーズに完了。
いや、この子たちすげえなと心底感心するのであった。今後もお互い尊敬しあえる学校生活になるといいですなあ。


2022.4.5 (Tue.)

各種打ち合わせがあったのだが、文化の違いに驚いております。所変わると本当に品変わる。
年度当初にワケのわからんかったことも、一年経つとわりと馴染むのは体験済みなので、焦らず前向きに構える。

それにしても最大の問題は、バスで酔うのをいかに避けるか、である。毎日酔い止め薬を飲むのはヤダしなあ。
行きはガムを噛んでみたのだが、少しだけ効くかなという感じ。帰りはコーラをあおってみたら、これが意外といけそう。
というわけで、対費用効果では今のところコーラが最有力。まあプラセボ込みで、御守代わりに持っておくことにしよう。


2022.4.4 (Mon.)

大人気だという『その着せ替え人形は恋をする』のアニメを見てみたよ。

うーん、僕は主人公が好きになれんです。声がガンダムのアムロっぽいのはまあ置いといて、ウジウジ感がなんとも。
ラブコメを展開するのに、まず主人公の性格設定を落として始める必要ある?って思ってしまう。そこが気持ち悪い。
この主人公、実はのび太に見せかけてドラえもんなんですよ。いきなりクオリティの高いコスをつくっちゃえる。
人気レイヤーの要求にあっさり対応できる。『ランウェイで笑って』(→2021.9.5)の都村育人と同じで、
最初から絶対的な才能を持っている。しかしこの作品の主眼はラブコメなので、そっちの苦労は描かれることはない。
コスづくりを通してのウジウジからの成長を描けばそれでいいので、構図としてはずいぶん単純である。

ヒロインについて。かつて女装していた私にはわかる。まりんちゃんは、これ、われわれ男が転生したギャルなんすよ。
おたくに優しいギャルをおたくにすることにより、より強くおたくの自己弁護をやっているだけともとれるが、
そこから一歩進んで、おっさんに美少女受肉させているんですよこれ。「着せ替え人形」とはそういうことなのか。
「もし将来、人類が性別の可塑性を完全に実現する日が来たとするならば、性差は完全なる娯楽の一分野となるだろう」
なんて書いたことがあるが(→2018.10.26)、これはまさしくその一例だね。ドラえもんの道具で性転換して遊んでるの。
それ以上でも以下でもございません。ただ、世の幅広い立場の女性たちがこのヒロインをどう評するかは気になる。

僕は原作マンガを読んだことはないのだが、表紙を見るに、「品のねえ笑顔の絵だなあ」と思うことがよくある。
アニメでは徹底してその要素を排除して、すべてのシーンできちんと見られる絵に仕上げている点は非常に好感が持てる。
むしろそこが評価されて人気が出ているような気もする。とりあえず、純粋なラブコメに焦点を絞ったのは正解だね。


2022.4.3 (Sun.)

今さらで本当に申し訳ないが、『ゼロの使い魔』のアニメをすべて視聴したのでレヴューをば。
なお、原作のラノベについては12年前に書いている(→2010.4.19)。当時の僕は文章力について執拗にこだわっており、
それゆえやや辛めの表現をしている(この辺にその片鱗がみえる →2019.2.18)。もっとひどいラノベばっかなのにね。

ルイズが「ツンデレの女王」こと釘宮さんで、こっちが『とらドラ!』(→2022.2.25)の元ネタでしたか、と。
(かつて姉歯祭りで「ツンデレ百人一首」をやってみたことがあるけど、なるほどこれかと今さら納得。→2008.7.21
しかし私が興奮したのはそっちではなく、青野武と新井里美(→2016.3.27)なのであった。そりゃそうだろうがよ。
でもどちらも出番が少なくなっていき(4期の青野氏はしょうがないのだが)、私の楽しみは激減してしまった。無念。

個人的に最も気になるのが、人名や地名など世界史に出てくる用語をひねらず使いすぎている点。
中世ヨーロッパをモデルとしているからそうなっているのかもしれないが、それにしても直接的に使いすぎている。
音の響きの「かっこよさ」「それっぽさ」で採用しているものが多いのだろう。その価値観に馴染めなくて困った。
(その点、富野由悠季のキャラクターに対するネーミングセンスは圧倒的なものがあるなあとあらためて実感した。)
世界史を教えるようになったせいか、実在する名前とフィクションとの齟齬にどうしても違和感が抜けなかった。

しかし才人さんはどんどん横島入ってますのにモテモテですなあ。とりあえずチューしとけばええんかいな。
2期最大の見せ場はやはり7万の敵との戦いなんだけど、ここの描き方が実にもったいない。あっさりしてんのよね。
ハイライトが消えて倒れるルイズがよかっただけに、7万の数の表現、またそれに立ち向かう表情、もっとできたはず。
ストレートにやるのは作画の問題で不可能だが、だからこそ、ここがスタッフの本当の腕の見せ所だったのではないか?
もうひとつ、4期ではどうやって戦闘機を盗んだのやら。いや、「ゼロのルイズ」だからこそ1期は零戦であり、
ラストでもゼロの愛称を持つF-2が出てくるのは正しい。でもいきなりF-2を操縦しているのはさすがにすっ飛ばしすぎ。

まあそれを言えば、異世界で現実世界の兵器が大活躍するわけで、そこを説明する論理があればよかったのだが。
つまり、現実世界の兵器が異世界で必要とされる理由、現実世界の兵器でないと異世界の不条理を糺せない理由である。
この点において、異世界と現実世界が必然性を持って交叉する。才人(ガンダールヴ)の召喚が決して偶然ではなく、
必然性を持つのは、異世界には現実世界の兵器が必要だからだ。ガンダールヴは虚無の魔法を使うための時間稼ぎだが、
異世界の武器では防ぎきれずに結局は現実世界の火力を頼っている。この異世界における現実世界の武器の必要性と、
ルイズにおける才人の必要性は、実は相似形になっている。ここの論理を解かなくては、物語のレヴェルが上がらない。
僕は原作を読んでいないので、その点がどう処理されたのかを知らない。少なくともアニメについては御都合主義だ。

とはいえ、ラノベもアニメも困難を乗り越えて最後までやりきった美しさは、最大限に評価しなければならないだろう。
作者は4期のアニメに関わって片方の物語の完結を無事に果たし、翌年にラノベのプロットを残して亡くなった。
そしてラノベは4年の歳月を経て完結を果たした。僕には物語より、そのプロセスこそが最も美しいように思えるのだ。


2022.4.2 (Sat.)

定期券が使えるうちに京急沿線を冒険しよう企画・第4弾にして最終回は、金沢八景周辺である。
しかしその前に寄っておかねばならない場所がある。参拝しようと思ってそのまま丸一年が過ぎてしまった。
前の職場の(いちおう)最寄駅であった弘明寺駅、その名前のもとになった弘明寺観音に突撃なのである。

  
L: 弘明寺観音の仁王門。江戸時代に再建されたそうだが、もともと茅葺だったことを思わせる独特な形状をしている。
C: 門を抜けると石段。周囲の地形もこれと同じく激しい傾斜地なのだ。  R: 本堂。1766(明和3)年の再建。

弘明寺観音は正式な名を瑞應山蓮華院弘明寺というそうだ。横浜市内で最古の寺院とのことである。
目の前には商店街があるので昔から栄えていたのかと思いきや、明治の廃仏毀釈でかなりのダメージを負っており、
現在の商店街は戦後の闇市が直接の起源だという。いつも参拝客でいっぱいなので、これは意外だった。

  
L: 角度を変えて本堂を眺める。ちょうど花まつりの時期なので飾りつけがなされている。
C: 境内にて。舞台と鐘楼堂がある。  R: 奥には聖天堂。真言宗らしく大聖歓喜天を祀る。

御守を頂戴すると、目を覚ましつつある弘明寺商店街を軽く往復。京急の弘明寺駅からだと坂を下る必要があるため、
黒湯に浸かることがなければわざわざ来ることはなかった。穏やかで地元密着型の商店街だが、メシ関連はやや弱い。

 
L: 弘明寺商店街。弘明寺と鎌倉街道を結ぶ。  R: こんな感じでのんびりした雰囲気がずっと続く。

弘明寺の次は京急富岡で下車する。駅から国道16号に出てしばらく歩き、カーヴの手前で東に入る。
すると小さな山があり、その麓に神社がへばりついている。石段は山に向かうのではなく、山に沿って上るのが独特だ。
さて「富岡八幡宮」というと深川の神社(→2021.7.24)が非常に有名だが、実はこちら横浜の方が勧請元であるようだ。
創建は源頼朝で、鎌倉の鬼門に当たる。1311(応長元)年には大津波から地域を守り、「波除八幡」の別名がある。

  
L: 富岡八幡公園に面している富岡八幡宮の鳥居。  C: 石段を上りきるとこの光景。湿り気の強い社叢という印象。
R: 進んでいくと愛知県の神社ではおなじみの蕃塀(→2016.12.30)。関東では非常に珍しく、どうしてあるのか知りたい。

「波除八幡」のエピソードにこだわりがあるようで、御守のデザインもそれをもとにして凝ったものとなっている。
波と山と鳥居をあしらっており、この場所の地理的・歴史的特徴がよくわかる。1体1000円だが、いろいろ頂戴した。

  
L: 拝殿。境内の中央ではなく隅にあり、先ほどの蕃塀からも少しずれた位置にあるのがまた独特である。
C: 角度を変えて眺める。なかなか見事である。  R: 本殿は覆屋の中。ガラス越しに朱塗りの姿が見える。

京急富岡駅に戻ると2駅揺られて金沢文庫駅へ。ここから住宅地を東へ15分ほど歩いたところにあるのが称名寺。
山号は金沢山(きんたくさん)で、金沢流北条氏の菩提寺にふさわしい。というわけで、北条実時が建てた寺である。

  
L: 称名寺の惣門(赤門)。1771(明和8)年の再建。  C: 参道は桜が咲き誇っているのであった。
R: 途中左手には塔頭・光明院の表門。1665(寛文5)年の築で、現存する称名寺関連の建築物では最も古い。

  
L: 仁王門。1818(文政元)年の再建。  C: 金堂。1681(天和元)年の再建。  R: 角度を変えて眺める。

  
L,C: 金堂のすぐ隣にある釈迦堂は1862(文久2)年の築。茅葺屋根にカラスが何かしていたけど大丈夫なのか。
R: 境内は古図にもとづいて1987年に整備された。手前の岩がいかにも浄土式庭園(→2008.9.122015.10.1)ですなあ。

称名寺の境内は神奈川県民の憩いの場として機能しているようで、寺というよりも公園といった印象がする。
寺じたいは鎌倉幕府の滅亡により徐々に勢いを失っていったが、後に神奈川県がプライドを賭けて整備していき、
その影響で公園っぽくなっているのではないかと思う。隣の金沢文庫も含めて、そんな感じがする空間である。
さて、せっかくだから山に登っておかないといかんわな、とがんばる。西から金沢山、稲荷山、日向山。
金沢山には八角堂広場、稲荷山には休憩所、日向山には北条実時公の墓があるので、一周してやるのだ。

  
L: 八角堂広場へ向かう入口。また山登りだぜ。  C: 途中の石仏群。「西国第 n番」とあるのでその仏像を模しているのか。
R: 案内板の地図には石段とそれ以外の道で区別があったが、結局は階段でしっかり登山であるチクショー。しかしハエが多い。

 
L: 八角堂広場に到着。こちら金沢山山頂の八角堂は1935年に竣工。しかし今はただの廃墟となっている。
R: 広場から見える八景島。その先には横須賀の造船所が見える。もうちょっとすっきりした青空ならなあ。

八角堂で景色を眺めてから稲荷山方面へ。途中の休憩所はベンチが置いてあるだけのまさに休憩スペース。
降りたり登ったりをしながらも、八角堂を後にしてから10分足らずで北条実時公の墓に到着。拝んでおく。

  
L: 北条実時公の墓に到着。  C: 右の宝篋印塔が実時公の墓で、それ以外にも一門の墓とされる五輪塔がある。
R: 実時公の墓をクローズアップ。4代執権経時から8代執権時宗の時期まで側近として活躍。金沢文庫を創設した文化人。

ひたすら下って称名寺の境内に戻ると、再び金堂の前を通ってそのまま西へとトンネルを抜ける。
そこは神奈川県立金沢文庫なのであった。金沢文庫は北条実時が設立した文庫で、昭和に入って県立図書館となった。
戦後、神奈川県立図書館が別につくられたことで金沢文庫は博物館として新たなスタートを切り、今に至る。
ちなみに「金沢」の読みは本来「かねさわ」である。北陸にある県庁所在地に引っ張られ、変化してしまった。
横浜市はまず地名の読みを「かねさわ」にきちんと戻すところから始めるべきなのではないか。歴史が歪んでいる。

 神奈川県立金沢文庫。現在の建物は1990年の竣工。

当然、中を見学する。もともとが文庫なので書物の資料がほとんどであり、美術品はそんなに多くない。
ゆえに鑑賞するには向かないものばかりだが、落描きなどが興味深い。また声明(しょうみょう)の記号など、
ほかではなかなか見られない展示もあってそれはそれで楽しめた。北条氏関連資料を積極的に借りると面白いだろう。

金沢文庫駅から1駅、ようやく金沢八景駅に到着。昼メシをいただいて落ち着くと、国道16号沿いの瀬戸神社に参拝。
こちらも源頼朝による創建で、三嶋大社(→2013.3.19)を勧請した。森戸神社と同じパターンね(→2022.3.13)。

  
L: 瀬戸神社。  C: 鳥居から境内を見る。植木市をやっていて境内は華やか。  R: 拝殿を眺める。

 
L: 美しい本殿。その背後はいかにも海辺らしい岸壁となっており、聖地としての歴史を感じさせる。貝塚もあるそうで。
R: 前回の追浜雷神社と同様、岩壁に稲荷が収まっている(→2022.3.13)。鎌倉のやぐら文化と稲荷信仰に関連があるのか?

国道16号を挟んで南の境内社・琵琶島神社にも参拝。北条政子が都久夫須麻神社(→2015.8.7)を勧請したのだ。
ちなみに琵琶島が浮かぶ平潟湾は「平潟落雁」として金沢八景のひとつであったが、今は牡蠣の貝殻だらけである。

  
L: 国道を挟んで眺めた琵琶島神社。  C: 福石。源頼朝がこの石に服を掛けて海で禊をして参拝したことに由来するそうだ。
R: 琵琶島神社のすぐ脇の平潟湾。牡蠣の貝殻だらけでものすごいことになっていた。周囲の埋め立ての影響が大きすぎる。

  
L: 琵琶島神社の参道。  C: 突端まで来ると社殿は横向き。  R: 正面に向き直る。後ろの高架はシーサイドライン。

ではいよいよ八景島に上陸するのだ。先ほど金沢文庫駅で「横浜・八景島シーパラきっぷ」を購入しておいたのだ。
こちらはシーパラの入場券のほかに金沢シーサイドラインのフリーきっぷが付いてくるので、だいぶお得なのだ。

  
L: 海の公園にて。  C: 八景島の入口。八景島は横浜市がつくった人工島なのだ。  R: まずはメリーゴーラウンド。

八景島は横浜市が造成した人工島で、1985年に埋め立てが完了した。その後、西武グループが中心となりリゾート化。
横浜・八景島シーパラダイスの開園は1993年のことで、わりと最近のことなのだ。横浜というとみなとみらいだが、
あれと同じで戦後高度経済成長の発想がバブルに向かって推進され、はじけたダメージを意地で切り抜けて開業した、
そんなところなのだろうか。もうちょっと詳しく調べてみないとなんとも言えないが、今もよくがんばっていると思う。

 
L: 横浜・八景島シーパラダイスのマスコット・シーパラ シー太。Wikipediaには「特筆すべき芸を持たないが愛嬌だけはある」。
R: 全体が広いので「これがシーパラだ!」みたいな象徴的な場所はないが、まあこんな感じの場所ってことでいいのかなと。

まずは目についたドルフィンファンタジーから入ってみる。見た感じ小規模な施設っぽいので正直ナメていたのだが、
いざ入ってみると頭上をイルカたちが勢いよく泳いでいて圧倒されてしまう。下から見上げるのはめちゃくちゃ新鮮だ。

  
L: ドルフィンファンタジー。  C: 中に入るとこの光景。これは圧倒される。  R: くつろいでいるイルカの人たち。

 
L: 頭上だけでなく目の前をイルカの人たちが素早く横切る。  R: 奥の水槽にはマンボウもいる。これまたすごい。

ではいよいよ中心的施設のアクアミュージアムへ。あれだ、水族館への好奇心があるから一人シーパラも平気なのだ。
たとえどんなに家族連れで賑わっていようとも、何も恥じることはないのである。いろいろ面白い写真を撮ったるでー!

 アクアミュージアム。

アクアミュージアム内は大小いくつかの「LABO」という単位に分けられているが、あまり気にせず見ていく。
最初はチンアナゴに南の海の魚たちということで、定番のつかみである。さっそくカメラで激写してまわる。

  
L: まずはチンアナゴがお出迎え。チンアナゴの「チン」はチンコではなく……って前も書いたな(→2017.10.7)。
C: やはり南の海の魚はきれいだ。  R: ダンゴウオ。観音崎のリヴェンジ(→2022.3.5)でがんばったが、またもピンボケ。

入口近くに「海の宝石 シェルリウム」というコーナーがあって、行ってみたらウミウシ天国なのであった。
ウミウシというとアメフラシと同類でいまいちいいイメージがなかったのだが、その色鮮やかな姿に驚いた。
こんなに面白い動物だとは思わなかったので、認識を改めなければと大いに反省するのであった。

  
L: アンナウミウシ。こりゃすごい。  C: ミゾレウミウシ。  R: ミドリリュウグウウミウシ。

  
L: こちらは白いメレンゲウミウシ。  C: アカフチリュウグウウミウシ。  R: タテヒダイボウミウシ。

続いては面白い顔の魚特集。まあ面白いというのはわれわれ人間の価値観によるわけだが。なかなか強烈。

  
L: ケムシカジカ。  C: オオカミウオ。口を開けると歯がすごい。  R: フウセンウオ。ダンゴウオを少し大きくした感じ。

さらに進むと寒い地方の魚や動物ということで、ホッキョクグマやセイウチ、イワトビペンギンが登場。
ホッキョクグマは大迫力だが、暗いところを動きまわってどうしてもブレてしまって残念なのであった。

  
L: おねえさんの指示で拍手するセイウチ。ほかにも手を振ったりいろいろアクションをやってみせて驚いた。
C: イワシの群れが幻想的である。  R: ウツボとゴンズイ。海では絶対に出会いたくないコンビですなあ。

その後は身近な魚が展示されており、だんだんと深海へと入っていく構成。深海方面はかなり力を入れている印象。
実は今週末まで「深海生物まつり」ということで特集していたようだ。異形の魚たちは怖いもの見たさで人気だった。

  
L: スズキ。見るからにめっちゃ旨そう。  C: マツカサウオ。バクテリアで下顎が光る。  R: イズカサゴ。

  
L: イガグリガニ。実際にはヤドカリの仲間だそうで、深海ではおなじみの存在らしい。ちなみにトゲは約3000本とのこと。
C: オオグソクムシ。深海生物まつり中、姿揚げを1匹990円で食える。  R: ダイオウグソクムシ。オオグソクムシの3倍デカい。

  
L: カニたちが集まってウネウネ動いている姿は、なんとも地球ではなく別の惑星っぽい印象がしますなあ。
C: シンカイウリクラゲ。加茂水族館でも見たなあ(→2014.8.23)。  R: イシガキフグ。だいぶ上から目線ですな。

  
L: ニシキテグリ。  C: 岩に隠れるモンハナシャコ。ものすごく色鮮やかなので出てきてほしかったのだが。本当に残念。
R: アオウミガメ。こいつら、人間とわかって寄ってきている気がする。まあ小笠原で食ったけど(→2011.12.30)。

以上で屋内展示は終了。4階からは外に出る形になり、水辺と森で生きている動物や鳥などが登場する。

 インドホシガメ。シーパラでは成田空港に密輸された個体を保護しているそうだ。

一段上がった5階エリアにはプレーリードッグ。もふもふしつつも素早く動きまわる姿は、とにかくかわいい。
こいつら何してもかわいいもんなあ、ズルいなあと思うのであった。私もかわいがられたいです。うらやましい。

  
L: かたまっているプレーリードッグ。  C: こいつら何してもかわいいもんなあ。ズルいなあ。  R: 立った!

さらに同じ哺乳類でコツメカワウソもいた。こいつらも何してもかわいいもんなあ、ズルいなあ。私もかわいがられたい!

  
L: 麻袋から顔を出すコツメカワウソ。  C: 実は2匹いたのであった。  R: 横を向いてもかわいいのである。

水鳥たちも充実。フラミンゴの横で、彼らに用意されている餌を思いっきり食べるカラスはさすがなのであった。

  
L: フラミンゴの餌をバクバク食うカラスの図。  C: モモイロペリカン。なんとなく、人間たちの行動をわかっている感じ。
R: 4階はこんな感じの半屋外空間となっている。いやあ、鉄骨にガラスのアトリウムはロマンでございますな!

 
L: アクアスタジアムではイルカたちが練習中。  R: しかしまあすごいジャンプ力である(→2017.10.7)。

これでいちおうアクアミュージアムはすべて見てまわったはずなのだが、シロイルカがいないではないか。
シロイルカどこだー?と、外をうろついていたら、建物の外にある丸いガラス窓から見られるのであった。
しかしながら、その窓ガラスが汚すぎるのが困った。せっかくのシロイルカなんだからどうにかしてほしい。

  
L: シロイルカ。鳥羽水族館のスナメリ(→2012.3.31)を思いだす。  C: 見ている人間のことわかっているなあ。  R: よう。

というわけで、久しぶりの水族館を大いに楽しんだのであった。やはり勉強になる施設は楽しいなあ。
おっさん独りでも楽しいもんね。満足しつつシーサイドラインに揺られて八景島を後にするのであった。

 さらば八景島。今度はいつ来るのやら。

以上をもって、定期券が使えるうちに京急沿線を冒険しよう企画はすべて終了。京急沿線、楽しゅうございました。
最後はやっぱり、弘明寺で京急が経営している黒湯の温泉に浸かる。上がると食堂で醤油ラーメンをいただく。
今まで当たり前だった行動パターンがそうではなくなるというのは淋しいが、素敵な思い出で終われてよかった。


2022.4.1 (Fri.)

新天地で新年度がスタートである。静かに気合いを入れて、ちょっと早めに新たな職場へ。
しかしながら今日は軽いオリエンテーションくらいしかなく、パソコンの設定などを終えると授業準備に入る。
時間割を見たら、今年度の担当は歴史総合(新カリ)が6クラスと地理A(旧カリ)が1クラスとのこと。
歴史総合はぶっちゃけ近現代史なので、こないだまでの世界史Aでやりきれなかった続きをやる感じだ。
つまりは今シーズンも守破離の守ということ。地理Aも初めてだし、結局また授業準備に追われるのか、とがっくり。

それにしても今度の通勤経路は30分ほどバスに揺られることになるのだが、バス酔いがひどすぎる。
細くてくねって混んでいる道を細かく停車していくので、これは本当にシャレにならないレヴェルである。
エイプリルフールとかかます気力なんて到底ないのであった。いやもう、げんなり。


diary 2022.3.

diary 2022

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